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動画エンコード&ゲーム配信に強い!安価でコアの多い「Ryzen」搭載PC購入ガイド

2017年07月24日 18時00分更新

現在、Ryzen対応のチップセットはX370またはB350。X370の方が利用できるPCI Expressのレーン数が多かったり、SLIに対応するが、メーカー製PCを買う際は、基本そのPCの仕様のみ確認すればOKだ

「Zen」と呼ばれるAMDの新しいマイクロアーキテクチャーに基づき開発されたCPU「Ryzen」搭載機が増えてきている。ドスパラやマウスコンピューター、ユニットコム、TSUKUMO、レノボ、デルといった各社から販売されており、各直販サイトにてCPUやメモリー、グラフィックスボード違いで、豊富なラインアップから選ぶことができる。

特にパソコン工房はパーツ違いで豊富な基本構成が用意されている

 話題に上っているので、Ryzen搭載PCを使ってみたいが、PC自作は自信がないといった場合は、予算と相談して各社から販売されていRyzen搭載機を購入するといいだろう。そこで、実際にPCを購入する前に、気になるRyzenの特徴、性能について簡単に解説したい。

動画のエンコードやゲームの実況配信には◎

 Ryzenの最大の特徴は、現状のインテル製CPUよりもコア数が多いことだ。では実際に性能はどうかというと、コア数の多い方が有利となる動画エンコードにおいては、Ryzenの方がインテル製CPUより優位に立つことが多い。

Ryzenシリーズの主なスペック

一番下のRyzen 5 1400ですらインテル第7世代Core i7シリーズと同じ、4コア/8スレッドが利用可能

 実際に再生時間1分30秒ほどのMPEG2-TSファイルを、FFmpegを使ってH.264/AVCにエンコードしたところ、以下のような結果となった。

Ryzen 5 1600でもインテルの第7世代Core i7-7700Kより高速という結果に

 ゲームプレイにおいては、インテルCPUの方が有利と言われているが、それはDirextX 11以下のマルチコア対応の進んでいないゲームがまだまだ多いことにもよる。事実現在のゲームのベンチマークのスコアーは、動作クロックの高いインテルCPUに軍配があがる。ただし、4Kのような高解像度でゲームを遊ぶ場合、GPUがボトルネックとなり、CPUによるスコアー差は少ない。

 また、コア数が多いためゲームの実況配信など、ゲーム以外の作業も並列に行なった際は、Ryzenの方が優秀だ。OBS Studioを使い解像度1920×1080ドット、ビットレート3500kbps、フレームレート60fpsに設定。Twitchへ配信中にファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーターベンチマークを行なったところ、Ryzen 7 1700のスコアーは6098と、Core i7-7700Kの5775よりも上回った。

ゲーム配信を行ないながらゲームをプレイすると、Ryzenの方が有利という結果に。ながら作業をしながらゲームプレイすることが多い人にはオススメだ

GTX 1060搭載VRも可能な良コスパPC

 PCゲームは4Kなどの高解像度で、ゲームの映像系の設定を最高にしたりといった、超高負荷環境でもない限り、GeForce GTX 1060で快適にプレイできる。GeForce GTX 1060ならVR対応でもあるため、今後VRを視野に入れている人にもオススメだ。そこで今回は、GTX 1060を搭載したゲームを快適にプレイできるコスパの良いゲーミングPCを、複数のメーカーから選んでみた。

ユニットコム

LEVEL-M0B3-R6X-RNJ [Windows 10 Home]

 GTX 1060搭載機の中で比較的安価でコストバランスのよいユニットコムの「LEVEL-M0B3-R6X-RNJ [Windows 10 Home]」(直販価格11万6618円)。CPUはRyzen 5 1600X(6コア/12スレッド)と、8コア/16スレッドのRyzen 7には劣るが、ゲームプレイにはほぼ影響なし。ただし、ストレージは1TB HDDのみなので、より高速、大容量が必要な場合は、カスタマイズするといいだろう。

TSUKUMO

G-GEAR GA7A-B92/T

 TSUKUMOの「G-GEAR GA7A-B92/T」(直販価格12万1824円)は、Ryzen 5 1600(6コア/12スレッド)と240GB SSD+1TB HDDを備えたバランスの取れた構成。ストレージの速度と容量を両立しながら12万円台とお買い得なのが魅力的。

ワンズ

Cgear AR516/GX1063-ZE

 ワンズの「Cgear AR516/GX1063-ZE」(直販価格12万6800円)もRyzen 5 1600(6コア/12スレッド)と240GB SSD&1TB HDDを搭載。HDDは、TSUKUMOの「G-GEAR GA7A-B92/T」東芝製HDDの5400rpmよりも回転数が速い7200rpm対応の東芝製HDDを採用。現在、夏のボーナスセールによりPCケースがZALMAN製のZ3PLUS(画像のPCケース)からAntec P70ATXミドルタワーに無償アップグレードが可能。

ドスパラ

GALLERIA AT5

 ドスパラの「GALLERIA AT5」(直販価格14万378円)もCPUがRyzen 5 1600(6コア/12スレッド)だが、ストレージが250GB SSD+2TB HDDとHDD容量が2TBと大容量。ゲームプレイ動画の録画など、大きなデータを扱うことが多い人にオススメ。

フロンティア

FRGAR370/PSO2

 フロンティアは、ゲーム推奨PCとしてセガの人気ゲーム「ファンタシースターオンライン2」推奨の「FRGAR370/PSO2」(直販価格15万984円)を販売。CPUはRyzen 7 1700(8コア/16スレッド)、ストレージは275GB SSD+1TB HDD。PSO2の設定6で快適に動作する条件をクリアーしており、安心して高性能設定でPCゲームが楽しめる。

マウスコンピューター

LM-AG350SN1-SH2

 マウスコンピューターの「LM-AG350SN1-SH2」(直販価格15万984円)は、15万円強とやや高めに思えるが、Ryzen 7 1700X(8コア/16スレッド)&GTX 1060搭載PCの中では最安クラスなので、8コア/16スレッドのマルチコア環境を使ってみたい人には最適。ストレージは、240GB SSD+2TB HDD。

パソコンショップ・アーク

CY-AR6B35A-Co Rev.2

※液晶は付属しない。オプションで選択可能

 パソコンショップ・アークのRyzen 5搭載モデルは、8月2日まで5000円引き。CPUがRyzen 5 1600(6コア/12スレッド)、GTX 1060を備えた「CY-AR6B35A-Co Rev.2」は、5000円引きで直販価格15万1800円。480GBと容量の多めのSSDを内蔵し、お買い得だ。

サイコム

Radiant GZ2600X370A

 サイコムの「Radiant VX2600B350」は、Ryzen 5/7から選べるデスクトップPC。CPUにRyzen 5 1400、グラフィックスにGeForce GT710という選択で直販価格6万5270円となっているが、カスタマイズできるパーツの種類が豊富。グラボをGTX 1060に変更するだけなら9万3430円と、10万円以下で購入可能。PCを自作するのに近い感覚で、豊富なパーツから選び、自分なりの1台にしたい人は、覗いてみるといいかも。また、Ryzenを採用したファイナルファンタジーXIV推奨のG-Master Spear X370A-FFXIV4.0も販売されている。

Quadro搭載のクリエイティブ用途のモデルも登場

 Ryzen搭載PCは、上記国内BTOメーカーのコスパの良い製品以外に、グラボにQuadroを採用したクリエイティブ用のモデルなども発売されている。

アプライド

CERVO Schnell Type-Slim7

 アプライドは、シーケンシャルライト/リードが最大毎秒3200/1500MBと超高速なNVMe対応SSD&64GB大容量メモリー、Pascal世代のプロフェショナル用グラボ「Quadro P400」を標準搭載したCERVO Schnell シリーズを発売。ベースモデルである「CERVO Schnell Type-Slim7」(実売価格17万9800円)は、CPUにRyzen 7 1700(8コア/16スレッド)を採用、ストレージは250GB SSD(NVMe)を備え、高い並列処理を行なえるワークステーションながら17万円台とコスパに優れる構成を実現している。

 このように、Ryzen搭載機も魅力的なラインアップが増えてきている。ゲームをしながら実況配信、動画を変換しながら仕事をしたりと、ながら作業を快適に行ないたいと、多コアの実力を試してみたい人は、Ryzen搭載機の購入を検討してみてはどうだろうか。

(提供:AMD)

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