ぜひUSB-Cには長生きしていただきたく
HDDはウェスタンデジタルの「My Book Studio」という製品。ちょうど分厚い辞書みたいなデザインで、背表紙のように丸みを帯びた前面に白いLEDランプが点るモデルです。用意されているのはFireWire 800のポート……。なんとか、真っ黒なFireWire 800ケーブルは発見しましたが、今度はそれをMacにつなぐ方法を持ち合わせていなかったのです。
MacBook Proは2016年モデル以降、Thunderbolt 3ポートしかありません。一応本体に直接差し込むタイプのドックはありますが、ここにはUSB 3.0とThunderbolt 3(USB-C)のポートしかないのです。
しかもよくよく考えてみれば、FireWire 800はThunderboltに変換しなければならず、そのThunderbolt(Mini Display Portと同じ形状)を、さらにThunderbolt 3(USB-Cと同じコネクタ)に変換しなければならないのです。
たった1度のためにApple純正の1本35ドル、1本45ドルもするケーブルを揃えるのも悔しい……と思っていたら、HDDの本体にはminiUSBポートもあるじゃないですか。作戦変更で今度はminiUSBケーブルを探すことにしたのですが、こちらも難航……。このHDDを買った頃は、まだmicroUSBが一般的じゃなかった時代だったわけですね。
とまあ、ケーブルの抜き差しがあるからこういうことが起きる、といわれればそれまでですが、伝送速度やケーブルの形状も、10年近くたつと色々変化があったのですね。いや、単純にAppleが変えすぎ、という話ではあるのですが。
あと、もう1点。多分、今年のタイミングで、USB-Cを搭載した2TBくらいのハードディスクを購入するのが吉なんじゃないか、と思いました。
もう、FireWireだの、Mini USBだの、古い規格を持ち出されても、対応しきれないというわけです。できれば、USB-C、Thunderbolt 3には長生きしていただき、今後も定期的に起きる断捨離によるケーブルの多様性排除のもとでも、つながり続ける存在になってほしいものです。
筆者紹介――松村太郎
1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。
公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura
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