中国では薬物依存症からの回復にVR技術を活用する施設が増加しつつある。上海にある青東(Quingdong)リハビリテーションセンターは、薬物依存症患者にアイトラッキング機能の付いたVRヘッドセットを装着させ、目の動きや心拍数から薬物依存の度合いを測っているという。
これはChina News Service(中国新聞社)などが報じたニュース。VRで様々なシーンを体験させ、患者に薬物がいかに健康を害するのかを映像で体験してもらい、薬物乱用への欲求を抑えていく。リハビリテーションセンターのZhao Min氏によれば、「これまで個々の患者の薬物依存の程度を測り、個人に適したプログラムを組むのは難しかった。しかしVRを使ったシステムがあれば、(依存の程度を計測することで)実現できる」としている。
上海には、VRを活用する薬物依存症患者のリハビリ施設が全部で3ヵ所存在する。青東リハビリテーションセンターでは2017年6月以来、およそ900人の薬物依存症患者がVRシステムを利用しており、実際に効果を上げているという。また、日本でも福岡県による取り組みなどが行なわれている。
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