LINEは7月26日、新サービス「LINEデリマ」を公開し、それにともない 同社の新宿オフィスにて記者発表会を開催した。
初めにLINEの代表取締役社長出澤剛氏が登壇し「フードデリバリー市場はスマートフォンの普及にともない、拡大しつつあリます。全国規模でスピード感を持ってサービスを提供するためにデリバリー事業でノウハウを持つ宅配ポータルサイト『出前館』と業務提携しました。とても便利なサービスなのでぜひ皆様にお使いいただけたらと思っております」と述べた。
続いて執行役員の藤井英雄氏が登壇しLINEデリマの概要を説明した。LINEデリマは全国1万4000店舗のフードメニューをLINEアプリ上から店舗検索や注文ができるサービスだ。ジャンル検索やエリア検索はもちろん、LINEデリマ公式アカウント( @linedelima )上でチャット形式で店舗を探せるLINEらしい機能も備えている。
さらに、LINEデリマから注文すると「LINEポイント」を受け取れる。貯まったポイントは出前の注文時に「1ポイント=1円」として使用したり、「LINEコイン」と交換したりできる。
LINEは2016年7月からLINE公式アカウント上で注文できるサービス「出前館 on LINE」を展開してきた。「LINEがデリバリーサービスの入り口になることで、会員属性でみると女性の比率が72%となりました。こういったことからLINEデリマは新たな顧客層開拓の可能性を持っていると思います」と藤井氏は述べた。
吉野家代表取締役社長 CEOの河村泰貴氏、出前館を運営する夢の街創造委員会 代表取締役社長の中村利江氏も登壇し、「変わりつつあるデリバリー市場」と題してトークセッションを展開した。
中村氏は「出前館は2000年からサービスを提供してきました。スマートフォンが普及したことで気軽にデリバリーを注文できるようになり、市場としては大きく伸びてきました。提携店舗のほとんどは自前で配送業務をこなしています。高まるニーズによる配送量の増加に対応するために、今後は新聞販売店などが所有するバイクや配達員を活用した『シェアリングデリバリーモデル』を拡大することで配達のインフラをより充実させていきたいです。また、将来像としては出前館とLINEの膨大なデータベースを活用してAI技術によるサービスも考えております。ユーザーの行動を予測してLINEから『お腹がすいただろうから、牛丼食べる?』みたいな出前の提案をしたいです」とこれからのデリバリー市場に対して意見を述べた。
河村氏は「吉野家は今年の3月からのデリバリー事業を開始した初心者です。現在テスト店舗を10店舗に増やしており、実店舗での営業と違いとしては、女性からの注文が多いことに大変驚いています。シェアリングデリバリーモデルを活用したことで、店舗のオペレーションはテイクアウトとほとんど同じです。負荷なくデリバリーサービスを導入できました」と吉野家のデリバリー事業に確かな手応えを感じているようだった。
藤井氏は「LINEデリマはスマホに特化したインターフェースで手軽に注文できることが特徴です。将来的には生鮮食品や日用雑貨などの配送も提供したいです」と展望を語った。
ローンチ記念のキャンペーンとしてLINEデリマでは、「絶妙出前チャレンジ」を実施している。加盟店スタッフやLINEデリマスタッフが、出前に絶妙なアレンジを加えたお勧めの食べ方を紹介している。会場ではガストの「チーズINハンバーグ」のチーズにポテトフライをつける食べ方や、ナポリの釜の「5種類のチーズのピッツァ」にのりの佃煮を塗るといった食べ方などが紹介された。
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