HDDがシーケンシャルリード毎秒900MB超えと超爆速化!
まずはHDD(WD Red 2TB)を使ったベンチマーク結果をご覧いただこう。テストは「CrystalDiskMark」と「ATTO Disk Benchmark」の2本を使う。
続いて、同じHDDにOptane Memoryを組み合わせたテストをご覧いただこう。
シーケンシャルリードが毎秒940MB超まで一気に上がったほか、4Kリード(キューデプス32)も激増している。後者は明らかにランダムアクセスに強いフラッシュメモリーの特性が色濃く出ている。ただし、データ量がOptane Memoryの実容量を超える16GiBでは、4Kリード(キューデプス32)の値が一気に下がっている。超巨大なデータはOptane Memoryでは高速化しにくいことが示された。
また、リードに対しライトはそれほど速くない。シーケンシャルライトでも150MB/secにとどまっているのは、16GB版Optane Memoryに実装されているメモリーチップが1基しかないことに原因がある。普通のSSDと同じように並列アクセスで書き込み性能を稼ぐため、1チップ構成の16GB版はどうしても不利なのだ。
ATTO Disk Benchmarkでも扱うデータ量(Total Length)がOptane Memoryの実容量を超えると、ある一定ラインから地金の性能、この場合はHDDの性能が顔を出してくる。CrystalDiskMarkの16GiB時の4Kリード(キューデプス32)が中途半端に速くなっていたのは、途中で息切れするからと考えられる。
SATA接続SSDでも劇的な効果がある!
次に旧世代のSSD(SSD 335の240GBモデル)でのパフォーマンスの違いをチェックしよう。テスト諸条件は共通だ。
SSDにOptane Memoryを組み合わせても、トップスピードはHDDとOptane Memoryを組み合わせたときと大差ない。Optane Memoryそのものの読み書き性能の上限がそのまま出ている、と考えてよいだろう。だが、SSD+Optane Memory環境では取り扱うデータ量を16GiBに増やしても、4Kリード(キューデプス32)の落ち込みが非常に小さい。Optane Memoryの容量を超えるデータを取り扱う際は、ベースになるストレージ性能が高いほど容量オーバー時のペナルティーが少ないようだ。
同様にATTO Disk Benchmarkでも検証してみた。
赤いバー(ライト性能)はSSD単体時よりも落ちたが、緑のバー(リード性能)はOptane Memoryの効果で激増した。
単なるSSDとしても運用可能
Optane MemoryはRST上で有効化しないかぎり、単体ドライブとして初期化して使用できる。16GBと容量が少ないので使い道がなさそうだが、Optane Memoryの実力を見る上ではSSDとして運用した場合の性能もチェックしたいところだ。
これらの結果からも、Optane Memory自体の性能がOptane Memoryを有効化したストレージの性能限界を決めると読み取れる。ライト性能の良い32GB版の登場が待たれるところだ。
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