Windows 10の最新情報を常にウォッチしている探偵・ヤナギヤが、Windows 10にまつわるギモンに答える本連載。
基本技から裏技・神技、最新ビルドのInsider Previewの情報まで、ドド~ンと紹介します。
監視報告
Windows 10 Pro for Workstationsがお目見えする
2017年8月10日、マイクロソフトのWindows Blogにて、「Windows 10 Pro for Workstations」を発表した。秋に控えている次の大型アップデート「Fall Creators Update」時にリリースされる予定だ。
「Windows 10 Pro for Workstations」は名前の通り、企業のサーバーなどで利用される最先端のハードウェアをサポートした上位エディションで、さまざまな新機能を搭載している。
サーバー用途で使われるファイルシステムの「ReFS(Resilient File System )」を採用し、大規模なデータセットを利用できるようになる。NTFSの最大ボリュームサイズは256TBだが、ReFSは4.7ZB(ゼタバイト)。1ゼタは10垓で、1テラの10億倍となる。障害に強く、データを保護するための機能を備えている。
性能を追い求める企業にとってはSSDの速度も遅く、メモリー上にシステムを展開することもある。その際、通常のメモリーだと停電で全ての情報が失われるので、ログを記録する必要があるが、ここでSSDを使うのは本末転倒。そこで、DRAMとNANDを併用した「不揮発性メモリモジュール(NVDIMM-N)」が利用される。電源を切っても内容が維持されるのだ。「Windows 10 Pro for Workstations」では、この「NVDIMM-N」がサポートされる。
ネットワーク面では、リモートダイレクトメモリアクセス(RDMA)機能を備えたネットワークアダプタを使うことで、「SMBダイレクト」機能を利用できるようになる。「SMBダイレクト」はCPUをほとんど使わず、高速でデータを送受信できるのが特徴だ。その分CPUパワーを他に利用したり、電力を節約することができる。
CPUの対応も拡張される。現在のWindows 10は2CPUまでの対応だが、「Windows 10 Pro for Workstations」は4CPUまで対応。これで、Intel XeonやAMD Opteronをフルに活用できるようになる。利用できるメモリー量も増えており、現在2TBまでのところ6TBまで使えるようになる。
これでズバッと解決!
企業のサーバーなどで利用される最先端のハードウェアをサポートしたWindows 10の上位エディション。ReFSやNVDIMM-N、SMBダイレクト、4CPU、6TBメモリなどをサポートする。
Windows 10探偵団は毎週、月・水・日に更新します。お楽しみに!
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります