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法人向けサービスの契約の電子化にAcrobat DCをフル活用

営業現場に革命が起きた!Bizer畠山氏がAcrobat DCの電子サインを語る

2018年03月28日 10時30分更新

バックオフィスサービスやタスク管理ツールを手がけるスタートアップのBizerは、アドビのAcrobat DCを導入し、法人向け契約の電子化を推進している。「営業現場に革命が起きた」とまで語るBizer代表取締役の畠山友一氏と実務を担当した佐藤奨氏に話を聞いた。(インタビュアー アスキー編集部 大谷イビサ 以下、敬称略)

IT企業は契約書や請求書をさっさと電子化してもらいたい

大谷:スタートアップの取材先というだけでなく、同じ千代田区ということで、仲良しなBizerさんです。改めて、サービスについて教えてください。

Bizer畠山:はい。Bizerは総務・労務・経理などの幅広い業務をまとめて管理できるバックオフィスのプラットフォームです。2017年11月には新たにタスク管理サービスの「Bizer team」をリリースしました。

Bizer代表取締役 畠山友一氏

大谷:今回は、もともと私が「Acrobat DCをスタートアップに使ってもらおう」という連載企画を持ちかけたのがきっかけなのですが、ちょうどいいタイミングだったとか。

Bizer畠山:そうなんです。もともとBizerはベンチャー向けサービスなので、クレジットカード決済オンリー。毎月自動的に更新され、契約書も請求書も必要なかったんです。でも、新サービスのBizer teamは規模の大きい法人まで想定していたサービスだったので、請求書払いが必要になりました。どうしようかなと思ったタイミングで、大谷さんからちょうどAcrobat DCの話が持ち込まれたのです。

大谷:もともとはなにでやろうと思ったのですか?

Bizer畠山:紙ではやりたくないので、メールを使おうと思っていました。でも、これだと紙の内容を単にメールにしているだけなので、アナログですよね。なによりださい(笑)。

大谷:確実にださいですね(笑)。ただ、私が誤解していたのはスタートアップって、この手の契約書や請求書の電子化なんて、すでにやっていると思ったんですよ。

Bizer畠山:そんなこと全然ないです。スタートアップや取引先のIT企業も、いまだに印鑑だらけ、紙だらけのところ多いですよ。

先日だって、僕がプライベートで海にいたとき、みんな知ってる大手IT企業から月末のディスカウントが効く提案が来ていたのですが、契約に社判が必要だったんです。たまたま、会社に佐藤君がいたのでなんとかなりましたが、誰がビーチに社判持っていくんですか(笑)。あとから「リモートワークだの、働き方改革だの言う前に、契約書をさっさと電子化しろや!」と文句言いましたよ(笑)。

Bizer teamよりもAcrobat DCの電子サインの方に驚く

大谷:なるほど。私がアドビの担当者と御社にお伺いしたのが、2017年12月くらいでしたが、メッセージ見ていたら、なんだかすぐに使ってましたよね。

Bizer畠山:私はそのミーティングに参加できなかったので、対応させてもらった取締役の田中と佐藤から話を聞いて、実際に体験してみたら、使いやすさに感動しました。そのあと、すぐ全社員に契約書を送って体験してもらい、次の日からお客様にも使い始めました。

Bizer佐藤:話を聞いて、その日のうちにもう使えるようになりました。申込書をPDFで作って、会社名等はテキストで入力してもらい、役職と氏名を署名扱いにしています。あとはAcrobat DCから直接メール送付して、相手に入力してもらったものをこちらで保存しています。

Bizer 佐藤奨氏

Bizer畠山:実はBizer teamの最初のお客様は、私がメールの本文にフォームを書いて、返信を注文書としてもらっていました。でも、トップ自らがメールで平文書いている段階で、あぶなっかしいし、「年払い」と「月払い」とか、内容もけっこう間違ってます。(佐藤氏に向かって)間違ってるよね?

Bizer佐藤:はい。畠山からは「これでいいよね」って来ますけど、だいたい間違ってます(笑)。

大谷:Bizer、大丈夫か(笑)。

Bizer佐藤:今は田中や私がチェックしているので、大丈夫ですよ。現在は畠山のメール運用はやめて、PDFにフォームを作っておいて、それを使い回しているので、とにかく契約書がらみの手間が激減しています。

大谷:それにしても、「使いやすさに感動した」というのはかなり褒め言葉です。

Bizer畠山:自らB2Bのサービスを作っているので、うちのチームもツールは相当使いこなしているんです。そんなチームメンバーからも大絶賛です。普段、他社サービスについて話さない佐藤から「これすごい便利ですよ」って自慢されましたが、私も同じことをお客様にやっているので、気持ちわかります(笑)。

Bizer佐藤:けっこう衝撃でした。

Bizer畠山:契約書を締結する相手のお客様も、「Bizer teamすげえ」じゃなくて、Acrobat DCの電子サイン(「署名用に送信」機能)に驚くんですよ(笑)。それくらい体験にインパクトがあると思います。私自身もリクルートやグリーで営業や契約関係をずっとやってきたし、正直、営業現場に革命が起こったと思ってます。最高ですよ。

大谷:逆に使いにくいとか、改良求むみたいなところはありますか?

Bizer佐藤:メール内のクリックがもっと大きく表示されるといいですね。

Bizer畠山:でも、逆に言えばうちからのフィードバックはそれくらい。クリックするところが大きければ、問題ないです。

大谷:1回体験してしまうと、2回目以降は早いんですけどねー。

Bizer畠山:そうなんですよ。今のお客様ってメールを読んでくれないです。がんばって読んでもらっても、内容を一瞬で判断できないと、処理が止まってしまう。発注書なんて、われわれも必死にお客様を追いかけるんですけど、「あとで読んでおくよー」になると、結局進まないんです。

契約書のやりとりが一瞬で済むようになった

大谷:Bizerから見て、電子サインをしてもらう側のお客様は、ITに慣れている方なんですか?

Bizer畠山:いえいえ。この間、Bizer teamを年間契約してくれたお客様は、8人の女性チームで、IT慣れしていたわけではないですからね。チャットがなくて、使っているのはOutlookだけ。Excelで作られたスケジュールが紙で壁に貼られているような会社です。そこでは契約のときにAcrobat DCの電子サイン(「署名用に送信」機能)を使いましたが、まったく違和感なく使ってくれましたね。

Bizer佐藤:さすがにアドビの名前は知名度が高いです。お客様にも、あえて「“Adobe”Signで電子サインします」と説明すれば、だいたいはすぐに納得してくれます。

Bizer畠山:あと、今はBizer teamの契約だけじゃなくて、社内の業務委託の契約書も全部Acrobat DCを使ってます。外部のコンサルティングの方との契約フローをBizer teamで組み、そこにAcrobatを組み込んでいます。

コミュニケーションサービス「Bizer team」に契約フローを組み込んでいる

大谷:Bizer teamにワークフローとして組み込んでいるのはいいですねえ。

Bizer畠山:僕がうちで料理作りながら、スマホで署名すると、今度は外部に依頼が飛び、署名が終わればフローは完了。めちゃ便利です。

Bizer佐藤:今まで業務委託契約は紙でやっていたので、作成、製本、送付、回収まですごい労苦でした。でも、これなら一瞬で済んでしまいます。

Bizer畠山:最近では、この契約までのフロー自体をお客様にもデモで体験してもらっています。上司の承認が得られないときは、わざわざメッセンジャーで急かすのではなく、Bizer teamのリマインド機能を使えば自動化できます。今まではそこから署名までが面倒くさかったのですが、Acrobatだったら開いて署名してそれで終わり。あっという間です。

大谷:すごいですね。すっかり売り子さん!

Bizer畠山:本気でそう思ってますね(笑)。アドビさんを担ぐわけではなくて、新しいワークフローの体験を売っていきたいんです。

大谷:ありがとうございました。

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