2013年にGoogleから発表された眼鏡型のARデバイス、「Google Glass」を覚えているだろうか。開発者版が出荷されたのみで一般消費者へ普及することなく姿を消したGoogle Glassだが、このたび音声会話や画像認識などの機能を搭載して業務利用向けに復活するようだ。
イスラエルのソフトウェア企業Plataineは24日、Googleのクラウドコンピューティングビジネスに関する会合で、眼鏡型デバイス向けのアプリを発表した。製造現場での利用を想定しており、ユーザーが話す言葉を理解し、音声で回答が可能。すでにGE、ボーイング、エアバスといった大手顧客がついており、Plataineによれば画像認識の機能も盛り込む予定としている。
これに際してGoogleのJennifer Bennett氏は、同社のクラウドサービスをデバイスに統合すれば、製造現場にとって革命的なツールになるだろうと強調した。そして、Plataineの紹介に際し、「多くの人は、Google Glassのことを思い出すかもしれません。ついに戻ってきたのです!」と宣言した。
発表においてPlataineのAnat Karni氏はデバイスのデモを行い、作業者に必要な情報がデバイスのディスプレイに提示される機能を示した。またユーザーは会話によってサポートを得ることもできる。例として、倉庫に入って「必要な部品を選んで」と指示すれば、アプリは音声やディスプレイへの表示によって、必要な部品がどこにあるかを示してくれるというわけだ。この機能には、Google アシスタントでも使われるチャット機能「Dialogflow」を用いており、Karni氏によれば「とても自然」な会話ができるとのこと。
Karni氏が語ったところによれば、現在Googleと協働し、画像認識技術をデバイスに追加しようとしているという。いつかひょっこり、Google Glassを意外な場所や現場で見ることになるかもしれない。
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