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「Acronis Backup 12.5」にランサムウェア自動保護機能を追加

2017年06月28日 15時00分更新

 アクロニス・ジャパンは6月28日、「Acronis Backup 12.5」を発表した。

 企業向けのバックアップソリューション。ライセンス体形を整理し、StandardおよびAdvancedの2つのエディションに集約。プログラムは同一でライセンスキーにより区別する。Standardは5~50人程度の規模、1~5台のサーバーを想定しており、新機能の「Acronis Nortary」のほか、「テープドライブへのアーカイブ機能」などはない。30日間の無料試用が可能だ。

代表取締役の大岩憲三氏

 発表会では、代表取締役の大岩憲三氏が冒頭であいさつ。「個人向けで培ったUIを使い、企業でのクラウドバックアップを簡便に進められる製品」と位置付けた。WannaCryなどで世界的に注目を浴びた、ランサムウェアの問題はデータをローカルに保存している点であり、クラウドへの移行が有利であるとした。ただしクラウドに移行する際のポイントとしてデータの非改ざん性があり、Nortaryというブロックチェーン技術を応用した非改ざん性を保証する技術が有効であるとした。。機能強化点としては、ほかに仮想化サーバーのインフラへの対応およびOracle Databaseへの対応がある。

セールスエンジニア マネージャーの佐藤匡史氏

 セールスエンジニア マネージャーの佐藤匡史氏は、クラウドでもオンプレミスでもバックアップがとれ、仮想・物理・エンドポイント・アプリケーション・モバイルなど様々な場所で活用できるハイブリッド型のバックアップソリューションである点を強みとした。エンジン自体の高速化に加え、業界最速をうたう高速な復元も特徴で、復旧時間を短くできる。ほかに隠しパーティションを使った「Acronis Secure Zone」やスケーラブルな運用などについても触れた。

 大きく10の新機能があると紹介された。ウィジェットを利用した「ダッシュボードのシンプル化」、レポート出力のスケジュール化や出力形式の指定など、高度な設定ができる「アドバスドレポート」、セクション別に管理者を置き、管理権限を委譲、マルチテナントを構成するための仕組みの「管理者ロール」、仮想マシンのバックアップを取る際に、ハイパーバイザーではなくハードウェア側のスナップショットを使い負荷を減らせる「SANストレージのスナップショット」、専用のエージェントを利用した「Oracle Databaseのフルバックアップ」、専用の起動イメージを使った手作業ではなく、管理サーバーにISOイメージを自動登録したり、スクリプト処理を利用できる「ベアメタル復元の自動化」、仮想マシンを使い、取ったバックアップから復元できるかを自動で確認する「バックアップからの起動/判定の自動化」、バックアップ作成以外の処理をエージェント以外の処理代行マシンにオフロードできる「オフホスト処理」、ランサムウェアのふるまいをみて暗号化を防ぎ、エージェント自体も自己防衛機能で保護する「Acronis Active Protection」、ブロックチェーン技術を利用した非改ざん性を証明する技術「Acronis Nortary」だ。

ダッシュボード画面。ウィジェットの追加でテンプレートから必要な情報を効率よく取得できる。

レポートはカスタマイズできるが、主要なものがテンプレートとして用意されている。メール送信やPDFファイルなどとしてダウンロードが可能だ。またスケジュールリングしてメール配信やローカル保存が可能だ。

管理者ロールは、部署を階層化してそこに各部署の管理者をアサイン。権限を委譲できる。下位からは上位が見えないマルチテナント構成となる。

バックアップ設定は、メニューに沿って行くだけとシンプル。アプリケーションに基づいたバックアップもできる。

Oracleのバックアップについても設定が簡便。復元時はOracle Explorerという専用ツールを利用する。

ブータブルメディアの自動化。ISOイメージが管理サーバー上に自動登録されている。管理コンソール上から集中的に復元などの処理を管理できる。

Active Protectionは細かな設定が可能。例えばランサムウェアを検出した際、自動でその動作をブロックし、キャッシュから自動復元が可能だ。

Acronis Nortaryは取得したバックアップで、ファイルを選択し、ノータリゼーションを選ぶとデータの同一性を担保できる。Nortaryマークで区別できる。

証明書も発行できる。イーサリアムの情報検索(Etherscan)を使っている。

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