週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

GeForce内蔵を選ぶか、1キロアンダーの軽量モデルか!?

新ZenBook 13 試用レポート 艶消しディープブルーのオトナなモバイルなのだっ!!

2018年05月29日 08時08分更新


 ASUSが年初のCESで公開した、13型モバイルノート「ZenBook 13」の2018モデルが日本でも5月14日に発表となった.

 昨年末に発売されたZenBookは13型と14型で、14型は通常のインテルの内蔵グラフィックスだったのに対して、13型にはGeForce MX150という外部GPUを搭載していた(製品名はUX331UN).

 今回発表となった2018モデルは13型で、年末の14型と同じく、インテルの内蔵グラフィックを搭載したモバイルノートでGeForceは積んでいない.

 また、前モデルはロイヤルブルーの天板がピッカピカのツッルツルだったのだが、落ち着いた紺色の艶消し塗装(ディープダイブブルー)となり、おなじみの同心円模様もない.

ちょっと地味だけど
オトナに似合うモバイルノートなのだ

 新モデルの製品名は「UX331UAL」で、CPUは第8世代(8G)コアのi5-8250Uを搭載.メモリは8GBだが、SSDは奢って512GBを搭載している.GPUは8Gコア内蔵のUHD620で、ビデオメモリはメインメモリと共用である.先に発売となっているZenBook13(UX331UN)とは異なりGeForceは搭載していない.

全体が濃紺系のカラーリングだが、前モデルと異なり、天板はマットな仕上がりである.

 搭載する液晶は13.3型フルHD(1920×1080ドット)のノングレア・ノンタッチ.外部ディスプレイ出力は最高4K(3840×2160ドット)である.液晶上部のWebカメラは30万画素と前モデルと同じだ.

 キーボードは日本語配列の86キーで、メインキーのキーピッチは19ミリと余裕があり、日本語特有のキーも圧迫されずうまく配置されている.キーのストロークも十分で、音はほとんどしないので会議中もきがねなくタイピングできる.

キーボード面も濃紺で、キートップは黒に白文字.ひらがなの刻印は小さいので全体としてスッキリした印象である.

 タッチパッドは105×75ミリと大きめで、滑りもよくて使いやすい.クリック感は深いほうで、そのぶんやや音がする.もう少し静かなスイッチにしてほしい.キーボードの右手前に指紋センサーがあり、WIndows Helloでログインにも利用できる.

キーボードは極めて静音だが、タッチパッドのクリック音はやや大きめだ.

 インターフェースは本体左側にHDMIとUSB 3.0のType-AとType-Cが並ぶ.Type-CはUSB3.1Gen1で、本体への給電と映像出力はできない.右側にはType-Aとヘッドホン端子、マイクロSDXCのメモリーカードスロットが並ぶ.前モデルと同じ並びだ.

インターフェイス類は前モデルと同じ.A×2+C×1は最近のモバイルノートの平均(?)的な装備だ.

 ボディサイズは313×216×13.9ミリで、前モデルと同じだ.ただし重量は1140グラムから985グラムへとなんと155グラムも軽くなっている.真っ先に疑われるバッテリー容量は、前モデルと同じ50Wh搭載なので、そこで節約しているわけではない.

左右両側にType-A端子があるのは親切設計である.

 ASUSによると、前モデルではキーボード面と底面の材質がアルミ合金で、天板は金属素材に4層の処理を行って光沢を出していた.

 今回は天板から底面まで3面すべてを「マグネシウム・アルミニウム合金」に変更し、強度を保ちつつ軽量化を実現した.さらに、バッテリーの改良によって同容量ながら軽量化に成功.また、メイン基板も軽量化に貢献しているという.外観は塗装以外あまり変わらないが、中身は別物で、全体デザインをリニューアルして軽量化を実現したということになる.

 試用機を実測したところ、本体は974グラムで、ACアダプターは146グラムだった.

きちんと8Gの速度をマーク
バッテリーも前モデル同等の持ち

 おなじみのベンチマークテストだが、CPU速度をみるCINEBENCHのCPU値は585と、i5-8250Uとしては平均的な値で、グラフィックを含めたOpenGL値は53とこちらはi7-8550Uレベルの高めの値であった.

 3DCGを描画する3DMarkはFireStrikeで1154と、これも平均よりいい値である.前モデルはGeForce MX150を搭載していたので、2592という値だった.残念ながら半分以下だが、これはいたしかたない.

中央に空冷ファンがあり、右側のCPUとヒートパイプでつながっている.ファンの左側の黒い部分は、前モデルでGeForce MX150があったところだ.

 内部を冷却するための空気の通路は、底面左右の吸入口から入り、液晶のヒンジの部分から排出されるが、3D系のベンチマークテストをまわしても、気になるような音はしなかった.

この写真で上側(本体でいうと奥側)の左右にあるスリットが空気の吸入口で、下側(本体の手前側)の左右にはスピーカー口がある.

 SSDは、前モデルと同様にSATA接続で、今回の試用機にはMicronの製品が装着されていた.速度はマルチのシーケンシャルリードが525、ライトが513と、SATA接続としては書き込みが速い結果となった.平均的にはほぼ前モデルと同様である.

 スペック表のバッテリー駆動時間はJEITA Ver.2.0で約9.6時間、充電時間は2.7時間である.前モデルは14.4時間というスペック値だった.  実際にBBENCHを使って、「最も高いパフォーマンス」で液晶100%、省エネOFFにして停止するまでの時間は、前モデルで4時間50分だったが、今回は4時間20分とあまり変わらない結果となった.

 充電については、同じ動作条件でPCを稼働させながらで、50%まで54分、70%まで86分かかった.前モデルでは32分と48分だったので、約1.7倍時間がかかっている.

 バッテリーの容量はともに50Whと同じだが、付属するACアダプターの出力が異なり、前モデルの65Wから今回は19V2.37Aの45Wと下がっている.充電に時間がかかるのはこのためで、気が短い人は65WのアダプターをGETするのもありだ.

出力が65Wから45Wになったのでサイズも一回り小さく、146グラムと軽い.

3D速度を重視するか軽さを選ぶか
ピカピカボディーかシックな濃紺か

 というわけで、GPU内蔵の2017年モデルにするか、内蔵GPUで軽量の新ZenBook13にするか、悩むことになる.CPUは同じなので、重めのグラフィックアプリやゲームを使うかどうかだ.

 外見も、ピカピカ、ツルツルのブルーか、シックなダークブルーかでかなり印象は異なる.この濃紺の艶消しボディは魅力的なのだ.

ツルピカな前モデル(331UN)の天板を編集部でふつうに写真に撮るとこんな感じである.

 お値段は331UNのほうが約13万円で、今回のUALが15万円と、2万円高い.材質に「マグネシウム」が加わったのと、SSDが251GBから512GBに倍増したのが原因だろうが、MX150はどうなっているのでしょうかね.いっそのこと両方買ってしまうのも手かもしれないのである.

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります