コンシューマー向けのPCの約40%でMixed Realityを体験可能に!
MRなど3D機能が大幅強化「Windows 10 Fall Creators Update」プレス向けブリーフィングレポート
マイクロソフトは10月18日、秋葉原「dmm.make AKIBA」にて、Windows 10の最新アップデート「Windows 10 Fall Creators Update」のプレス向けブリーフィングを開催した。
初めに業務執行役員の三上智子氏が登壇し以下のようにコメントした。
「テクノロジーの変化で我々の日々の暮らしは大きく変わってきます。ユーザーとの接点を持つWindowsのプラットフォームによって、より多くのことができるようになることが重要だと思います。Windows Mixed Realityの実装などで、よりリッチな3Dの体験を提供いたします。これからもWindows 10はどんどん進化を続けていくのでよろしくお願いいたします」。
Windows Mixed Realityを本格実装
執行役員の梅田成二氏が登壇し、Windows 10 Fall Creators Updateにて実装されたWindows Mixed Reality について解説。
Mixed RealityはARからVRまでをサポートし、コンテンツや用途によってさまざまな仮想現実を提供するとしている。2016年には第1弾の「Microsoft HoloLens」が発売され、建築や施設管理などさまざまな用途で活用された。
今回はより多くのユーザーにMixed Realityを提供するべく、Windows 10という汎用のOSの中にMixed Realityという技術をネイティブでサポートすることにしたという。
同規格の特徴は、要求性能が比較的低く、内蔵グラフィック機能で動作可能なことだ。8月末の時点で出荷されているコンシューマー向けのPCの約40%が要求性能に対応するとのこと。
さらに、センシング技術はヘッドセットのインサイドアウトにセンサーを搭載することで6軸での検知が可能になった。これにより、外にセンサーなどを設置する必要はなく簡単な設定でMixed Realityを体験できるという。
対応のヘッドセットはエイサー、デル、HP、レノボ、富士通の5つのメーカーが発表している。エイサー、デル、HPの製品は発売中で、エイサーの「Acer Windows Mixed Reality Headset with Motion Controllers」は出荷が開始されている。ちなみにサムスンも、「HMD Odyssey Windows Mixed Reality Headset with Motion Controllers」を発表しており米国ではプレオーダー中だが、日本での発売は未定とのこと。
コンテンツは体験型のものからゲームまで幅広くラインアップ予定だという。ウィンドウズストアのMR特設サイトでは10月18日時点で、40以上のコンテンツが販売されている。日本国内向けのコンテンツとしては「360channel」や「DMM MR動画プレイヤー」などが年内に利用可能になる。気になる「Steam VR」の対応に関しては、現在Steamと調整中とのことだ。
Fall Creators Updateの新機能
Fall Creators Updateでは、3D関連の機能が大幅にアップデートされた。「PowerPoint」のプレゼンテーションや「Word」のドキュメントなどのOfficeファイルに3Dオブジェクトを取り込むことが可能になった。そして、Mixed Realityビューワーにより、3Dの制作物をARで実世界に配置してインテリア配置のイメージなどをつかむことができる。
刷新されたフォトアプリでは写真や動画を選択するだけで、スライドショーやストリーミングビデオを作成できる。さらに、作成した動画にボールが燃えているような3D効果を付加させることも可能だ。
基本機能では、頻繁に連絡をとる人を「My People」としてタスクバーに表示することができるようになった。Windows 10 Fall Creators Update日本語版のOS標準フォントの1つとしてモリサワの「UDデジタル教科書体」を搭載。同フォントは学習指導要領の字型に準拠し、ICT教育においても読みやすいデザインだという。
ウェブブラウザー「Microsoft Edge」は、PDFへの ペン描き込みやフォーム入力に対応。フルスクリーンモードやウェブサイトのタスクバーへのピン留めなども実装した。
よりパワフルな創作とゲーミングを実現する「Surface Book 2」が登場!
Surfaceファミリーの最新機種であるハイエンドラップトップ「Surface Book 2」 も発表された。2015年に発売された「Surface Book」の後継機で、13型モデルと15型モデルをラインアップ。日本国内では、13型モデルを 11月9日から予約開始し、11月16日に発売する。15型モデルの国内発売は未定。
Core i5-7300U、8GBメモリー、256GBストレージのモデルが20万664円。Core i7-8650U、8GBメモリー、GeForce GTX 1050、256GBストレージのモデルが26万2224円。Core i7-8650U、16GBメモリー、GeForce GTX 1050、512GB ストレージのモデルが33万6744円。Core i7-8650U、16GBメモリー、GeForce GTX 1050、1TBストレージのモデルが39万7224円。
Surface Bookのユーザーからのよりパワフルな性能が欲しいというフィードバックを受けて、インテルの第7、第8世代最新プロセッサーを採用し、GeForce GTX 1050搭載も搭載する。
Adobe、Autodesk、Dessault といったソフトウェアを快適に稼働でき、「Forza Motorsport 7」や「Gears of War 4」といったPCゲームを1080p、60 FPSモードでプレー可能だという。
また、同社の新型コンシューマーゲーム機「Xbox One X」は11月7日発売予定で、価格は5万3978円であることもアナウンスされた。
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