国産初のダイバーズウォッチは南極地域観測隊越冬隊員の装備品として寄贈
「セイコー特殊時計開発の原点」復刻ダイバーズウォッチが世界限定2000本で登場
セイコーウオッチは、現在の技術でセイコーの歴史的コレクションを復刻した「ヒストリカルコレクション」から、国産初のダイバーズウォッチのデザインを復刻した「SBDX019」を7月8日から全国で順次発売し、海外でも日本発売以降に発売する。価格は37万8000円で世界限定2000本。
セイコー特殊時計開発の原点とは、なにがスゴイのか?
防水時計がまだ一般的ではなかった1965年、セイコーは150m防水を実現した「国産初のダイバーズウォッチ(62MAS-010)」を発売した。翌年から4回にわたり、南極地域観測隊越冬隊員の装備品として寄贈、その後も北極、南極、エベレストなどの過酷な環境下で探検家、冒険家の行動をサポートした実績が、大きな信頼となり支持されてきたという経緯がある。
以降、セイコーは現代におけるまで1000m超えの深海で実証実験を重ねるなど、技術向上に努めてきた。また、JIS(日本工業規格)やISO(国際標準化機構)のダイバーズウォッチ規格制定に、セイコーが技術開発の基準にしてきた性能規格が貢献しているという。
黄綬褒章を受章した「現代の名工」がデザイン監修
実はオリジナル図面や設計資料が現存しないなかで、「現在、有効なダイバーズウォッチ規格」に準拠させ、さらに当時の加工技術による質感を可能な限り再現という、ムチャな試みを黄綬褒章を受章したデザイナー小杉修弘がまとめ上げた。
往年のデザインを現代の技術でスペックアップ
当時はアクリル製の風防を、サファイアガラスでボックス型を再現し、衝撃による落下を防ぐために時刻をしめす「バーインデックス」と日付け表示の「枠」を文字盤と一体成型で製作。本モデルのために、多くの部品を新たに開発したという。
200m空気潜水用防水、JIS耐磁時計1種、逆回転防止ベゼル、日常使いのスリ傷や小傷からケースを保護する表面加工技術「ダイヤシールド」を施すなど、ノスタルジックなデザインの中に、全力で現代の技術を注ぎ込んだハイスペックモデルである。
50年以上前の腕時計に復刻に、「旧懐以外のどんなユーザーメリットがあるのか」を問われれば、ズバリ「サイズ感」だ。
近年のグローバルモデルは依然大型化の傾向にあり、「ファッショナブル」といわれても日本人男性の腕には少し大きく感じるが、SBDX019はダイバーズウォッチでありながらケース径は39.9mmだ。ケースサイズは、設計値で40mmをなんとか切っているので、興味があるならばぜひ現物を腕に乗せて試着して欲しい。(より詳細な製品スペックは下記の表を参照のこと)
製品名 | セイコー プロスペックス ヒストリカルコレクション 国産ファーストダイバーズ 復刻デザイン |
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商品番号 | SBDX019 |
キャリバー | 8L35 |
駆動形式 | 自動巻き |
ケース径/厚み | 39.9mm/14.1mm(ともに設計値) |
ケース素材/バンド素材 | ステンレススチール(表面加工技術ダイヤシールド)/ブラック強化シリコン、ステンレススチールブレスレット付属 |
ガラス | ボックス型サファイアガラス(内面無反射コーティング) |
主な仕様 | ネジロック式リュウズ、逆回転防止ベゼル、平均日差+15秒〜−10秒、パワーリザーブ約50時間、ダブルロック付きワンプッシュ・ダイバーエクステンダー方式中留(付属ブレスレット) |
防水性能 | 空気潜水用防水200m |
耐磁性能 | JIS耐磁時計1種 |
発売 | 2017年7月8日予定 |
限定本数 | 世界限定2000本 |
価格 | 37万8000円 |
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