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40代編集者が一度挫折したピアノに再びハマる

デジタルの力でピアニストに、40代で目覚めるクラビノーバ

2017年12月15日 11時00分更新

文● 小林 久 編集●ASCII
提供: ヤマハミュージックジャパン

iPadとつながる、そして好きな曲の楽譜が自動で生成?

 クラビノーバ CSPシリーズはiPadとつながり、曲を弾き始める前の設定確認がラク。ここは取材でも大いにメリットを感じた部分だ。しかしiPadとつながる利点は大画面だから見やすいという点だけはない。

 むしろここからが大事なのだが、iPadとつながるからこそ、今までの電子ピアノができなかったことができるようになる点を強調しておきたい。

iPadに保存してある楽曲を選ぶだけで、自動的に楽譜が生成できてしまう。それを見ながらセッションも楽しめる

 さて。音楽が好きな人であれば、iPadのミュージックアプリに音楽を保存して聴いている場合が多いと思う。iTunesに音楽を保存して、それをピアノから流しながら一緒にセッションできたら楽しそうですよね? したいですよね? それができてピアノ演奏をより一層楽しめるのがCSPシリーズの魅力なのだ。

 もう少し具体的に書くと、まずCSPシリーズにiPadをつなげると、iPadに入れた楽曲、普段あなたが聴いている楽曲がピアノのスピーカーから流れるようになる。つまり一緒に弾けば、セッションが始まってしまう。ここだけなら「ふ~ん」という感じだが、さらにすごいのは、その際、スマートピアニストが再生中の曲のコードを自動解析して、伴奏用のピアノ譜まで作成してくれちゃう点だ。

 オーディオトゥースコアという画期的な機能で、基本的に必要なのはスマートピアニストから曲を選ぶだけ。もちろんその曲を再生しながら、譜面に合わせてピアノ演奏することも可能。ビートルズでも、ビリー・ジョエルでも、はたまた最新のアニソンでも好きな曲を再生する。あとはその楽譜を見ながら、あたかもその曲の演奏に参加しているような気分で、ピアノを弾くだけだ。

こりゃ楽しいわ、気付くと夢中に

 実際に使ってみたのだが、この機能ハッキリ言って本当に楽しい。ピアノに限らず、楽器を弾きこなすには苦労がつきものだが、ちょっと楽譜読めるぐらい、コード分かるぐらい、さらにはピアノなんか弾いたことないけど音楽が大好きで、有名アーティストの曲に合わせてカラオケ感覚でセッションしてみたいなんて考えている人には最適である。

 楽譜があることで、とりあえずこの曲の最後まで行きたいと思えてくる。モチベーションの維持という面でも期待できそうだ。

 iPadの画面サイズがあれば、楽譜が小さくて見えにくいということもないし、曲の進行に合わせていま弾いている場所や、譜めくりまで進めてくれる。楽譜を読むのに慣れていないといまどこを弾いているのか見失ってしまうこともあるが、そういう心配がない点もデジタルで楽譜を扱う利点である。

 ちなみに再生する速度の調整も自由自在とのこと。

 伴奏のパターンは小節や拍単位でぽーんと和音を置くだけのベーシックなものから、8ビートや16ビートなど一定のリズムを刻むものまで合計40種類が用意されている。様々なバリエーションが選べる賢さにも感動した。

同じ曲から生成した楽譜だが、リズムパターンを変えることで様々なバリエーションが楽しめる

アレンジの仕方を変えるだけでなく、ボーカルやメロディーを小さく再生(キャンセル)することも可能

選べるリズムパターンは40種類にもなるそうだ

 最初は和音を連打する程度の簡単なものから始めて、慣れてきたらより複雑な指使いが必要なパターンに変えていくこともできる。既存の楽譜では弾けないときは簡単な和音、慣れてきたらアルペジオやちょっと複雑なリズムのアレンジに挑戦するなど、自分の力量に合った楽譜を選択することすらできるのだ。

ヘッドフォンに加えて、マイク入力も備える

 本体にはLINE-IN端子やマイク入力端子も備えているので、音源の入ったプレーヤーなどをつないでそれとセッションしながら、弾き語りすることもできる。

コードを表示したところ

 さらにコードも違和感のない範囲で別のものに入れ替えられる。コード譜を調整すれば、もちろん伴奏譜に反映されるし、このコードをこう変えたらどうなるかという試行錯誤もしやすい。

 ちなみに、CSPには豊富な内蔵ソングが搭載されており、有名アーティストの人気曲やバイエルやハノンなどのレッスン曲も内蔵している。中にはアナと雪の女王の「Let It Go」などメジャーな曲も含まれているので、何を弾けばいいかすらまったくわからないが、とりあえずカッコよく演奏してみたいという人にもとっつきやすくなっている。

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