SAPは6月15日(現地時間)、2018 FIFAワールドカップ ロシア大会でドイツ代表のパフォーマンスを高めるテクノロジーイノベーション「ビデオコックピット」「プレイヤーダッシュボード」を発表した。
ビデオコックピットとプレイヤーダッシュボードは、スポーツチームと組織のパフォーマンス管理のデジタル化を支援するソリューション「SAP Sports One」の最新機能で、同社とドイツサッカー連盟の共同開発によるもの。
ビデオコックピットは、チームが保有する大量のライブプレイビデオと、さまざまなソースからの試合およびトレーニングの情報を統合するコンテンツハブ。ドイツ代表のマッチアナリストとコーチチームは、対戦相手の潜在的な弱点をつくためのパターン、動き、技法の戦略をすばやく特定できるという。
また、チームのコーチとアナリストは、プレイヤーダッシュボードを使うことで、選手たちにパーソナライズされた情報とビデオをリアルタイムでモバイル機器から簡単にアクセスできるようにするとのこと。
ドイツ代表サッカーチームのジェネラル・マネージャーであるオリバー・ビアホフ(Oliver Bierhoff)氏は「ドイツ代表サッカーチームには非常に大量のデータがありますが、それをリアルタイムでコーチ、選手やアナリストに共有できる仕組みが必要であり、また、AI (人工知能)や機械学習のテクノロジーはサッカーのデータ分析に不可欠です。これらについて、私たちチームの専門家はSAPと協力して取り組んでいます。そして、最新テクノロジーのイノベーションによって競争優位性を獲得できることをめざします。それを実現するためのベストパートナーであるSAPと協力でき大変うれしく思っています」とコメントしている。
ドイツ代表サッカーチームのスカウトとマッチアナリストの責任者であるクリストファー・クレメンス(Christofer Clemens)氏は「近年、サッカーの戦術的側面はますます重要となっています。したがって、コーチ、アシスタントコーチ、およびマッチアナリストは、試合のさまざまなデータソースを観察し、分析することにさらに力を注ぐようになっています。とりわけデータ分析、AI、機械学習の分野の技術革新を活かすことで特定のプロセスを簡略化し、加速することは理にかなった対策です。SAP Sports Oneソリューションの新しい機能であるビデオコックピットとプレイヤーダッシュボードを使用することによって、コーチと選手は次の試合のためにカスタマイズした情報を受け取ることができるので、チームはより効率的に準備ができるようになります」とコメントしている。
同社は、選手とコーチのためのトレーニングソリューションの構築、タレント開発と選手のスカウトの分野でのチーム支援をすることで、引き続き技術的専門知識を提供するとしている。
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