2017年も後半に入り、スマートフォン市場では大きな動きが起きています。各社からアスペクト比18対9のディスプレーを搭載したスマートフォンが続々と登場しているのです。
同じディスプレーサイズで比較すると、従来の16対9のものより18対9の製品は横幅がよりスリムになっています。そのため、6型を超える大画面端末も次々と登場しています。
大画面端末の代名詞ともいえるサムスンの「Galaxy Note8」は、18.5対9とさらにワイドなディスプレーを採用したことで、6.3型ながらも本体の横幅は74.8mmと片手でもラクに持てる大きさです。ワイドディスプレーの登場はスマートフォンのディスプレーサイズのさらなる大型化を加速するものになるでしょう。
あのNote8やMate 10 Proより巨大なディスプレー
6型を超える18.5対9、または18対9のディスプレーを採用した製品は、同じサムスンのGalaxy S8+(6.2型)やファーウェイの「HUAWEI Mate 10 Pro」(6型)などがあります。しかし、早くも既存の大画面端末を超える大きさの製品が発表となりました。それが中国・Vivoの「X20Plus」です。
X20Plusのディスプレーサイズは6.43型。この大きさは、いまでも大画面スマートフォンの傑作とまで言われる、ソニーモバイルの「Xperia Z Ultra」よりも大きいのです。
ディスプレー解像度は1080×2160ドット、本体サイズは165.3×80.1×7.5 mm。Z Ultraが横幅92.2mmでしたから、約12mmもスリムなのです。
Z Ultraは大きい本体サイズながら6.5mmと薄かったため、片手持ちもなんとかできました。一方、X20Plusも厚さは7.5mmとZ Ultraにはおよばずながら薄型な方。無理せず片手で持てます。
X20Plusはもしかすると、Z Ultraの真の後継モデルと呼べるかもしれません。大画面ファンには待望の製品と言えるでしょう。
チップセットはSnapdragon 660、メモリーは4GB、ストレージは64GB。カメラは背面、正面ともに1200万画素ですが、デュアルピクセル化により2400万画素相当となります。
これはZenFone 4などと同じ方式のようです。カメラは特に逆光に強くなっており、ポートレートやセルフィー撮影も失敗しにくくなっているとのこと。また、背面には500万画素のサブカメラも搭載しています。
ところで、X20Plusには「X20」という兄弟機も存在します。両者の基本スペックはほぼ同じですが、X20はディスプレーサイズが6型と小さくなっています。
本体サイズは155.9×75.2×7.2mmで、5.5型の「iPhone 8 Plus」の158.4×78.1×7.5 mmよりもコンパクト。ワイドディスプレーの搭載により、もはや6型ですら「大型スマホ」とは呼べないスリムさを実現しています。
中国は「2桁」のスマホが主流に
今後も大画面端末はどんどん出てくる
ちなみに、X20PlusとX20はVivoのXシリーズの最新モデルとなります。これまでのXシリーズはX3→X5→X6→X7→X9と進化してきました。ライバルのOPPOの最新モデルはR11、ファーウェイの最新モデルはP10/Mate10と、どちらもモデル名は10番台に突入しています。VivoはX9の後継機をX10やX11とせずX20とすることで、両者よりも目新しい製品であることをアピールしているようです。
さて、18対9のアスペクト比を持つディスプレーは、今後どこまで大型化が進むのでしょうか。X20Plusの6.43型よりも大きくなると、縦方向の長さもだいぶ伸びてしまいます。
ですが、Xperia Z Ultraは縦が約90mmもありました。恐らくほかのメーカーから、今後18対9で6.5型や6.7型のモデルも登場してくることでしょう。大画面端末ファンが気になる製品が、まだまだこれから出てきそうです。
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