週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

空前の大ブームとなった「PUBG」が快適なPC環境を探ってみた!

2017年09月06日 11時00分更新

文● 宮里圭介 ジサトラ ハッチ
提供: マウスコンピューター

 今PCオンラインゲームとして異例の盛り上がりをみせている「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」(以下、PUBG)を知っているだろうか。開発版がプレーできる「アーリーアクセス」として2017年3月24日に発売され、瞬く間に40万本以上を売り上げ空前の大ブームとなった注目のゲームだ。

 最大100人のプレーヤーで島に降り立ち、島内にある装備などを駆使しながら、最後のひとりになるまで戦い抜く、いわゆるバトルロワイヤル形式を採用。島に降り立った際は、どのプレーヤーも素手で始まるといった平等性や、一度倒されたら終わりという緊張感、実況者も多いといった点から人気が高く、国内でも多くのユーザーがプレーしている。

 そんな、PUBGだが開発途中版ということで、環境によっては動作が重いといった欠点も。もちろん、描画の設定を変えれば軽量化することもできるが、プレーするならできるだけ最高な環境で遊びたいといもの。そこで、ゲーミングPCのライアップが豊富な、マウスコンピューターのG-Tuneブランドから最適なPCを探ってみた。

PUBGではどのクラスのグラボが必要か実測

 今回選択したマウスコンピュータの「MASTERPIECE i1620 シリーズ」は、CPUにCore i7-7700K、システムドライブに480GB SSD、データドライブに3TB HDDを搭載したゲーミングPCだ。グラボはGeForce GTX 1060、同1070、同1080、同1080 Tiの4つを採用した構成から選べるため、予算や欲しいゲーミング性能によって好みのモデルを選択できるようになっている。

 ここで悩んでしまうのが、いったいどのクラスのグラボを選べばゲームが快適にプレーできるのかがわからない点だ。もちろん、最上位となるGeForce GTX 1080 Tiを選んでおけば問題ないのはわかるが、もしかしたらそこまでの3D性能が必要なく、同1060でも差がわからないかもしれない。お金に余裕があるならともかく、そうでなければなるべく安く抑えたいというのが通常の心理だろう。

 そこで、実際にGPUの異なる4つのグラボを用意し、「PUBG」でどのくらい性能が変わるのかをチェックしてみた。

「PUBG」は、約100人で始める人気のバトルロイヤルゲーム。わずかな動きの遅れで勝敗がわかれるだけに、快適なプレーできる環境が欲しくなるタイトルだ

 画質設定は「クオリティー」の項目をすべて「ウルトラ」で統一、「モーションブラー」をオンに変更、解像度はフルHD(1920×1080ドット)とし、「Fraps」を使ってフレームレートを計測した。計測シーンは条件をなるべく揃えるため、ゲームスタート直後の輸送機が登場したところから約2分間としている。

 さて、さっそくだが結果を見てみよう。最小、平均、最大の3つのfpsを合わせてグラフにしてみた。

GPUの性能が上がるほど、平均fpsも高くなる。ただし、最小と最大は頭打ちがあるようで、fpsの伸びが鈍くなっている部分がある

 結果を見ると、GTX 1060以外の3つは最小fpsが68前後で揃っており、どうやらグラボ以外の要因で頭打ちになっていることが考えられる。平均fpsの伸びはグラボのランク性能順にきれいに上昇しており、順当な性能が出ているのが見て取れるだろう。最大fpsはGTX 1080とGTX 1080 Tiの差がない。どうやらこのあたりが、今回テストしたシーンでの上限なのだろう。

 fpsが低いと画面がガクガクとした動きになってしまい、敵の動きも追えず、照準を合わすのも難しくなってしまう。大雑把な評価をすれば、最小フレームレートが30fps以上、平均で60fps以上あればプレーできるレベルと考えられる。快適なプレーを目指すなら、最小フレームレートで60fps以上というのが理想だ。

 この条件で今回の結果を見てみると、GTX 1060でも最小fpsは51、平均fpsで68.78fpsと健闘しており、快適とはいえないものの、普通にプレーできるレベルといえる。だだしこれは条件を合わせた性能比較のため、あまり操作ができないゲーム開始直後のシーンを選んだからに他ならない。表示しているシーンも降下から探索開始直後までと比較的表示が軽く、敵と遭遇することもないのだ。

 そこで、実際にマップ内を探索(プレー中の時間など、完全には条件を同じにはできないため、あくまで参考値)し、敵との交戦などを含めた場合のfpsも比較してみた。

スタート直後からのシーンではなく実際プレー中のfpsであれば、GPUの性能に比例した結果となった。ただし、シーンの条件が大きく異なるので、あくまで参考程度に

 先程のグラフとは異なり、まずは最小fps、最大fpsの頭打ちがないのが見て取れる。GTX 1060とGTX 1070は最小fpsで30以上を確保しているものの60を切り、快適なプレーはやや難しいといった印象だ。

 実際にプレーしていても画面が少し引っかかり、動きが滑らかではないと感じられるシーンがいくつかあった。

 これに対してGTX 1080とGTX 1080 Tiは優秀で、最小fpsでも60以上を確保。平均fpsでも86以上と高く、ほぼ全てのシーンでストレスなくプレーすることができた。画質を重視しながら軽快なプレーを望むのであれば、このクラスのハイエンドグラボが欲しいところだ。

 ちなみに、GTX 1080搭載モデルとGTX 1080 Ti搭載モデルの価格差は税別価格で1万円(9月6日現在)。この金額差でfpsが2割程度上昇することを考慮すれば、上位のGTX 1080 Tiを選ぶほうがお得といえるだろう。

GeForce GTX 10シリーズでハイエンドクラスとなるGTX 1080 Ti。PUBGに限らず、現状ほとんどのゲームをフルHDや4Kでプレーできる実力を持つ

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう