カシオ計算機は5月9日、2018年3月期の決算を発表。その中でコンパクトデジタルカメラ事業の撤退を明らかにした。
同社は「G-SHOCK」の技術を応用したタフネスデジカメ「G'z EYE」など、独自ジャンルの製品を投入するもコンデジ市場の縮小により挽回できなかったとし、赤字体質からの脱却のため撤回を決定した。
今後は独自技術やノウハウを活用した新しい事業領域の創造を目指すという。
同社は1995年に世界初の液晶付きデジタルカメラ「QV-10」を発売。2002年には当時世界最薄のカードサイズをうたった「EX-S1」、2008年に1200fpsの撮影を可能とした「EX-F1」などをリリースしてきた。
2011年に発売したフリースタイルカメラ「EX-TR100」は中国で爆発的に売れ、日本でもカメラ部とモニター部が分路する「EX-FR10」を2014年に展開してきたが、中国のような爆発的ヒットにはならなかった。
光学技術よりも電子技術にこだわり、コンパクトデジタルカメラをリリースし続けてきた同社だが、昨今のスマホ普及によるコンデジの市場縮小のあおりをまともに受けた形だ。
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