2001年に発売された「Rez」をより高解像度化&PlayStation VR対応させた「Rez Infinite」が、HTCの「VIVE」と「Oculus Rift」でリリース。PC版として、本日8月10日にSteamとOculusストアでの発売が開始された。価格はOculusストアが1990円、Steamでは通常2999円のところ期間限定価格の2399円で販売されている。
「Rez Infinite」は、光の演出によるサイバー空間にて、幻想的なビートに包まれながら敵を撃ち落としていく音楽シューティングゲーム。カラフルで独特なグラフィックは、多くのファンを魅了している。そんな本作が、PlayStation ProとPCでは、4K解像度に対応したというので、さっそく体験させてもらった。
画面設定は、解像度が3840×2160ドットの4Kで、Rendering Resolution(レンダリング解像度)が200%、Texture Qualityは“High”と超高画質。レンダリング解像度の設定を上げれば、たとえフルHDの液晶でも、より高精細な映像を楽しめるので、液晶はフルHDだがグラボの描画性能に余裕がある場合は、この設定を上げるといいだろう。ちなみに、最高で250%まで設定が可能だそうだ。
また、実際に出力できる液晶で試してはないそうだが、解像度は8Kまで設定できるようになっているという。将来的に8K液晶が普及した場合でも、素早くネイティブ対応されそうだ。
PlayStation VR対応版は、初期のころに体験したことがあるのだが、解像感は4K高画質設定でもあるためVIVEの方が上だ。光線のシャギー感がなく、映像が全体的にシャープになり、それでいて動きに遅延がない。ヌルヌル動くことで幻想的な世界に一層没入できる。
地面がある世界の場合、どうしても上下感覚がはっきりし、360度であっても地面に対して上下左右といった動きになるが、本作の場合黒い背景に光で演出されており、決まりきった上下左右感がないので、360度自由に頭を動かし、世界を飛び回りながら対象を倒すという非日常的なおもしろさに没頭する。
実際に取材中「Area X」を最後までクリアーして、気づいたらスタッフロールが流れていた。時間を忘れてしまうおもしろさ、VRならではの非日常的な360度空間を体験したい人にもオススメだ。
Oculus Riftでも体験。VIVEとOculus Riftでは、数値上の解像度は同じで、見え方にはほぼ差はない。VIVEの付属コントローラーでの操作はタッチパッド部を親指で押して攻撃するのだが、スティック状のコントローラーを握りながら親指をよく動かすことで、長時間プレイではやや指の疲れを感じた。
一方、Oculus Riftは、専用コントローラーの「Oculus Touch」を手で軽く握るような感じで持ち、トリガーで攻撃する。こちらの方が、VIVEのコントローラーでの操作よりも、ボタンの連続押しがしやすく、長時間プレイに向いているように感じた。個人差もあるが、VIVEは装着のしやすさで、Oculus Riftにやや有利であったりと一長一短なので、気になる人はハードを無料体験できる店舗で、実物をかぶってみてから購入を検討するといいかもしれない。
ちなみに、Oculus Riftが接続されていたPCのスペックは、CPUがCore i7-7700K、グラボがGeForce GTX 1080で、16GBメモリーを搭載していたとのこと。実際に、このスペックでは映像にカク付きもなく、4Kの高解像度でも快適にプレイできていた。4K解像度ともなれば、フルHDならほとんどのPCゲームが快適に動作するGeForce GTX 1060よりも上、できればGTX 1080以上は欲しいところだろう。
さらにPC版では、PS4版にはない機能としてプレイ中に一時停止し、360度見渡せる「View Mode」が備わっている。「View Mode」は、キーボードの「V」、ゲームパッドの「LB」ボタンを押すことで切り替わる。プレイキャラが飛んだ際に生じる光の軌跡など、プレイ中には気づきにくい360度映像の細かな箇所を見て、楽しめるという。
また、PC版ではオリジナルコンセプトアートを含む20以上のデスクトップ壁紙や未発売音源を含むデジタルサウンドトラック、オリジナル「Rez」アバターセットなどが特典となっている「Digital Deluxe DLC」が、発売から2週間限定で手に入るので、従来からのファンのみならず、気になる人は、この機を逃さずゲットしよう。
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