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6年たったアメリカ生活で感じるスマホ社会への変化

2017年11月14日 16時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII編集部

スマホ時代の社会はモノより情報が中心?

 おそらくiPhone Xを持っていても、予約をうまくこなし、スマホにそれだけの金額が出せる人、という以上のアイデンティティやライフスタイルのアピールにはならないのではないかと思います。

 そもそもスマホ社会において、持っているスマホがアイデンティティを示すものになり得るか、ということを思い出す必要があります。

 持たない時代、共有する時代、ストーリーが大切な時代と言われる昨今において、スマホは個人が持つ必要最低限のモノの1つであり、持っているモノが個人を語る時代ではないというわけです。

 それよりは、手元にあるスマホで、どんな情報を得て、どんな情報を発しているのか、コミュニケーションを取っているのかが、ライフスタイルやアイデンティティを示す要素になっているように思います。

 そうした議論を自分でひっくり返すような話かもしれませんが、一方でアメリカは消費が中心の国であり、教育にしろ医療にしろ、お金からは離れることができない側面も大いに感じています。

 せっかく浮かんだスマホ社会という言葉について、もう少し考えてみたいと思います。


筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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