ユーザーが広告を制御する
玉城氏によるとユーザー寄りのものをつくりたかったため、新サービスはあくまでユーザー目線で開発されたという。例えば「この広告がジャマ」といったユーザーの声をできるだけ聞きながら定義ファイルを更新する点を挙げたほか、ユーザーごとに広告の差し替えの様な機能も、今後の開発ではありえるとしている。定義ファイルが手動更新な点についても、ユーザー的に不便なのでなんとかしていきたいとした。
iOS以外のプラットフォームについては現在検討中で、Androidへのアドオン提供はグーグルの方針で難しいとしながらも、PCデバイス用などへの展開に意欲を見せた。
「先行する一般的なコンテンツブロッカーとアプローチは同じですが、事業としてはダウンロード価格が収入のすべてになります。このような手法で事業会社がコンテンツブロッカーをやるという例はあまり見られず、そこに価値があると考えています。
また、広告主の視点で運営されてき従来の広告配信に対して、今回のあどしらずはあくまでユーザーによる広告制御です。そのため広告主やメディアからは嫌な目をされる可能性もありますが、将来的にはメディアも納得できるようなモデルにしていきたいです。
今後の展開についてはPCデバイス向けなどを予定しており、自社ブラウザにはもちろん、iOSをベースにできるMac版Safari用や、Chromeのアドオンなども検討中です。インターネットセキュリティに近い分野をやるということで、ネットリテラシーに関する啓蒙活動も展開します」(玉城氏)
グーグルがChromeにコンテンツブロッカーをビルトインするなど、インターネット上の広告に対する問題意識が高まるなかで、ユーザーに歓迎される広告のあり方を模索する同社の取り組みは世間を動かすか。240円のiOSアプリに、大きな志が込められる。
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