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Core i7にGeForce 940MX搭載、イマドキスペックで実用性◎

レトロデザイン×ハイスペック、「ThinkPad 25周年記念モデル」は7列キーボードで原点回帰!

2017年10月28日 09時00分更新

見た目とは裏腹にハイスペック!
中身は間違いなく最新ノートPC

 ここまでは主にキーボードや外観についてみてきたが、実際の中身、ノートPCとしての性能についてもチェックしていこう。いくら古きよきThinkPadの趣があったとしても、実力が伴わなければ使い物にならないからだ。

 ベースとなっているのは、「ThinkPad T470」(海外モデルのみ)。国内でも売られているT470sと似ているが、より少し大きめで重たく、廉価となっているのが特徴だ。

ThinkPad 25直販モデルの主なスペック
製品名 ThinkPad 25(20K70003JP)
ディスプレー 14.0型 FHD IPS液晶(解像度1920×1080ドット、1677万色以上、16:9、マルチタッチ対応)
CPU Core i7-7500U(2コア/4スレッド、定格 2.70GHz - 最大 3.5GHz、4MB L3キャッシュ、インテル ハイパースレッディング・テクノロジー対応)
グラフィックス NVIDIA GeForce 940MX(2GB GDDR5)
メモリー 16GB PC4-17000(DDR4 SO-DIMM、16GB ×1、最大32GB)、スロット数2
ストレージ 512GB SSD(NVMe OPAL2.0対応)
内蔵ドライブ
サウンド オンボードHDサウンド、ステレオスピーカー内蔵
通信規格 有線LAN(10BASE-T、100BASE-TX、1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth v4.1、NFC対応
インターフェース USB 3.1(Type-C)端子 ×1、USB 3.0端子(内、Powered USB ×1)×3、4-in-1メディアカードリーダー(SD、SDHC、SDXC、MMC)、マイク入力/ヘッドフォン出力・コンボ端子、HDMI端子
指紋センサー 搭載
電源 3セル リチウムイオンバッテリー ×2(固定式/交換式、約 6.5時間)
サイズ およそ幅336.60×奥行き232.50×高さ19.95mm
重量 約 1.69kg(バッテリー含む)
OS Windows 10 Pro 64bit
価格 19万3860円

 スペックを見てもらえるとわかる通り、メモリーが16GB、SSDがNVMe対応で512GB、さらに外部GPUとしてGeForce 940MX、指紋センサー、IRカメラまで内蔵しているという、かなりリッチな構成となっている。25周年記念モデルなのだからハイスペックなのは当然だが、この構成で17万9500円(税別)というのはお買い得感すらある。プレミア価格になりやすい記念モデルとは思えない設定だ。

 ただし、CPUは第7世代となるCore i7-7500U。欲をいえば4コアとなる第8世代のKaby Lake Refreshを搭載して欲しかったが、さすがにタイミング的に難しかったのだろう。

CPUはCore i7-7500Uでメモリーは16GB搭載。OSはWindows 10 Proだ。もちろん画面はタッチ操作に対応している。

ベンチマークソフトで各種性能をチェック

 よく使われるベンチマークソフトでCPUやGPU、SSDの性能をチェックしていこう。まずはCGレンダリングでCPU性能を調べられる「CINEBENCH R15」から。

「CPU」はマルチスレッド、「CPU(Single Core)」はシングルスレッド時の性能。OpenGLはGPUを使った3D性能となる。

 スコアはマルチスレッドの「CPU」で378cb。これはCore i7-7500U搭載機としては標準的なスコアで、熱などで速度低下が起こっていないのがよくわかる。GPUにGeForce 940MXを搭載しているだけあり、OpenGLのスコアは高めの74.35fpsだ。内蔵GPUでは50fps前後となる。

 続いてGPUの性能を見てみよう。ゲームベンチの定番となる「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」を使い、解像度は「1920×108」0ドット、画質は「最高品質」、フルスクリーンモードでテストした。

GeForce 940MXを搭載しているだけあって、最高品質設定にしていてもスコアは2325。評価は「普通」となった。

 スコアは2325で、評価は「普通」。シーンによっては厳しくなりそうだとはいえ、ゲーミングPCでもないのにこのスコアというのは素直にうれしい。本気でプレイするなら、画質設定を少し落とした方がいいだろう。ちなみにCPU内蔵のグラフィックではどのくらいのスコアかといえば……

内蔵GPUでのスコアは、820。評価も「動作困難」という最低のものとなった。

 スコア1000未満となるため、評価は「動作困難」。解像度も画質も大きく落とさなければ、プレイはままならないだろう。なお、GPUは動画エンコードや写真現像でのフィルタ処理などの支援機能として使えるため、ゲームをしなくても搭載している意味は大きい。

 もうひとつ3Dのグラフィック性能として、「3DMark」の結果も出しておこう。ゲーミングPCの結果を見慣れた人にとってこのスコアはかなり低いものだが、このくらいの性能だという目安にしてほしい。

主にDirectX 11を使用した3D性能が調べられる「Fire Strike」。スコアは2177となった。

こちらはDirectX 12がメインとなる「Time Spy」。比較的重たいテストということもあり、さすがにGeForce 940MXでは厳しい。

 グラフィックはこのくらいにして、次は512GBという大容量のSSD。SATA3よりも高速なNVMe対応ということもあって期待が高まる。この実力を見るため、「CrystalDiskMark」で速度を計測してみよう。

シーケンシャルの性能を見るとリード・ライト共に1GB/sを超えており、しっかりとNVMe対応のメリットが出ている。

 SATA3ではシーケンシャルの最大でも550MB/sくらいが限界なのだが、NVMe対応であればその限界が越えられる。実際ベンチの結果を見てもらえればわかる通り、ThinkPad 25が搭載しているSSDではシーケンシャルリードで1759MB/s、ライトで1350MB/sとなり、SATA3の2〜3倍も速い。ソフトによってはストレージへのアクセスが多くなるだけに、この待ち時間が短くなるだけで体感速度が大きく改善される。SSDの速度は、PC全体のパフォーマンスとして重要なポイントといえるだろう。

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