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軽量級200g以下で選ぶ「最新ハイレゾ機」(後編)

ポタフェス展示のハイレゾプレーヤー新モデルをさらに聴き比べ

2017年12月21日 19時00分更新

Cayin「N5ii」はポタフェスから販売開始の新製品

 Cayinは中国のオーディオメーカーで主にDAPを発売している。今回は据え置き型の真空管ヘッドフォンアンプも参考展示されていた。

アルバムのサムネイル表示にも対応

 「N5ii」はポタフェス当日発売開始というバリバリの新製品だ。ESS ES9018K2Mを使いPCM384kHz/32bit、DSD256にネイティブ対応、直径2.5mm4ピンでバランス対応、ボディはアルミ合金をCNC加工したもの。ボリュームノブはステンレス製である。液晶ディスプレーは3.65インチ、ストレージ容量は32GBで、2基のmicroSDスロットを搭載、連続再生時間約12時間、重量150g。実売価格約5万円である。

サイドにはmicroSDスロットが2基ならぶ

上部に直径2.5mmバランスと直径3.5mmステレオミニ端子

 バランス接続で聴くと、中低域に厚みがあり、低域はふくらまずスピード感がある。全体的にハイスピードで解像度が高い。ESS社のDACらしい繊細な音で、音場は広く奥行き感もある。操作はAndroid 5.1ベースのタッチパネルでおこなうが、インターフェースはやや使い難い部分もあった。Google Play対応なのでカスタマイズできそうだ。この内容で5万円なら、かなりハイコスパと言える。

直径4.4mmバランス対応のソニー「NW-ZX300」と重量98g「NW-A45」

 最後にリファレンスとした「NW-ZX300」と「NW-A45」について触れておこう。「NW-ZX300」は高音質パーツを採用するだけでなく、アルミ合金削り出しのガッチリとしたボディーに同社独自のデジタルアンプ、S-Master HXを固定。さらにICと基板の接続部に、材質までこだわった高音質ハンダを使っている。またシャーシと基板のグランドを共通化するなど目に見えない部分で高音質を追求。

マットガラスの液晶画面は視認性も操作性も良い

 ブラックとシルバーでは音が違うという都市伝説もある。

 Bluetooth 4.2ではLDACとaptXの両方に対応する。ZXシリーズでは初めてDSDネイティブ再生対応、PCM 384kHz/32bit、MQA対応。バランス出力で200mW+200mW(16Ω)の大出力を実現している。3.1インチのタッチパネル付き液晶ディスプレーを採用。内蔵メモリー64GBでmicroSDカードスロットを1基搭載する。バランス接続時の連続再生時間は約25時間。ハイレゾ再生時約20時間、重量157g、実売価格約6万円。

サイドはゆるやかな曲線でボタンも湾曲している

 バランス接続にてDITA「Dream」で聴くと、S/Nがよく音楽が始まる前の静けさが感じられる。解像度の高い音だが、音の輪郭はなめらかで女性ボーカルはウォームで心地よい。低域はタイトでスピード感があり、ガッチリした骨太の音。157gでこの低域が出せるのは素晴らしい。その音の傾向は「NW-ZX100」の高音質版と言うよりは「NW-WM1ZNM」のエッセンスを凝縮した感じだ。WM1のように支配力の強い音ではなくよりニュートラルで幅広いジャンルの音楽が楽しめそうだ。マットガラスを使ったタッチパネルのインターフェイスも至極快適である。

最強モデルの「NW-WM1Z NM」は価格も重さも規格外

 「NW-A45 16GB」はフルデジタルアンプS-Master HXを採用してPCM 384kHz/32bit、MQAとDSD 11.2MHzに対応。Bluetooth4.2はLDACとaptX HDに対応、USB DAC機能、3.1型タッチパネル採用、連続再生時間は何と約45時間、ハイレゾ再生時約39時間(96kHz/24bit)、重量98g、実勢価格約2万円とハイコスパ。カラーは5色で内蔵メモリーが32GBや64GB、また専用イヤフォン付きモデルもある。もちろんmicroSDカードスロットを搭載する。その音は粒立ちがよくクッキリした音で「NW-ZX300」よりもエッジが効いている。ハイレゾ入門機として誰にでもオススメできる完成度の高さを誇るモデルだ。

アルミダイキャストフレームを採用したボディ

スリムなボディーのサイドに操作ボタンが並ぶ

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