5月27,28日、東京ビッグサイトにてアートイベント「デザインフェスタvol.45」が開催された。本記事では各ブースの模様をお届けする。
気持ちい触感がクセになるデザフェス発の動物フィギュア
「もにまるず」ブースには多くの来場者が詰めかけ「かわいい!」「気持ちいい!」といった声が飛び交っていた。
もにまるずは、もにもにした触感を楽しめる動物フィギュアシリーズだ。2つの球体を合わせたデザインに、動物の特性を必要最低限の要素で表現したかわいらしいフォルムが特徴。
作者の渡部学氏は大学在学中からデザインフェスタでもにまるずを出品してきた。初参加で自身が手作りしたもにまるず600個が完売したことに手応えを感じ、大学卒業後は工房を構えて、もにまるず作家として活躍している。
作品はすべてハンドメイドで、独特の「もにもに」とした触感を生み出すために素材の配合は湿度や温度を加味して繊細に調整する。手塗りの工程は動物たちのかわいらしさのクオリティーを維持するために高度な技術が必要なので現役の美大生らがアルバイトで製作している。
現在もにまるずは全国各地の雑貨店で販売しており、サンリオキャラクターのコラボもにまるずも登場した。これまでに300種類もの、もにまるずが制作されたという。
デザインフェスタvol.45ではクリオネのもにまるずが初登場した。ボディーは塗装されていないため、もにまるず特有の気持ち良い触感をダイレクトに楽しめるという。体内の赤い球体を入れる新技術を採用しており、コリコリとした触感を楽しむことができる。
一見「かわいいか?」と疑問に思ってしまうようなクリオネのルックスだが、かわいさと新しさに理解のあるデザインフェスタの来場者には好評らしく、売れ行きも順調だという。
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不要なレシートがダイナミックな壁面アートに! 感熱ライブドローイング
デザインフェスタでは2日間をとおして壁面にアーティストがライブドローイングするブースが設けられていた。
感熱アーティストVIKI(ヴィキ)氏のライブドローイングブースでは、壁面に貼られたレシートにアイロンをあてるライブドローイングが披露されていた。感熱紙を利用したレシートは熱すると黒く発色する。この原理を利用した工法で壁面に作品を描く。
VIKI氏は「熱すると黒くなるレシートの特性に面白さを感じて、こうしたかたちでのライブドローイングを思いつきました。人々の生活の記録であるレシートの1枚1枚に熱い思いを込めて作品に昇華しています」とコメントした。
尻尾も販売!?K-LINEのもふもふファーアート
ファースーツアーティストのEIXIN氏とRady氏によるケモノユニット「K-LINE」ブースでは、彼らが製作したファースーツとの記念撮影会やグッズの販売会を実施していた。
販売会では缶バッチやクリアファイルに加えて、K-LINEが製作した狼のマスクや尻尾がラインアップされていた。
大きい赤い尻尾を試着してみた。尻尾の上部には輪っかがありそこにベルトをとおして装着する。尻尾の肌触りははもふもふで、筆者も一瞬で"けもの"の"フレンズ"になったような気分になった。
カチカチの操作感が止まらない!ガジェットマニア向けのデスクトイ
ロボット工房「のらとりえ」ブースでは電子部品の触感やフォルムを楽しめる電子箱庭「のらぴか」などを販売していた。
代表の坂上徳翁氏はフリーランスでロボットの設計やデザイン業務をしており、スイッチの"カチカチ"とした触感や部品のフォルム、LEDのきれいな発色などを手軽に楽しんでもらいたいと思いのらぴかを開発した。
のらぴかは12種類ラインアップしており、第1号機となる「のらぴか 替-tai-」はスイッチ切り替えの心地いいカチカチ感を存分に楽しめる製品だ。スイッチの切り替えでLEDライトの色が変わるのは見ていて楽しい。
シリーズ最新作はFMラジオの「のらぴか 響-hibiki-」だ。四隅のネジや基板の周囲に指を触れることで人体をアンテナにしてFMラジオを受信する。周波数は自動でチューニングされ、各種スイッチで音量調節と選局が可能だ。ザーザーとしたラジオのノイズを取り除くべく、手の位置や設置場所を工夫してラジオを受信する工程は、ラジオ配信サービス「Radiko」のクリアな音声に慣れてしまった筆者にとってはとても懐かしい体験だった。
のらとりえブースのもう一つの人気シリーズは本物の基盤で作った「電子基板スケール」だ。基盤の配線パターンが目盛りになっており、裏面の基盤の質感も心地いい定規だ。
木製のぞうさんがトコトコ歩く、バンドマンが作ったおもちゃがかわいい
ブッパンバンド汁ブースでは、ヨーロッパ雑貨からインスパイヤを受けた木製の温かみにあるかわいらしい木製のおもちゃを販売。傾斜と重心のギミックを利用して、一歩一歩トコトコと歩く姿がとてもかわいらしい。
もともとはバンド活動の一環としてピックなどのグッズの制作していたが、徐々に物販への比重が高くなりここ1年はバンド活動をしておらずデザインフェスタなどでグッズを販売しているという。
iPhoneの音を増幅させる木製のホーンスピーカー
Clappin Jam WoodブースではiPhone用のホーンスピーカーを展示、販売していた。すべてハンドメイドの製品で頑丈で反りができにくいプライウッドを採用している。形状ごとに音域の特性が違い、「Woodhorn L」は細かい音の輪郭をはっきりとらえることが特徴でロックやポップスの楽曲向きのスピーカーだ。
「Woodhorn TALL」はテールフィンのモダンレトロなデザインが特徴で、音域が広くて再生時にリバーブがかかるような構造になっておりコンサートホールのような音の響きを楽しめる。バイオリン楽曲などの再生に向いている。
ほかにも、蓄音機風の造形が特徴のホーンスピーカや引き出し付きの横幅の広いモデルなどもオーダメードで販売しているという。
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