週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

薬物乱用などの患者に使用、依存を防ぐ

中国で広がるVRヘッドセットの治療向け利用

2018年06月29日 17時58分更新

VR治療を報じるChina News Service

 中国では薬物依存症からの回復にVR技術を活用する施設が増加しつつある。上海にある青東(Quingdong)リハビリテーションセンターは、薬物依存症患者にアイトラッキング機能の付いたVRヘッドセットを装着させ、目の動きや心拍数から薬物依存の度合いを測っているという。

 これはChina News Service(中国新聞社)などが報じたニュース。VRで様々なシーンを体験させ、患者に薬物がいかに健康を害するのかを映像で体験してもらい、薬物乱用への欲求を抑えていく。リハビリテーションセンターのZhao Min氏によれば、「これまで個々の患者の薬物依存の程度を測り、個人に適したプログラムを組むのは難しかった。しかしVRを使ったシステムがあれば、(依存の程度を計測することで)実現できる」としている。

 上海には、VRを活用する薬物依存症患者のリハビリ施設が全部で3ヵ所存在する。青東リハビリテーションセンターでは2017年6月以来、およそ900人の薬物依存症患者がVRシステムを利用しており、実際に効果を上げているという。また、日本でも福岡県による取り組みなどが行なわれている。

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります