2018年2月15日、レンタルサーバー事業を手がけるファーストサーバは中小企業や官公庁など約2万社にのぼるレンタルサーバーをクラウド型のレンタルサーバー「Zenlogic」に完全移行したことを発表した。
サービス仕様が提供時のハードウェアスペックに依存し、新技術の追加により、運用や管理が複雑化するという課題を解消すべく、ファーストサーバは2015年にサーバーを所有しない決断を行ない、親会社であるヤフーのIaaS基盤を用い、ハードウェアとソフトウェアを完全分離したクラウド型レンタルサーバー「Zenlogic」をリリースした。リリース後はサービスの改善を進め、ディスク容量1TBへの拡張、業界初となる無料の独自SSL証明書提供なども実現した。
既存ユーザーのZenlogicへの移行もスタート。2015年9月から始まった前期移行では、ユーザー自身で移行しやすい環境を整えた。具体的には平常のサービスへの影響を極小化するための移行専用のネットワーク回線を追加し、さらに開発面では、ユーザー自身が移行できるツールをサービスごとに開発した。その後もスムーズな移行の枠組み検討や改善を重ね、2016年5月からは移行前のユーザーデータ480TBをZenlogicにコピーし、移行後の状態を確認できる「Zenlogic確認環境」も提供している。
2017年6月からの後期移行では、夜間の自動切替えやファーストサーバでの作業代行を実施し、ユーザーの利用状況に合わせた67種類の告知メール、3名でアウトバウンドコール6380件、チャットやメール・電話によるフロントサポートを提供。また、不具合が発生した事案を全社をまたいで個別に解決する特別チームを編成するなどし、移行完了を実現したという。
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