パナソニック モバイルコミュニケーションズは、頑丈さが売りの新型ハンドヘルド「TOUGHBOOK FZ-T1」を発表した。発売は10月を予定する。ドコモ夏スマホとして提供される「TOUGHBOOK P-01K」とは仕様を共有しているが、FZ-T1では本体上部にバーコードリーダーを搭載するなど、より業務用途を前提としたモデルとなる。ドコモ/auそれぞれのネットワークに対応した2モデルのほか、Wi-Fi版も用意される。
公共、物流、小売と、さまざまな現場業務で活躍する同社の頑丈ハンドヘルドは2014年からTOUCHPADというブランドでリリースされてきたが、今回ノートPCと同じ、TOUGHBOOKブランドに統一してのリリースとなった。
よりスマートフォンライクなスタイルで登場した
TOUGHBOOKブランドのスマートフォン
従来モデル「FZ-X1」「FZ-N1」との違いとしては、室内での利用を前提に頑丈さは若干抑えられているものの、スマホ感覚で利用でき、ポケットにも入るサイズに小型化。また価格も大幅に引き下げられた(FZ-N1が15万円前後だったのに対し、FZ-T1は8万円前後)。
とはいえ、TOUGHBOOKならではの頑丈設計に妥協はない。たとえば耐落下試験については米国務総省のMIL規格準拠のテストを上回り、コンクリート面への6面での150cm落下のほか、100cmからの1000回連続落下、300gの鋼球を80cmの高さからディスプレーに落とすといった試験をクリアしている。
現場で役立つ操作性という意味では、本体上部に装備されているバーコードリーダーが挙げられる。バーコードリーダー専用機と同等の機能を持ち、流通業界で用いられている約40種のバーコードや連続的な読み取りにも対応している。さらに雨に濡れた状態や手袋での操作にもモード切替でサポートする。
業務用途が中心となると、コンシューマー用よりもずっと長い期間、端末が動作することが求められるが、本体から直接着脱できるバッテリーによって、その点もフォローにしている。このバッテリーはロックレバーを2方向に動かす必要があることで、落下しただけで簡単に外れたりすることがないほか、さらに別の小型バッテリーを本体に内蔵することで、動作中のバッテリー交換も可能である。業務用端末では認証作業のために、端末の起動後、実際に利用が可能になるまで時間がかかるケースがあるため、こうしたバッテリーのホットスワップに対応しているのだという。
業務に合わせてアクセサリーも充実している。企業内で大量の端末を利用するケースに備え、5連式のバッテリーチャージャーやクレードルなどを用意。案件ごとの対応になるというが、大型倉庫での利用を想定し、数メートル先のバーコードを読み取れるオートレンジバーコードリーダーも開発しているとのこと。
今後もさらに人手不足が進行していくであろう日本を中心に、世界のさまざまな現場を救う端末へと成長させていこうとする狙いが見られた発表会だった。
パナソニック「TOUGHBOOK FZ-T1」の主なスペック | |
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ディスプレー | 5型液晶 |
画面解像度 | 720×1280ドット |
サイズ | 約75×154×13.1~17.5mm |
重量 | 240g(予定) |
CPU | Snapdragon 210 1.1GHz (クアッドコア) |
内蔵メモリー | 2GB |
内蔵ストレージ | 16GB |
外部ストレージ | microSDXC(最大2TB) |
OS | Android 8.1 |
無線LAN | IEEE802.11n(2.4/5GHz対応) |
カメラ画素数 | リア:800万画素 |
バッテリー容量 | 3200mAh |
防水/防塵 | ○/○(IP68) |
USB端子 | microUSB |
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