緻密で美しい画質で表示できるというのは、何も写真や動画に限らず、ゲームでも同じこと。とくに最近の3Dゲームはリアルな表示が可能となっているため、大画面で見れば、かなりの没入感ある。
ただし、フルHDとは違い5Kで表示しようとすれば、CPUにもグラフィックにもかなりの性能が要求される。そこで、マウスコンピューターのMASTERPIECEシリーズから、「MASTERPIECE i1630PA2-SP」を用意。これはCPUにCore i7-8700K、グラフィックにGeForce GTX 1080 Tiを採用したゲーミングPCで、現状手に入るハイエンドクラスのモデルとなるものだ。このクラスのPCで、どこまで5K性能が出せるのかを検証してみた。
「MASTERPIECE i1630PA2-SP」の主なスペック | |
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CPU | Core i7-8700K(6コア/12スレッド、3.7~4.7GHz) |
メモリー | 32GB(PC4-21300) |
グラフィックス | GTX 1080 Ti(11GB) |
ストレージ | 512GB SSD、3TB HDD |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ |
チップセット | Intel Z370(ATX) |
インターフェース | DiplayPort出力×3、HDMI出力、USB3.0×6、USB2.0×2、ギガビットLANほか |
サイズ/重量 | 215(W)×490(D)×501(H)mm/約16kg |
OS | Windows 10 Home(64ビット) |
価格 | 税別28万9800円 |
まず試してみたのが、5K解像度でベンチマークの計測が可能だった「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」。3Dゲームの中では軽めな部類となるが、それはあくまでフルHDでの話だ。4Kや5K表示でどこまで変わるのかを見ていこう。なお、画質は「最高品質」、各解像度でのモードは「フルスクリーンモード」でテストしている。
いきなり結果を出してしまったが、5Kでのスコアは5275、評価は「とても快適」というものだ。公式ページによれば、この評価は「とても快適な動作が見込めます。グラフィック設定をより高品質にしても、とても快適に動作すると思われます」とあるように、ゲームをプレイする上でネックとなる部分がない状態。つまり、FF14であれば最高品質設定でも5Kでしっかりと遊べるだけの性能があるわけだ。
ちなみに4Kでのスコアは8928、評価は「非常に快適」とさらにワンランクアップする。どれだけ5Kでのグラフィック負荷が高いのかがよくわかる結果だ。なお、フルHDのスコアは18527となっており、4Kの2倍以上になっていた。
続いて重量級のテストとして、「FINAL FANTASY XV」の性能を見てみよう。「FINAL FANTASY XV」の公式ベンチマークソフトもあるのだが、こちらでは4Kまでしか設定できなかったため、実ゲームのオープニング終了直後、セーブができるようになった最初のシーンでのフレームレートで比較することにした。
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解像度は5K、4K、フルHDの3つというのは同じだが、さらに画質を最高、標準、低の3パターン変更して計測してみた。この結果をグラフでまとめたのが、次の図だ。
シーンによってはガタツキがありそうだが、何もしていない状態で60fps以上あればひとまず遊べるとして評価してみると、60fpsを超えているのは5Kでは皆無、4Kでは低のみ、フルHDでは最高、標準、低のすべてという結果だ。一応、5Kの低や4Kの標準なら50台後半までフレームレートが出ているので、何とか遊べるといえるだろう。
とはいえ、せっかくの高解像度なのに画質を落としてしまうのはもったいない。現状、FF15を5Kで満足にプレイできる環境を用意するのが難しい状態となってしまっているが、軽いゲームなら5Kでも遊べるだけに、先に5K液晶を手に入れておくという選択肢は悪くない。別のゲームやキレイで見やすいデスクトップ環境として5Kを堪能しつつ、今後のゲーミングPCの性能向上に期待しよう。
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