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キーボードが打ちやすくなって超オススメなのだ~~

新LIFEBOOK UH90/B3 試用レポート 第8世代コア搭載-世界最軽量899gノート

2018年02月01日 21時00分更新


 富士通が2018年春モデルPCを発表した.一体型デスクトップのESPRIMOやarrows Tabなどが新ボディとなったが、フラッグシップの軽量モバイルノート「UH」シリーズは第8世代コアを搭載した冬モデルをそのままラインアップしている.製品版を試用できたのでレポートする.

NECと最軽量を争う
富士通の旗艦モバイルノート

 UHシリーズは富士通の13型モバイルノートとして長らく販売されてきた名前なのだが、2017年1月の春モデルでデザインを一新し、世界最軽量という名称をNECのLAVIE ZEROと争う存在となった.UH90と75、WU2の「B1」モデルがそれである.

 その軽量化新デザインの第2世代モデルとして登場したのが、今回試用している「B3」で.バッテリー容量を25Whに切り詰めた最軽量モデル(UH75/B3B)で748グラム、50Whの標準モデルで899グラムと、1キロどころか900グラム切りという「軽さ」が最大の特徴である.第1世代では最軽量で761、標準で913グラムだったので、現行モデルは、それぞれ13グラムと14グラムの軽量化を果たしている.

ブラックの上面塗装はカメラの軍艦部のようなザラザラ模様が入っていて、手触りがとてもいいのだ(記事最後の写真参照).

 にもかかわらず、堅牢性は損なわれていない.底面カバーとキーボード面のボディで「肉抜き」加工を追加して約5%の軽量化を、バッテリーは樹脂フレームのデザインを変更して7%の軽量化というふうに、0.01グラム単位での「磨き上げ」によって実現しているという.

 天板はマグネシウムリチウム合金であることは変わらないが、組成を見直して、重量はそのままで、強度を約25%向上しているという.

ThinkPadのように180度までは開かないが、ここまでいけるのはなにかと便利なのである.

キーボードは完全に新設計で
ストロークが伸びて使用感UP

 さわってみて顕著に変化を感じるのがキーボードで、サイズは変わらず、ストロークが従来の1.2ミリから1.5ミリへと長くなっている.さらに、キーの重さを2段階に調整し、押し始めから徐々に重くなり、途中から軽くなっていき、入力されるというカーブになった.より自然で疲れにくくなったという.

キーは1.5ミリストロークでがぜん使いやすくなった.

 実際に使用してみると、とにかく前モデルよりストロークが長くなり、押し心地が変わったのはすぐにわかる.薄型ノートでありがちなペタペタの低ストロークキーボードにガマンならないヒトはぜひ触ってみてほしい.

きれいな配列で日本独自キーも圧迫されていないのはさすが伝統.タッチパッドのボタンが別体なのも潔くていいのだ.

 また、キーボードのデザインが2種類となった.といってもUS配列ではない.日本語配列で「かな表記」がない「かななし」モデルを設定したのだ.日本のメーカーとしては英断であり、すっきりした見た目がすがすがしいのである.

「かななし」キーボードはこのようなスッキリ感.黒と白があるが、赤モデルの「黒トップ赤サイド」は残念ながら用意されていないので赤ボディでこのキーボードを選ぶヒトはガマンです.

 タッチパッドはオレの好きな「2ボタン別」タイプである.パッドの表面はツルツルすぎないので「ひきつり」がなく、滑りはキモチがいい.ボタンはキーボードと同様に静音タイプで会議中に操作してもほかのみなさんに迷惑をかけない.

 さらに感心したのは、パッドのドライバーとしてSynapticsを採用していること.以前はこれをインストールしているメーカーが多かったが、最近はWindowsの設定にたよったマシンばかりである.地味なことだが、きちんと高機能のドライバーを搭載しているのはさすがだ.

「指くるくるスクロール」ファンのみなさんにうれしいSynapticsドライバー搭載に拍手~~!!

 おかげで、1本指をクルクルと回してスクロールする「ChiralScrolling」を最新PCで使えるようになっているのは、オレ的に最高に評価したいところである.

8Gコアにメインメモリは最大20GB!!
タイプCはPD対応ですよ~

 CPUは第7世代から第8世代(8Gコア)へと変更となり、2から4コアへとパワーアップ.UH55は7Gのi3-7130Uだが、UH75/90はi5-8250Uとi7-8550Uを搭載している.さらにカスタムモデルでは、メインメモリを最高20GBにできるほか、SSDは512GBにするとPCIe接続の高速タイプが搭載される.

液晶を大きく開くと後端が机を押して、本体が若干うきあがるしくみ.

 液晶は13.3型のノングレアFHD(1920×1080ドット)のIGZOで、とても色鮮やかだ.インターフェイスはタイプA×2に、パワーデリバリー(PD)対応のタイプC×1、さらにHDMIに1000BASE-Tの有線LAN端子、ヘッドセット兼用オーディオ端子にSDカードスロットと勢ぞろいである.

タイプCを搭載しながらこれだけ全部搭載しているのも安心でございます.

 相変わらず、かたくなにタイプCを搭載しないメーカーもあるが、もはやスマホもチャージャーもモバイルバッテリーもタイプCが標準となってきているので、出先でだれかのACアダプターを借りるとか、ケーブルでつないで給電してもらうとか、逆に給電してあげるといったことができるのはとても便利なのである.

 本体サイズは309×212.5ミリで、超狭額縁まではいかないが、幅が310ミリを切っているので許そう.奥行きも200ミリを切ってほしいところだが、液晶上部にカメラを設置できているのでOK.厚みも前モデルと変わらず15.5ミリとスリムなのはいいことです.

 キーボードの右手前には富士通伝統の指紋センサーを搭載.WindowsHelloでログインに使うことができる.登録しておけばおなじみのログイン画面でヌュルンと指をスライドするだけでOK.顔認証も楽だが、たまに逆光でうまくいかないことがあるから、指紋もスマートでいいのだ.

有線LAN端子を薄型ボディに搭載する工夫として、「引き出して立てる」方式で実現しております.日本の伝統芸でござる.

ベンチマークは標準的
SSDはPCIeにしたいかな~

 さて、おなじみのベンチマークテスト.前述のとおり、試用モデルは「UH90/B3」でi7-8550U搭載です.まずはCPUの最高速度をみるためのCINEBENCHですが、CPUが548、OpenGLが49と出ました.3DMarkのFireStrikeも1012と8Gコアとしては標準的な値です.

 SSDは今回256GBモデルなので、SATA接続ですから、CristalDiskMarkのマルチシーケンシャルリードは525とこちらも標準値.ちなみにテスト機が搭載していたのは東芝の「THNSNK256GVN8」というドライブです.

 UHは最初にも説明したとおり、搭載バッテリーを25Whに削った超軽量モデルと、50Wh搭載の標準モデルがあります.今回のUH90/B3は50Wh搭載で、おなじみBBenchで省エネOFF、液晶輝度最高で3時間28分駆動しました.これも標準的ですね.

 ACアダプターは19V2.1Aの40W出力で、充電時間は、BBENCHを同条件で動作させながらで50%までが66分、70%が118分、90%が158分かかりました.40Wのアダプターならこれも標準的な時間ですね.

底面左奥(写真では右上)にあるファン穴から空気を吸い込んで、液晶側に排出するしくみ.前縁部(写真では下端)にはステレオスピーカーの穴が見える.

 ベンチマークテストを連続して走らせると、当然冷却ファンが動作します.底面から吸い込んで液晶左よりから排出するタイプです.ファン全開になると音は小さいですが、若干甲高い「キーン」音がするのが気になりました.1時間以上3D系のベンチを走らせ続けても、温度の上昇や速度の低下は発生せず、安定した速度で稼働してくれました.余裕の設計はいいものです.

8Gコア搭載で軽量を求めるなら
安心の1台

 8Gコアで高速化したうえ、キーボードの性能が向上、それでも50Whバッテリーを搭載して899グラムは立派ですね.かななしキーボードもスッキリしていていいですよね.オレ的な欲をいえば、英語配列のキーボードとLTEモデムを選択できるようにしていただきたいです.

 軽量モバイルのライバルといえばNECのLAVIE ZEROというわけですが、先方はまだ7Gコア搭載モデルを継続しています.

レッドは外側とキートップのフチが赤いんですよね.いいですね.白は全白です.

 ここ半年、8Gコアのベンチマークテストを開始して以来、「8Gコアしか買ったらダメ」といい続けている私としては、超軽量モバイルなにがいいですかと聞かれれば、最新のUHが唯一の選択となったわけです.赤ボディ(サテンレッド)も発色がスゴくよくていいですよ~~~

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