Ryzen 7搭載「G-Master Spear X370A-DTN-STR」なら高画質配信も余裕でこなせる
8コアCPU搭載PCの実力!ゲーム実況に本当に強いのか大検証
ゲーム以外でも活躍できる高性能
「G-Master Spear X370A-DTN-STR」の基本性能をチェック
ストリーマー向けとなっていることもあり、ゲーム実況配信を中心に「G-Master Spear X370A-DTN-STR」の性能を見てきたが、もちろん、ゲーム以外の用途でも活躍できるだけのポテンシャルがある。定番のベンチマークソフトを使い、その実力を少し探ってみよう。
定番ベンチマークで見る基本性能
8コア16スレッドのRyzen 7 1700の実力は本物だ!
まずはCPUのマルチスレッド性能がよくわかる「CINEBENCH R15」から。領域を分割し、スレッドごとにCGレンダリングを行なうため、コア数が多くなればなるほどレンダリング速度が速くなる。このレンダリングにかかる時間が短いほど、スコアーが高くなるというベンチマークだ。
結果は見ての通りで、マルチコアが1421cb、シングルコアで149cbとなっている。Core i7-7700Kではマルチコアで970cb前後となるので、Ryzen 7 1700の性能は単純計算で1.4倍以上。高画質配信でも余裕でこなせるという理由がよくわかる結果だ。ちなみにシングルコアではCore i7-7700Kは197cb前後となるので、コア当たりの性能では負けている。
今回試用したモデルは、システム用にSATA接続のSSD、データ用にHDDを搭載している。SSDはNVMe対応のM.2 SSDの方が性能面では上だが、容量当りの単価が高めになってしまうのがネック。体感速度ではSATAのSSDでも効果が高いため、コスパを考えるならSATA接続のSSDを選ぶというは十分ありだろう。
実際に「CrystalDiskMark」で性能を見てみると、シーケンシャルで500MB/sオーバー、ランダムでも200MB/s以上出ており、よほど酷な使い方をしない限りは満足いく性能だ。
ちなみに、BTOでSSDの変更が可能。NVMe対応の速度重視のものに変更することもできるし、2TBのSATA SSDを選ぶこともできる。好みに合わせて自由に選べる柔軟性の高さが、BTOパソコンの魅力のひとつといえるだろう。
グラフィック性能は先にFFベンチを出してしまったが、もうひとつ、「3DMark」の結果も掲載しておこう。主にDirectX 11の性能となる「Fire Strike」と、DirectX 12の性能となる「Time Spy」だ。
同じGeForce GTX 1070を搭載したCore i7-7700K機と比べ大きくスコアーが変わるということはなかったが、詳細を見ていくと、CPU性能が重要となるテスト項目では高めのスコアーを叩き出していた。とはいえ、3D性能のほとんどがグラボで決まるということもあって、CPUの差は小さくなっている。
最後に、PCの総合性能として「PCMark 10」のスコアーも見ておこう。ウェブ閲覧など一般用途となるEssentials、ビジネス用途のProductivityのスコアーは普通だが、コンテンツ作成用途のDigital Content Creationがかなり高くなっている。このテストは多コアのCPUが有利となる部分だけに、さすがといったところだろう。
高性能CPUだと気になるCPU温度
高負荷時は何度まで上昇する?
「G-Master Spear X370A-DTN-STR」の性能の高さはRyzen 7 1700に支えられているといっても過言ではないが、それだけ性能の高いCPUだけに、発熱が気になるところ。いくら性能が高くても、常時100℃近くまで上昇しているようでは安心して使えないからだ。
そこで、「CPU-Z」のストレステスト機能を使い、CPUが何度まで上昇するのかを調べてみた。このストレステスト機能は、通常の利用ではまずありえないほど高い負荷がかけられるため、これに耐えられればまず問題ないと判断できる。CPUの温度は「HWiNFO」を使い、センサー値を読み取ることで計測した。
気になるCPU温度は高負荷時でもたったの57℃で、心配するような高温にはなっていなかった。これなら安心して使い続けられる。なおCPUクーラーは、大型のヒートシンクとサイドフローのファンを使ったMSIの「CORE FROZR L」が搭載されている。背面の排気ファンと直線上に並ぶレイアウトとなっているため、ケース内に熱が拡散せず、素早く排熱できるというのも、この冷却性能に一役かっていそうだ。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう