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新しいゲーム機が増えた家庭必見! 子供のゲームアカウント管理を見直そう

2018年02月15日 10時00分更新

 手に入らない状況が続いたニンテンドーSwitchがクリスマスシーズンを前に供給を安定させ、ほっと胸をなでおろしたサンタクロースも多いのではないだろうか。Switchに限らず、PlayStation4などのゲーム機をお年玉で買ったお子さんも多いだろう。そんなご家庭のなかで、「子供のゲーム用アカウントがどうなっているか知らない」「設定を頼まれた覚えがない」という方は、できるだけ早くお子さんのゲーム機を確認した方がいいかもしれない。筆者や友人の経験を交えつつ、子供のゲームアカウント管理における注意点をまとめてみた。

ニンテンドーは13歳以上、ソニーは18歳以上で主アカウントを持てる

 ニンテンドーSwitchで遊ぶにはニンテンドーアカウント、PlayStationシリーズで遊ぶにはSony Entertainment Network(SEN)アカウントを作る必要がある。いずれもネットワーク機能やダウンロード購入の機能があり、子どもの利用には制限が設けられている。それに合わせて、作成できるアカウントの種類も年齢により違う。以下に、それぞれの子ども用アカウントについて簡単にまとめた。重要なのは、いずれの子ども向けアカウントも保護者のアカウントの管理下でしか作成できないという点だ。


ニンテンドーアカウント
・13歳以上はニンテンドーアカウントを作成可能。
・13歳未満は保護者のニンテンドーアカウントの管理下で「子どもアカウント」を作成可能。


 子どもアカウントの制限
・ニンテンドーネットワークIDとのみ連携可能。
・メールアドレスの登録ができず、ダウンロードなどの通知は保護者のメールアドレスに届く。
・SNSアカウントとの連携や「かんたんログイン」の利用はできない。
・Switchなど対応機器では保護者がプレイ時間などのペアレンタルコントロール機能を利用可能。


SENアカウント
・18歳以上はマスターアカウントを作成可能。
・18歳未満はマスターアカウントの管理下でサブアカウントを作成可能。


 サブアカウントの制限
・ウォレット機能がなく、マスターアカウントのウォレットを利用。
・サブアカウントがPS Storeで利用可能な金額はマスターアカウントで制限範囲に限られる。
・PSNのコミュニケーション機能などマスターアカウントから制限可能。
・18歳以上になれば手続きを経てマスターアカウントに変更可能。

 ゲームに興味がないと、こうしたアカウントの仕組みもその後の運用についても知らないまま、子どもに任せてしまう。特に注意したいのが、PlayStationシリーズで使われるSENアカウントだ。中高生ともなればゲーム機の設定くらいのことで親を頼るのは面倒くさい。18歳以上になるよう生年月日をごまかせば、マスターアカウントを作れてしまう。保護者の責任として、子どもがそのような不正アカウントを作らないように目を光らせること、その後の子どものアカウント運用を面倒くさがらず手伝ってやることが必要だ。そうしないとどんな目に合うのか、2017年末に筆者とその友人に実際に起こった出来事を紹介したい。ある種の恥なのだが、似たようなことで頭を悩ませる読者が減る一助にしてもらいたい。

ケース1:保護者がマスターアカウントの存在を覚えていない

 こちらは、筆者の友人宅で発生した事案。子どもが使っていたPS Vitaが故障したので修理に出したところ、初期化されて戻ってきたため再サインインを求められた。子どもは自分のアカウントでサインインしようとしたのだが、タイミングが悪かった。2017年10月にSENアカウントの規約が変更されており、保護者の再承認がなければサブアカウントでのサインインが許されない状態になっていた。

 困った子どもは親、つまり私の友人に相談した。ところが友人はゲームにはとんと疎く、保護者のアカウントなど作った記憶さえなかった。そこでITに詳しいだろうと私のところに相談がきたわけだ。私もゲームには詳しくないが、頼れるGoogle先生がついている。いくつか検索をした結果、子どもが使っているのはサブアカウントであること、マスターアカウントの管理下でしか作れないので、記憶にないだけで友人がマスターアカウントを持っているはず、ということはわかった。が、PS Vitaを購入したのはもう2年以上前のこと。子どものゲーム機設定のためだけに作ったアカウントなど記憶に残っていなかった。

 最終的には、パスワードリセットのフォームに思い当たるメールアドレスを片っ端から入力して、紐付いているメールアドレスを特定、パスワードリセットを経てPlayStation Networkにサインイン。新しい規約を確認した上でサブアカウントの利用再開を果たした。


このケースでの学び
・子どものアカウント管理に必要なので、自分がゲームに興味を持てなくてもアカウント管理には責任を持つべし。
・後から検索できる場所(Evernoteや、自分宛てのメールでもOK)にアカウント情報のメモを残すこと。
・携帯電話のメールアドレスなど変更の可能性があるメールアドレスは使わないこと。

ケース2:子どもが勝手にマスターアカウントを作成

 今度は、筆者宅でのできごとだ。恥ずかしながら、ケース1で友人に相談されるまでSENアカウントについてまったく知識を持っていなかった。スマートフォンでパズルゲームをする程度にしかゲームに興味がないので、知る機会もなかったのだ。友人からのヘルプ要請があり初めて、SENアカウントについて学ぶ機会を得た。友人宅のケースは無事に解決したが、心にひっかかるものがあった。

 筆者の次男も、PlayStaion4を持っている。しかももう1年以上使っているはずだが、保護者用のアカウントを作ってくれという相談を受けた記憶はまったくない。これはもしや……と思い次男に問いただしたところ、生年月日を偽ってマスターアカウントを勝手に作って遊んでいたことが発覚した。しかも、18歳以上になるよう適当に生年月日を登録したため、何年生まれに設定したか記憶にないときた。これが実に手痛い失態だった。というのも、SENアカウントのパスワードリセットやその他の本人確認には、メールアドレスと生年月日の組み合わせが使われているからだ。

 自分の生年月日がわからない—何を言っているかわからないと思うが、次男の状況はその通りだった。SENアカウントの設定に関して何らかの変更を行おうとすると、必ずと言っていいほど生年月日を聞かれる。それがわからないのだから、手の打ちようがなかった。幸いにして有料アイテムを購入してはいなかったので、アカウントを削除してサブアカウントとして作り直すことにした。ところが、アカウント削除申請フォームでも生年月日の入力を求められるのだった。

 結局、問い合わせフォームから生年月日を偽ってアカウントを作成してしまったことを書き添え、アカウントを削除してもらいたい旨、送信した。いまは返信待ちの状況で、次男はネットワーク機能を使ったプレイができずにいる。


このケースでの学び
・ネットワークにつながるような機器を子どもが手に入れたのに、保護者に何も相談がないときには、アカウント取得条件などについて調べるべし。
・年齢を偽ってアカウントを作ると将来困ることを子どもにあらかじめ教えておくことも重要。

子どものいまと将来を守るために、年齢詐称でのアカウント作成を防ごう

 子ども用のアカウントが用意されているということは、何らかの危険があるからだ。それはコミュニケーション能力が未熟であるがゆえにネット上でのトラブルに巻き込まれたり、ゲームにのめり込みすぎて支払いきれないほどの課金をしてしまったり。そうしたことから守るのは、保護者の役割。ゲームには興味がないから自分で勝手に設定して遊べ、と放り投げた1年前の自分をぶん殴りたい。

 一連の事案を解決するためにネット上を検索していると、いわゆる質問系サイトに「18歳以上になるよう適当な生年月日をごまかしたけれど思い出せません。パスワードリセットの方法はほかにありませんか」などの質問が少なからず目に留まった。興味がないから普段目に留まらないだけで、今日もどこかで子どもが年齢を詐称してアカウントを作っているのだ。興味がないとほったらかしにしている間に、自分の子どももそのひとりになっていたりするのだ。

 なお、質問系のサイトで見かけた中でもっとも痛々しかったのは、「年齢を偽ってSENアカウントを作って数年遊んでいました。成人してクレジットカードを作って登録したのですが、クレジットカードの承認が通りません。思い当たるのは年齢の違いだけです。年齢を修正する方法を知りませんか(筆者による要約)」というもの。残念ながら、ニンテンドーアカウントもSENアカウントも生年月日の変更はできない仕様になっている。年齢相応のアカウントでプレイすることは、将来に渡って楽しいゲーム生活を送るためにも必要だと、筆者は子どもに諭した。

 当サイトの読者はデジタルガジェットに何らかの興味を持っているものと思うが、筆者のようにネットワークオタクであってゲームには興味がないという読者もいるだろう。そういう読者こそ、できるだけ早く子どものゲーム機の設定を確認してもらいたい。

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