電子ペーパー搭載で電池持ちは折り紙付き?
打倒ポータブック!? 物書きのための電子ペーパー搭載2in1「Boox Writer」レビュー
E-Ink(電子ペーパー)をディスプレーに採用したタブレットを多数販売しているOnyx Internationalは、着脱式のキーボードを採用した2in1タブレット「Boox Writer」を展示していました。
一見するとWindowsの2in1タブレットに見えますが、OSはAndroid。また、モノクロのディスプレーを搭載している点が大きく異なります。おそらく「世界初のE-Inkディスプレーノート」と呼べる製品でしょう。
9.7型のE-Inkディスプレーを搭載
外観はメーカーロゴもなくやや無骨
Boox Writerはその名前の通り、文字入力の多いライターなどをターゲットにした製品とのことです。
ディスプレーは9.7型1200×825ドット解像度、16階調グレースケールの「E-Ink Carta」スクリーンを採用しています。
このCartaスクリーンは従来品より50%コントラストが高く、低消費電力とのこと。また、タッチパネルとなっており指先での操作も可能です。ディスプレー(タブレット)部分は最大で約100度の角度まで開きます。
閉じた状態ではメーカーロゴも見えず、やや武骨なイメージですが、まだサンプル品のため外観は変わる可能性があるとのこと。
側面から見るとキーボード側は若干の傾斜がついた形状になっています。キーボードの背面側には4隅にゴム足がついています。
キーボードとタブレットの分離は、タブレット部分を斜めに引き抜くように抜き取って行ないます。両者の固定はマグネットなどは使われず、2ヵ所の爪がタブレットの側面に固くはまっているのみ。そのため、耐久性がやや心配なところですが、タブレット部分はかなり重量が軽いので、この方式でも問題ないと思われます。
Android 4.4搭載でGoogle Playストアに対応
打鍵感はグラつきもなく悪くない
キーボードは一般的なキー配列で、キーサイズも標準的。スペースキーの左側にWindowsキーが見えますが、これはカタログ写真にも出ているのでこのまま製品化されるのかもしれません。ところが、OSはWindowsではなく、Android 4.4を採用しています。
キーボード部分にはmicro USB端子を備えますが、これはタブレット部分を接続したときに給電するためのもの。キーボード部分にはバッテリーは搭載されていないようです。なお、タブレット側も側面にmicro USB端子を搭載しています。
タブレット本体の左右には、大型のスピーカーが備わっています。縦に持てば縦方向へと画面が切り替わります。タブレット部分の重量は約480gと軽量で、4100mAhのバッテリーを搭載しているとのこと。
ディスプレー部分はタッチパネル、展示はされていませんでしたがスタイラスペンによる入力も可能とのこと。側面にはボタン類は無く、本体右下部分に電源、音量上下、戻るボタンが配置されています。
なお、日本語ロケールが入っていましたが、日本での発売はいまのところ予定に無いとのこと。OSは素の状態のAndroid 4.4ですが、アイコンの形状はカスタマイズされています。Google Playストアも搭載されているので、アプリの追加も可能です。
気になるキーボードの打鍵感は、クリックは浅めながらもぐらつきは少なく、長文入力も楽にこなせそうです。
「WordEditor」というテキストエディターがプリインストールされており、原稿書きなどもはかどりそうです。
ただし、欠点がひとつ。キーボード部分の重量がカタログには出ていないのですが、タブレット部分に比べてかなり重さがありました。合体した重さは1kgを越えるように感じられました。
スペックはCPUがメーカー不詳のCortex-A9 1GHz、メモリー1GB、ストレージ16GB。microSDカードスロットあり。
無線はIEEE802.11b/g/nとBluetoothに対応。本体サイズは295.5×195.3×16.7mm。発売は今年の秋の予定とのこと。キングジムの「ポータブック」の後継としても使えそうなだけに、実機の登場が楽しみです。
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