夏ですね。暑さを乗りきる甘さと、スッキリした清涼感がほしい季節ですよね。えーっ、そんな都合の良いフレーバーがあるんですか? それがあるんですよぉ、チョコミントっていうんですけど。
キリンビバレッジは8月1日から、「キリン 午後の紅茶 チョコミントミルクティー」を発売しました。容量は320ml。価格は150円前後。
「午後の紅茶」ブランドからは初めてとなる、チョコミントフレーバーのミルクティー。さわやかな香りが特長のウバ茶葉の味わいに、チョコレートとすっきりとしたミントのフレーバーが溶け合うおいしさに仕上げたとのことです。
さっそくですが、これはチョコミントです。驚きました。ちゃんとチョコのコクがあって、ミントのスッキリ感もある。チョコとミント、それぞれの味が感じられるのです。チョコ味の紅茶系飲料はたまに見かけますが、ミントの後味がはっきりと立っているものは珍しい。ちょっと驚かされました。なんちゃってチョコミント風ではなく、きっちりとしたチョコミント味として、合格! 以上!
……と、ここで切り上げてもいいのですが、「紅茶」としてどうなのか、という問題を感じないではない。チョコミントですかと聞かれれば首を縦に振れるのですが、紅茶の味がするかといわれると、その、うーん。
何しろチョコとミントの味がするぶん、ミルクティーの要素がとても薄いのです。ウバ茶の香りがない……とまで書くと言い過ぎになるとは思う。ただ、フレーバーティーと考えると、いくらなんでもオリジナルフレーバーすぎる気がする。フレーバーが強すぎて、ティーではないというか……。
とはいえ、筆者は大のチョコミント好きですので、著しく評価が偏っている可能性もないとはいえません。近くの席にいるだけで本連載によく登場する、家電担当の盛田さんにも飲んでいただきました。
盛田さん「おわっ、チョコミントだ! 午後ティーというより完全にチョコミントの飲み物ですね、これは。甘い。キワモノ感はないけど、紅茶かと言われるとちょっと違う。もう一回飲みたいかと言われると悩ましい。好きな人は好きだというのはわかる」
紅茶ということで、編集部きっての紅茶党、袖机にティーセットを忍ばせて毎日紅茶を淹れることで《紅茶王子》の名をほしいままにしている、天野さんにも飲んでいただきました。
天野さん「午後ティーは嫌いではないですよ。でも、これは……チョコとミントの香りが強すぎませんか? デザート感覚で飲むものなのでしょうけれど、もうちょっと紅茶の雰囲気があってもいいのではないかと」
とにかく思った以上にチョコミントとしては完成度が高いのですが、その代償として“紅茶感”には乏しいという、不思議な商品です。チョコミント好きにはオススメできますが、紅茶好きな人は眉をひそめるかもしれませんね。そのあたりを承知した上で手を伸ばしてほしいなと思います。
コジマ
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。ショートコラム「MCコジマのカルチャー編集後記」ASCII倶楽部で好評連載中!
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