楽天は、2017年度末をめどに予定されている1.7GHz帯/3.4GHz帯の周波数割当について、受付開始後に申請をすることを同社取締役会で決議。周波数割当が認められた場合に、同社自ら基地局などのインフラを構築することにより、MNOとしての携帯電話事業を開始することを表明した。
同社の計画では2018年3月末に割当を受けたのちに、2019年のサービス開始時までに約2000億円を設備投資用に資金調達し、その額は2025年時点では最大6000億円になる予定。
今回の周波数割当だが、1.7GHz帯は20MHz幅×2枠と、東名阪以外の20MHz幅(東名阪ではすでにドコモがサービスを提供している周波数)の計3枠。3.4GHz帯についてはドコモ/KDDI/ソフトバンクがTD-LTE(バンド43)で提供している周波数に隣接した、40MHz幅×2枠が対象となっている。今月11日にはドコモが申請の検討を開始したことを発表するなど、主要3キャリアが分け合う形で割り当てられることが大方の予想だった。
携帯キャリアへの新規参入への試みは、2005年にイー・モバイル、アイピーモバイル、BBモバイル(ソフトバンク)の3社に割当があって以来。その際は2社が開始前に撤退し、唯一実際にサービスを開始したイー・モバイルも2013年にソフトバンクに買収され、その後は主要3キャリアによる体制が固定化されている。そんななかMVNOとしてモバイル事業を展開してきた楽天が、MNOを目指すという発表は大きなインパクトを持つこととなった。今後の動きに注目が集まりそうだ。
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