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「言の葉の庭」上映会、RETISSA Display体験会レポート

網膜投影型ディスプレーで映画上映、体験者から「衝撃を受けた」の声も

2018年08月24日 10時00分更新

田端のCINEMA Chupki TABATA(シネマ・チュプキ・タバタ)にて「ASCII×Chupki『言の葉の庭』特別上映イベント(RETISSA Display体験会付き)」を実施

ASCII×Chupki
『言の葉の庭』特別上映イベントを開催

 田端のCINEMA Chupki TABATA(シネマ・チュプキ・タバタ)にて「ASCII×Chupki『言の葉の庭』特別上映イベント(RETISSA Display体験会付き)」を実施しました。

 「RETISSA Display」は、網膜に直接レーザーを照射することで、目のピント調整機能に関わらず、クリアな映像が見られる網膜ディスプレーです。このデバイスをCINEMA Chupkiに設置し、実際に映像視聴を体験できる上映会となりました。

 本稿では当日の様子をレポートします。なお、8月28日にも同会場、同内容で上映会を実施予定です(現在キャンセル待ち状態)。

全員で言の葉の庭を鑑賞!

 CINEMA Chupki TABATAは「目の不自由な人も、耳の不自由な人も、どんな人も一緒に映画を楽しめる」をコンセプトとしていて、言葉による音声解説付きで映画を鑑賞することが可能です。視覚障がい者向けの映画鑑賞をサポートしてきたバリアフリー映画鑑賞推進団体City Lightsによって、2016年から運営されています。

 筆者も音声ガイド付きで鑑賞してみましたが、セリフとかぶらないように、都度、「⚪︎⚪︎が立つ」や「土砂降りの雨。都心の公園」といったように案内がされ、映像を見なくても、情景や状況を思い浮かべられるようになっていました。

森の中をイメージしたという空間

 また「チュプキ」とはアイヌ語で、月や木洩れ日などの「自然の光」を意味するそう。「森の中」をイメージしたというシアターは、床や壁にあしらわれた緑や、切り株調のクッションなどをアクセントとして、落ち着ける空間になっています。

鑑賞後にはQDレーザーの解説と体験会

 映画鑑賞後には、QDレーザの情報視覚デバイス事業部 セールスエンジニアの手嶋伸貴氏より、RETISSA Displayについての解説をしていただきました。

QDレーザの情報視覚デバイス事業部 セールスエンジニアの手嶋伸貴氏より仕組みを解説

 ASCII.jpでも何度か解説記事を掲載していますが、RETISSA Displayは、三原色からなるレーザー光源の微弱な光と、高速振動する微小な鏡(MEMSミラー)を組み合わせ、網膜上に映像を直接照射する「VISIRIUMテクノロジ」を採用しています。このため、使用時は、フレームに内蔵した小型プロジェクターから、デジタル映像を網膜に直接投影して、その光を直接見ている状態。視力や眼のピント調節の機能の影響を受けず、くっきりとした像をとらえられるのが最大の特徴です。

来場者様には高評価! 少ないながら厳しい意見も

 以降はRETISSA Displayを自由に体験していただき、来場者は、映像を楽しんだり、QDレーザやASCII.jpのスタッフに意見を求めたりと、思い思いの時間を過ごしていただきました。

座席に実機を設置し、体験して頂きました

 筆者も撮影スタッフとして参加しつつ、来場者の意見をきいていたのですが、「思ったよりくっきりと見えた」「普通に物を見るより鮮明に見える感覚は新鮮」といった声が上がりました。視力が0.1を下回る方からは「映像がくっきり見える体験は衝撃的」という意見もあったようです。一方で、「色がはっきりとしすぎていて、少し疲れた」や「鼻やまつげの影が入り込んでしまう」といった意見も。QDレーザの手嶋氏によれば、「彫りが深い顔の人は、位置合わせがシビアになることもある」ということでした。

体験の様子

 なお終演後には、来場者へのアンケートを実施し、RETISSA Displayの満足度を「期待以上」「期待通り」「期待以下」の3段階で評価していただきましたが、「期待以上」と「期待通り」の評価を非常に多くいただいており、多くの方にとって、新鮮な体験になったのでは、と感じております。

体験の様子

ASCII×Chupki「言の葉の庭」特別上映イベント

  • 日程:8月22日、8月29日
  • 時間:11時~13時/13時30分~15時30分/16時~18時/19時~21時
  • 参加費:1000円
  • 参加枠:毎回18名

※両日とも、満員につきキャンセル待ち

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