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山奥でサンプリングした音源をプロが合成:

ローランド「トイレ音消し」開発 徹底したこだわり見せる

2018年01月30日 17時30分更新

 LIXILはローランドと共同開発したトイレ用音響装置「サウンドデコレーター」を2月1日から発売します。価格はオートタイプ(埋込形・100V)、オートタイプ(露出型・100V)が3万5424円、手かざしタイプ(露出型・電池式)が2万3544円。いずれも設置には工事費が別途かかります。

「サウンドデコレーター」

 プライベート空間であるトイレにおいて、使用時の音を人に聞かれたくないというニーズから、公共施設では一般的になりつつあるトイレ用音響装置。水洗音などを擬似的に発する機能を持つTOTOの「音姫」などが有名ですが、LIXILによれば、従来の装置は流水音などを録音した音源を再生してトイレ使用時の音を隠すもので、「聞かれたくない」という悩みを十分に解消したわけではないとのこと。

 LIXILとローランドは、トイレ使用時の音の周波数帯域を細かく分析。トイレの使用時の音を聞こえづらくする「マスキング効果」(同時に異なる二つの音波が耳に届く時、弱い音波は強い音波に打ち消されてしまう効果)を発揮する音源を搭載しました。

行為音の周波数帯の音圧にあわせたせせらぎ音を発生し、気になる音をマスキングする

 また、音源の「聞き心地のよさ」にも徹底的にこだわり、山奥まで機材を持ち込んで小川のせせらぎや野鳥の鳴き声など数多くのサンプルを録音。それらから音の要素を切り出してプロの技術で合成したせせらぎ音は、周波数帯をトイレ使用時の音と合わせることでマスキング効果を高めているだけでなく、森の中にいるかのような聞き心地よいサウンドにも仕上がっているとのこと。

 サウンドデコレーターの導入により、トイレ使用者のプライバシーを守る目的での無駄な洗浄を抑制し、大幅な節水促進が期待できるとしています。


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