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「Clova」「OK, Google」「Alexa」どれを呼ぶ?

Amazon、グーグル、LINEが激突! 失敗しないスマートスピーカーの選び方

2017年11月21日 10時00分更新

左からAmazon Echo、Google Home/Home mini、Clova WAVE

 海外市場では、スマートスピーカーの元祖としても名高いAmazonのスマートスピーカー「Amazon Echoシリーズ」。長らく日本市場での発売が期待されていたが、遂に11月8日に発表され、同15日より販売が開始された。

 Amazonは、同シリーズとして3機種をラインアップしており、Amazonの商品ページでリクエストを送信し、招待を受けることで購入できる。

 日本のスマートスピーカー市場は、LINEの「Clova WAVE」や、グーグルの「Google Homeシリーズ」が既に発売されており、AmazonによるAmazon Echoシリーズの市場投入によって、立役者がひと通りそろった構図だ。

 昨今、さまざまな媒体を通して動向が報じられ、一定の消費者の関心も得られていると思われるスマートスピーカー。残念ながら現状では「カンペキなスマートスピーカー」と言える製品は存在せず、それぞれの製品ごとに一長一短を抱えているのが現状だ。

 そこで本記事では、それぞれの製品や搭載されているアシスタント機能を比較した上で、どの製品を選ぶべきなのかを考察する。なお、以後の紹介順は日本における発売順に基づいている。

「Clova WAWE」
日本語の発音は自然だが、マイクの精度は低い

Clova WAVE

 日本市場で最も早くスマートスピーカーの発売に踏み切ったのが、LINEが開発するClova WAVEだ。Clova WAVEは、同社が開発を手がけるアシスタント「Clova」を搭載し、日本でも多くのユーザーを抱えているコミュニケーションアプリ「LINE」との連携機能などが豊富であることが特徴。本体価格は1万4000円だが、2018年1月末日までは、期間限定特別価格として1万2800円で販売している。

 Clova WAVEの最も評価できる点は、人工知能による日本語発音の良さだ。後述する2機種に搭載される人工知能では単語の区切れが途切れた印象を受けたり、英単語や漢字を含む用語の発音に難があるなどの問題点を抱えているが、Clovaの発音ではそのような不安定な発音はほとんど見受けられない。そのため、ニュースなど文章を朗読には向いている。

 しかしながら、Clova WAVEにはスマートスピーカーとして致命的な不具合が多数含まれている。そのため、現状では万人受けする製品とは言えないというのが率直な印象である。

 まず、一番最初に言及しておきたいのが、内蔵されている集音マイクの精度の低さだ。前提として、スマートスピーカーは人間の声によって「音声コマンド」をスマートスピーカーに入力することでさまざまな機能を実行できる。そのため、スマートスピーカーの要のひとつとしてマイクの性能が挙げられるのは言うまでもない。

 それにも関わらず、Clova WAVEに内蔵された集音マイクの性能は極めて悪い。正しく音声コマンドを入力できないことが多いのは言うまでもないが、筆者の使用環境においては、特に音声コマンドの誤認識が多発している。ひどいときには、テレビをつけておくと無関係のキーワードにClova WAVEが反応し、勝手に独り言を始めてしまう有様である。

背面のミュートボタンで音声検知をオフにすることもできる

 さらに、他社に比べると機能追加が遅延気味であるのも不安材料のひとつだ。自社開発したアシスタントを搭載する他社製品の発売に踏み切ったグーグルや、発売時よりパートナー企業と提携し、外部アプリケーションによるサービスを提供するAmazonなど、両社共に、他社との連携を推し進め、スマートスピーカー市場の牽引役になろうと躍起になっている。

スマホ向けのWAVEアプリで各種機能のセットアップなどができる

現状、赤外線を利用できる唯一のスマートスピーカーであり、テレビや照明を操作できる

 一方、LINEの機能更新と言えば、同社が提供するコミュニケーションアプリ「LINE」に関係する機能ばかりだ。発表会では、将来的には外部のアプリケーションにも対応させる方針を打ち出しているが、現時点においてはその兆しが一切見えてこない。

 そのためLINEを主に使用するユーザーであれば、Clova WAVEを選択する理由はあるかもしれないが、現状では不完全な状態であると言う点は、強く言及しておきたい。

LINEの機能を使うのであれば、Clova WAVE一択

 特に、マイクの集音性能の低さは、同製品の不評の主要因となっているのは言うまでもなく、LINEは早急に改善した製品を市場に供給するよう善処するべきである。

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