今回は、Hondaのオープンイノベーション拠点「Honda Innovation Lab Tokyo」で弊社が10月の末に開催した、イスラエルのAIスタートアップをテーマにしたイベントの様子をご紹介します。
イスラエルがスタートアップ大国であり、革新的な技術、イノベーションを生み出しており、アップルやマイクロソフト、ボッシュやジョンソンエンドジョンソン、サムスンといった欧米アジアのグローバル企業に続いて、Hondaや田辺三菱製薬といった日本の大手企業のイスラエル進出やイスラエル企業への投資や買収のニュースを耳にする機会も増加しているように感じます。
イスラエルのスタートアップデータベースをもとに日本企業のオープンイノベーションやイスラエル進出支援を行なう弊社では、10月の末にHondaの赤坂のオープンイノベーション拠点「Honda Innovation Lab Tokyo」で、イスラエルのAIスタートアップをテーマにしたイベントを開催しました。Hondaはイスラエルのモビリティー特化のインキュベーター「Drive」に参画、イスラエルの新技術を探索しており、「イスラエルはソフトウェアだけではなくハードウェアの技術も進んでおり注目している」という言葉が印象的でした。
イベントには日本の自動車メーカーや部品、センサーメーカーなどのTier1企業、家電メーカーや金融機関、コンサルティングファームなどから約70名が参加。イスラエル人の連続起業家で機械学習を使用したモバイル端末のフォトマネジメントアプリ「MyRoll」のCEOであるRon Levy氏を交えたパネルディスカッションでは会場からも多くの質問があり、イスラエルのAIスタートアップ、そしてイスラエル企業とのオープンイノベーション推進に対する各方面からの注目がうかがえました。
弊社からは、イスラエルから一時帰国中の代表寺田がイスラエルのAIスタートアップエコシステムについての講義を行なったあと、現地で撮影した3社のAIスタートアップ起業家による日本向けのピッチを放映。なかでもLifeBeam社が開発するパーソナルAIトレーナーを搭載したヘッドフォン「Vi」は、米国大手のオーディオ機器メーカーのHarman Kardonとの共同開発ということもあり注目が高く、ネットワーキングの時間に多くの質問や日本進出の時期などの質問を多くいただきました。
今回改めて感じたことは、日本が強みを持つものづくり、ハードウェアの技術とイスラエルが強みとするソフトウェア(ハード寄りのセンサーフュージョンや無線通信など含む)技術の相性の良さと可能性の大きさ。日本やシリコンバレーとは異なるスタートアップエコシステムとアクティブな起業家、そこで開発される技術やビジネスが世界中の企業を魅了するイスラエル。今後の日本企業とイスラエルスタートアップが生み出すイノベーションが世界を席巻することを期待して、弊社でも活動を続けていこうと思います。
植野力(COO & Co-Founder/Aniwo)
2014年にイスラエルに渡り、独自のアルゴリズムでイスラエルのスタートアップと世界の投資家をつなぐ。マッチングプラットフォーム「Million Times」を運営するAniwo社を共同創業。2015年末より日本支社を担当。
●お知らせ
イスラエルの各業界のスタートアップエコシステムの解説やスタートアップの紹介を行なうPitchTokyoは今後も開催予定ですので、スケジュールやテーマなど関心ございましたら公式ページあるいは弊社ページからお問合せをいただければと思います。
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