自分だけでなく家族も守る! マカフィーエヴァンジェリストに聞いたモバイルセキュリティーの現状
これからは悪意ある攻撃から自分だけでなく
家族を守る時代!
今年のMWCで単独でブースを出展したマカフィー。同社の製品「McAfee Secure Home Platform」(SHP)のデモンストレーションを展示していた。SHPとは家庭内のセキュリティ対策ソリューションで、ルーターレベルで対策する。家庭のネットワークに何が接続されているかを監視するとともに、それぞれの機器への攻撃(不正アクセスなど)をリアルタイムで把握し守ってくれるのである。スマホやPCだけでなく、ネットワークカメラや、UIを持たないデバイスなどもすべて監視してくれる。
SHPのデモを紹介する前に、マカフィーブース内で、同社のエヴァンジェリストGary Davis氏と、Raj Samani氏に最新のセキュリティー事情などをお聞きした。
──それでは最新のSHPについて教えてください。
Gary Davis氏(以下、Davis) リリースしたのは1年前なんですが、悪意ある攻撃から自分だけでなく、家庭内を守ることを想定しています。今は電気や暖房、冷蔵庫などのスマート家電をGoogle HomeやAmazon Echoなどで操作できますよね。しかし、これも攻撃者にとってみると格好の的なんです。ネットワークに侵入して操作できてしまう。これが大事故に繋がる可能性もある。
Raj Samani氏(以下、Samani) たとえばAlexaは誰の声でも反応してくれます。すなわち誰でもAmazonで製品を購入できる。知らないうちに誰かが自分のアカウントで買い物をしていることもあるのです。SHPではこのような危険をスキャンして教えてくれます。今は世界中の家庭がインターネットで繋がっているようなもの。もはや単にウィルス対策だけをしていればいい時代ではないのです。
──ここ数年でモバイル端末も進化しました。スマホにおける脅威はいかがでしょうか?
Davis いまや世界中の人々がスマホを持っています。今年のMWCを見てもわかりますが、5Gの時代もすぐそこまで来ています。しかし、同時にモバイルの脅威も伸びてきています。実はPCのマルウェアは増加率が低くなってきているのですが、モバイルのマルウェアはどんどん増えています。
Samani スマートフォンは攻撃者にとって、とても魅力的に映るでしょう。SNSへのログイン、銀行口座へのアクセス、ショッピングと、個人情報の宝庫です。さらにGPSのおかげで、どこにいるのかもわかってしまうし、スマートロックを外して家にも入れるしクルマも制御できる。そして他人の電話番号が詰まっている。これほど価値のあるモノはありません。
Davis 個人情報の漏洩は自分だけの問題ではありません。セキュリティーソフトをPCやスマホにいれるのはもちろんですが、マルウェアから守れるようなVPNを使ったり、怪しいWi-Fiには繋がないなど意識しながら身を守りましょう。
Samani 子供がいるなら、子供に使わせているデバイスには保護者機能を入れたほうがいいでしょう。目の届かないところで、子供がどんなアプリと使ったりどんなサイトにアクセスしているかわからないですよね。子供が知らないうちに大事な情報をばらまいていたり、悪意ある攻撃に晒されていることもあります。SHPにはそうした保護者機能も搭載しています。
──最近出てきた新しい脅威はありますか?
Davis まだ脆弱性は把握できていないのですが……クルマの中でのランサムウェアもあるようです。現在調査中ですが、クルマとネットワーク密接になっているぶん、可能性としてはおおいにありますね。
Samani ネットワークに接続しているものはすべてが脅威にさらされていると考えてください。テクノロジーへの依存度が増えていく限りなくならないでしょう。攻撃の規模が大きくなると社会への影響力も大きく、経済へのインパクトもバカになりません。SNSなどを利用したサイバー犯罪の被害額は甚大です(0.8% worldwide GDP)。我々も「nomoreransom.org」というサイトで当局と一緒に犯罪者を捕まえています。最近では1000万ドル近くを犯罪者に渡らないようにしました。
──それでは最後に読者に向けてセキュリティーのアドバイスをお願いします。
Davis とにかくクリックに気をつけてほしい。見慣れないサイトやメールのURLはいきなりクリックしないのが安全への近道です。
Samani 何度も言いますが、自分だけの被害ではないことを覚えておいてほしい。SHPのようなセキュリティーツールを入れて、自分と大切な人を守りましょう。
──ありがとうございました!
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