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漆黒ボディーのエルグランド特別仕様車「Jet Black Urban CHROME」に惚れた!

オートサロンで発表されたグッドルッキングカー
「エルグランド」の新モデルがカッコ良すぎた

 1月12~14日まで幕張メッセで開催された「東京オートサロン 2018」。ASCII.jpでも例年どおりコンパニオンさんの記事を掲載しているが、筆者も現地に行った一人として気になったクルマを紹介したい。

 その気になったクルマというのは……

 「ELGRAND 250 Highway STAR S Jet Black Urban CHROME」(エルグランド 250 ハイウェイスター S ジェットブラックアーバンクロム)

である(2月26日発売予定)。いつも高性能スーパーカーばかり試乗しているので、ミニバンとは意外かと思われるかもしれないが、12日、プレスカンファレンスと共に発表&展示されていたエルグランドに目を奪われてしまったのだ。

 エルグランドといえば、日産のワンボックス型のフラッグシップミニバン。初代のE50型が登場したのが1997年ともう20年前というロングセラーだ。7~8人乗りという使い勝手、高級感のある内装、低重心で足回りを引き締めた直進安定性など、とくに大人の男性から絶大な支持を集めている。2002年からは2代目のE51型へとフルモデルチェンジし、2010年に3代目のE52型になった。約20年間でフルモデルチェンジが3回だけというモデルライフの長さから、その完成度の高さがわかる。E52もすでに9年目に突入しているのだ。

 なお、E51型まで駆動形式はFRと4WDだったが、E52からはFFと4WDの設定になったのが大きな変更ポイント。これにより全高を抑えたままフロアを低くでき、車内スペースの拡大に成功している。

インパクト絶大な漆黒の巨体

 このE52型エルグランドのJet Black Urban CHROMEは「350(もしくは250) Highway STAR Urban CHROME」をベースに、その名のとおり“漆黒”のパーツが随所に採用されたモデル。iPhone 7/7Plusでもカラバリにジェットブラックが採用されたことは記憶に新しい。カラーはファントムブラックというメタリックの入った黒だが、フロントグリルやフォグランプフィニッシャーなどにジェットブラックが使われており、フロントマスクの精悍さを演出しているのである。ジェットブラックを採用することで、ボディー全体が引き締まるだけでなく、高級感や上質感、迫力を生み出しており、ファミリー層だけでなくクルマにこだわりのある大人の男性にもピッタリだ。このエルグランドならVIPも満足してくれるだろう。

一目でソレをわかる重厚感のあるボディー

ファントムブラックはメタリックが入っているので、普通の黒よりも目立つ

 オシャレは足下からというが、足回りはダークグラファイトフィニッシュ18インチアルミホイールが標準であり、全体的に黒系の色で統一されているがフロントグリルのジェットブラックとは異なった色を採用しているのが特徴。スマホでもオールブラックで統一されたカラバリが人気なので、こちらも人気が出そうだ。

漆黒を意味するジェットブラックが採用された迫力のフロントグリル。ココを黒くするのは最近のスポーツカーのトレンドでもある

ダークグラファイトフィニッシュの18インチホイール。足下も迫力がある

車内はプレミアムかつ高級感溢れる空間

 インテリアも非常にこだわって作られている。デザインを担当したオーテックジャパン デザイン部の有田 翔氏いわく「GT-RやフェアレディZの世界観を反映したシート」とのことで、実際にプレミアムタンレザーシートはGT-Rと同じ色が採用されているので、ミニバンながらスポーティで華やかだ。また、ステアリングやシフトノブのステッチは一見シートと同じ色に見えるが、空間全体を調和させるために若干異なる色を採用するなどして、こだわりをこめてデザインしているという。

日頃、窮屈なクルマにばかり乗っているので、このゆとりは感動!

 運転席から助手席にかけてフロントパネルにはふんだんにブラックの木目調パネルを使っており、より高級感のある空間になっている。鮮やかさが目立つタンレザーのシートは硬くもなく柔らかくもなくという、絶妙な座り心地で、長時間運転していても疲れなさそう。天井も高いので、頭上に余裕があって圧迫感もない。これはリアシートも同じで、一般的には窮屈になりがちな3列目シートでも頭上と足下に開放感があり快適そのもの。

 エルグランドはその性質上、大人数で乗ることが多いので、全員が気持ちよくなれるのは重要だ。

GT-Rと同じタン色を採用し、その世界観を共有する

開口部が広いので乗り降りしやすい

走りのミニバン!
日産スポーツの伝統を受け継ぐドライビングプレジャー

 インテリアやエクステリアだけでなく、運動性能も優秀なのがエルグランド。エンジンは3.5リッターのV6を搭載し、出力は280馬力。力強い走りは保証されている(今回紹介したのは2.5リッターの直列4気筒、170馬力モデルのQR25DE)。

エンジンはV6 3.5リッターのVQ35DEと、直4 2.5リッターのQR25DEがラインナップ

 大型車にありがちな高速域のでふらつきは、ロー&ワイドなフォルムと低重心化によって解消。2トン近い車重ながら「走る・止まる・曲がる」を高次元でバランスし、スポーティな走りが味わえるうえ、トランスミッションはエクストロニックCVTなので変速ショックもなく、滑らかに加減速してくれる。

ステアリングやシフトノブにもシートと同じステッチを採用している

 走りだけでなく、安全装備も抜かりなし。大型車は死角が多くなるが、エルグランドに搭載されている「インテリジェント アラウンドビューモニター」は、車体に複数装備されたセンサーで、真上からの視点で周囲をチェックできる。クルマの周囲に動くものがあると、ディスプレーでの表示はもちろん、音でも知らせてくれる。

インテリジェント アラウンドビューモニターのおかげで、大きなボディーながら死角がほぼカバーされている

 アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が多発しているが、アラウンドビューモニターの機能のひとつ「踏み間違い防止アシスト」が助けてくれる。世界初搭載のこの機能は日産独自の画像解析技術と超音波ソナーで、ブレーキを踏むべき状況で間違ってアクセルを踏んでしまっても、加速を抑制してくれるシステム。クルマの前後に障害物があると、アクセルを踏み込んでも自動的にブレーキが作動して事故を未然に防いでくれる。これは駐車時だけでなく、渋滞時のわき見運転などでも助けてもらえそうだ。

 とはいえ、大前提としてこれらの安全装置はドライバーの安全運転を補助するものであり、あらゆる状況での衝突事故を回避するものでないので、日頃から安全運転を心がけてほしい。

 さらに「インテリジェント クルーズコントロール」を搭載しており、センサーで先行車を検知し一定の速度で車間距離を保って走行してくれる。高速道路などでの長距離運転でドライバーの負担を軽減し、快適な運転ができるだろう。

 走ってよし、眺めてもよしのエルグランド ジェットブラックアーバンクロム。価格は415万8000円~565万560円だが、ダイナミックで力強い走りとラグジュアリーでファビュラスな空間を一挙に手にできるだろう。

東京オートサロン 2018の現場からスピーディー末岡がお届け!

エルグランドのデザイナー
有田 翔氏にこだわりを聞く!


──今回、ジェットブラックというカラーを選んだ理由をお聞かせください。

有田 翔(以下敬称略) 車の狙いである「スポーティーかつラグジュアリーなミニバン」というコンセプトを一番表現できる色である点です。パーツを暗くすることでスポーティーには見えるのですが、単なる黒だと高級に見えません。そこで色の深みと金属感を加えることで、エルグランドの持つ「走りのイメージ」と「高級感」の両方をバランスよく強調しています 。

──フロントグリルとホイールで色が微妙に違うようですが……。

有田 フロントグリルはジェットブラックにしたことで塊感が増し凄みがでています。一方、ホイールを同じ色にしてしまうと、繊細な形なのでどうしても暗く沈んでしまいます。なので若干明るくして、金属感をより強調することで、形にメリハリを持たせ、高級感を演出しています。

──インテリアは日産のスポーツカー「GT-R」や「フェアレディZ」をイメージしたと聞きました。

有田 そうです。それらスポーツカーのエッセンスを世界観として取り入れています。エクステリアもインテリアもミニバンをスポーティに見せる点に苦労したのですが、そうすることでミニバンでありながら、スポーティ且つ華やかな空間を実現しています。

──シートも特徴的ですが、ダークの木目調も珍しいですね。

有田 エクステリアに設定したジェットブラックは特別感があるじゃないですか。人とは違うという。あえて黒い木目調にしたのも、そういったこだわりからです。それに加えてダーク木目は、空間を大人なものに演出する狙いもあります。ちなみに、当初ステアリングやシフトノブのステッチもシートと同じ色を使っていましたが、試作段階で派手すぎたのでちょっと抑えた色にしました。しかし、同じ色に見えるように調整しています。あまり目立たない部分ですが、そういったところにもこだわって仕上げています。

──それでは最後に、デザイン的な注目のポイントをお願いします。

有田 ポイントはふたつです。やはりジェットブラックを採用したフロントグリル、そしてプレミアムタンレザーのシートです。ぜひこの高級感を堪能してください。


オーテックジャパン デザイン部 有田 翔氏(右)と、日産自動車 日本マーケティング本部 町田 修一氏(左)

大人の男性に向けて、日産スポーツカーの世界観をコンセプトにデザインしたと有田氏は熱く語った


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