『Heggie: Great Scott』
Joyce DiDonato
アメリカの人気現代作曲家ジェイク・ヘギーの新作オペラ「グレート・スコット」。歌劇とサッカー試合の物語だ。主役はアメリカの世界的メゾ・ソプラノ歌手、ジョイス・ディドナート。新作と言ってもメロディが豊富で、とても親しみやすい。
序曲からして躍動感に溢れ、次ぎにどんな音が出てくるのだろうと、ワクワクさせてくれる。本筋もまるでミュージカルのような分かりやすさと華麗さ、前進力がある。音質は素晴らしい。ダラスの劇場でのライブ収録だが、ひじょうに明瞭で、クリヤーだ。歌唱では適切な響きが会場から与えられるが、一方でダイアログも明晰だ。オーケストラも、伴奏のピアノも雰囲気が良い。2015年10月、11月、ダラス、ウィンズピア・オペラハウスでのライヴ収録。
FLAC:96kHz/24bit、192kHz/24bit
Warner Classics、e-onkyo music
アルバム「新しい世界」より2曲が先行配信。「紫陽花」は偉容なベースを主体に明確なリズムで始まり、太く、剛性の高いヴォーカルが重なる。心をくすぐる魅力的な歌声。地声の安定感と時折入る裏声のチャーミングさが対象的だ。
個々の音像を立てずに、ヴォーカルとバンドが混然的に融合する集中力の高い音場だ。その分、トータルなのテンション感と鮮鋭度が高い。「家族の風景」はピアノとヴォーカル。声の繊細さ、勁さ、音色感がハイレゾ(48kHz/24bitだが)で見事に捉えられている。ここでは音像は明確だ。モノローグ的な質感が高い説得力を持つ。
FLAC:48kHz/24bit
cutting edge、e-onkyo music
映画『祈りの幕が下りる時』主題歌でJUJU36枚目のシングル。JPOPの最新版だ。以前はハイレゾとはいまひとつマッチしないミキシング、マスタリングがJPOPには多かったが、本作はハイファイ性と、音の芯の力強さ、ヴォーカルの主張力の強い音調が、上手くバランスしている。
ベース、ドラムス、キーボード、ストリングスで構成されるバンドの音響が明瞭だ。ヴォーカルの粒立ち、鮮明さ、輪郭も確かさが、明瞭なメッセージを伝えている。「藍」の高密度なアコースティックさも素敵だ。
FLAC:96kHz/24bit
Sony Music Labels、e-onkyo music
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります