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意外にも画期的だった富士通のモバイルPCを振り返る

2017年11月04日 15時00分更新

2代にわたって購入したLOOXという名機

両方とも「LOOX P」。左は筆者が所有していたモデル。右はその後継機でワンセグ内蔵がうらやましかった

両方とも「LOOX P」。左は筆者が所有していたモデル。右はその後継機でワンセグ内蔵がうらやましかった

 筆者もLOOXを購入した一人だ。確か「FMV-BIBLO LOOX S8/70」という機種だったと思うが、実際に使ってみると、CPU(Transmeta Crusoe)がものすごく遅く、パフォーマンスに大きな不満を感じた記憶がある。

 デジカメ画像を読み込んだり、編集したりなんて行為は無謀だったし、ウェブブラウズについても快適とは言い難かった。

 ただ、マシンパフォーマンスはよくなかったが、マシンの造りについては大いにしっくりと来るものがあった。Librettoよりも大きく、打ちやすいキーボードを採用していたので、外出先でのテキスト入力など用途では使いやすく、超小型ノートPCというジャンルでは初めて実用に耐えた1台だった。

 このため意外と(!?)長く使い続けることができ、モバイル機として3年も活用した。それだけでなく、その後に買い替えた機種も「LOOX P」というLOOXファミリーだった。

液晶を回転させて手書き入力が可能だった

液晶を回転させて手書き入力が可能だった

 2006年に登場したLOOX PはPHS通信機能こそ省かれたものの、タッチディスプレーを採用したモデル。2軸ヒンジを採用し、液晶を回転させることでタブレットとしても使用できた。

 残念ながらタッチパネルが感圧式でかなり使いにくかったため、タブレットとしてはほぼ使わなかったが、現在の2in1タブレットPCの先駆けといってもいい機種だ。

新会社になっても面白いPCを造ってほしい

両手持ちスタイルで操作する「LOOX U」

両手持ちスタイルで操作する「LOOX U」

LOOX Uはアスキーコラボのオリジナルカラーモデルもあった

 その後、さらなる小型化を追求した「LOOX U」や、国産ネットブックとしてコストパフォーマンスを追求した「LOOX M」などをリリースしたが、いまいち実用性やマシンとしての魅力に欠け、筆者がLOOXを購入することはなかった。

 ただし、今でもLOOXに対する期待感はある。富士通のPC部門が新会社となることで、新たな刺激が加わってちょっと飛び抜けた超小型ノートPCが登場する――そんなことがあってもいいのではないだろうか。

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