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さながら二人羽織、VRとロボット組み合わせ

東大ら、離れた場所からも共同作業が可能になる「Fusion」を開発

2018年08月20日 15時10分更新

 東京大学、慶應義塾大学、科学技術振興機構(JST)は、遠隔二人羽織ロボット「Fusion(フュージョン)」を開発した。

 Fusionは二人羽織のようなウェアラブルロボットシステムだ。本システムは、離れた他者の視点を共有することに着目し、身体を動かす度合いに応じて、Directed(直接的な共同作業)、Enforced(動きの指示)、Induced(動きの誘導)の3つの状況を想定した遠隔共同作業システムとなっている。

 システムの構成は、操作者側と装着者側の2つに分かれている。操作者側は既製品のヘッドマウントディスプレイを着け、装着者側のシステムにアクセスする。また装着者側は、3自由度のロボットヘッドと6自由度の人型ロボットアームを備えたバックパックを身につける。このシステムでは、身体を介した3つのタイプのコミュニケーションが可能だ。Directedタイプでは、ロボットハンドを使用した共同作業ができる。Enforcedタイプは、アタッチメントを手首用のバンドに取り換えることで、装着者の手先の位置や姿勢を動かすことができる。Inductedタイプでは、ロボットアームで装着者を引っ張ることで狙った方向に歩行を誘導することが可能となる。また、より詳細なシステム構成図は次の図のようになる。

 バックパックはバッテリー駆動のため持ち運びが可能となっており、屋外での使用もできる。今後は、本システムによる遠隔共同作業性能の向上や技能学習のためのプラットフォームを開発する予定とのことだ。

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