gooSimsellerがOCN モバイル ONEのSIMとセットで販売するコヴィアのSIMフリースマホ「FLEAZ Que」。最大の特徴はSIMセットで税抜9800円という格安ぶりですが、キャリア端末だけでなくSIMフリー端末でも大画面化が進む昨今では逆に目新しい、4.5型液晶を搭載するコンパクトスマホという点にも注目です。
4.5型液晶の解像度は480×854ドット、CPUはクアッドコアのMediaTek製MT6735Aとエントリー帯のスペックですが、RAMは2GBでストレージ16GBと実用性を確保。メインカメラは500万画素ですが、インカメラもセルフィー需要に対応し500万画素に。取り外し可能なバッテリーの容量は2200mAhで、バッテリーが劣化した際は交換が可能です。
実はFLEAZ Queは測位が強力なことも特徴です。GPSとロシアのGLONASSの測位に加えて、日本の準天頂衛星「みちびき」にもソフトウェアアップデートで対応。さらにYahoo!地図が対応を始めた室内測位サービス「IndoorAtlas」にも完全対応しています。ジャイロセンサーと電子コンパスも内蔵する充実のスペックで、ジャイロセンサーによりナビやゲームだけでなくAR(現実拡張)モードも利用可能。ただし、ARアプリは処理が重めなものが多いので処理性能的には少々厳しいでしょう。
コヴィアはFLEAZ Queを「スマホデビューや2台目にちょうどいいスマホ」と位置付けています。さっそく詳細をチェックしてみましょう。サイズは66.5×10.35×125mmで重量は約125g。アップルのiPhone 7と比較すると、重量は約13g軽く幅はほぼ同じ、高さは13mmほど低いです。ちなみにiPhone SEと比較すると幅は7.9mm広く高さはほぼ同じ、重量は12gほど重くなっています。ちょうどiPhone SEとiPhone 7の中間あたりのサイズです。
端末の四隅と背面パネルはラウンド加工されておりホールド性は良好、仕上げはさすがに高級感があるとは言えませんが、サラサラした仕上げの背面パネルが滑らないのは好印象です。
軽くASCII.jpのスマホ版、PC版のウェブブラウズを試してみました。画面スクロールも特に不満はなくなめらか。Geekbenchのシングルコアスコアは583、マルチコアスコアは1697。当然ながら処理が重いソーシャルゲームを楽しむのは厳しいため、メールやSNS、あとは特徴のひとつでもある測位の強さを生かして地図アプリなどの実用系で使い倒すのがよいと思います。
FLEAZ Queはメインのスマホとして使うには少々非力ですが、コンパクトさを生かしてメインスマホとセットで持ち歩く2台目として魅力的なSIMフリー端末だと思います。さて、スマホ総研メンバーの評価はいかに?
「FLEAZ Que」ASCII編集部クロスレビュー
ドロイドさん「処理性能は厳しいもののコスパの良さは間違いなし」
エントリークラスのスマホもたくさん買ってきた自分ですが、“よくわかった”知人以外には基本的に勧めたことはないです。その理由はやっぱり性能。なにかとイライラさせられる場面は少なくないので。ただ、このFLEAZ Queはこの価格でありながら、2GBメモリー、16GBストレージを搭載するし、エントリースマホの鬼門、そして個人的に実性能チェックに使うFacebookアプリの更新もデータのダウンロード終了から、約1分30分で完了(1年半前のエントリー機の例で3分強)。指紋の汚れが超目立つ画面のコーティングにカメラ性能と、価格相応と感じさせる部分ももちろんあるんですけど、エントリー機としては相当にコスパがいいのは間違いないですよ。
スピーディー末岡「スペックのわりに快適なので親にオススメしたい」
私のようなスペック厨という視点から見ると、まったく購入対象にはならないのだが、初めてスマホを手にする親などにオススメしてあげたくなる。なんといっても必要最小限のアプリしか入っていないので、スペックのわりに動作は快適だし、標準画質のYouTubeくらいならカクつくこともない。また、ディスプレーサイズも4.5型なので、最近の大画面化についていけないユーザーにも最適。しかも、SIMとのセットという条件付きだが価格も9800円と激安。私は以前コヴィアの「FLEAZ POP」を購入したことがあるのだが、こちらは4型で9800円くらいだったので、サイズとスペックがアップしてお値段据え置きなのはオトクだ。
ただし、カメラがあまりにも残念すぎる。FLEAZ POPも全然キレイではなかったので、ここは進化が止まっていると思われる。今のご時世、真っ先にチューニングすべきはカメラだと思うのだが。写真にはこだわらない、撮影しないというユーザーなら気にすることはない。
ミナミダ「旅行に持っていくiPhone SEの予備として購入決定」
旅行の際はPCを持ち歩かず、すべてスマホ頼りの自分には非常に魅力的。特にSIMセットながら9800円と格安なのに測位機能はハイエンド並みなのがうれしい。「maps.me」のようなローカルにデータを保存して通信レスで使える地図アプリをインストールしておけば、旅行先でメインスマホのiPhone SEがトラブった際に心強い。スマホでゲームをしない自分には処理性能も必要十分。コンパクトスマホが好みの自分には刺さりまくりで、購入を決意しました。
コヴィア「FLEAZ Que」の主なスペック | |
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ディスプレー | 4.5型液晶 |
画面解像度 | 480×854ドット |
サイズ | 約66.5×132.4×10.35mm |
重量 | 約125g |
CPU | MT6735A 1.3GHz×4 (クアッドコア) |
メモリー | 2GB |
ストレージ | 16GB |
外部ストレージ | microSDXC(最大128GB) |
OS | Android 6.0 (Android 7.0アップデート保証) |
対応ネットワーク | LTE:1/3/19、W-CDMA:1/6 4バンドGSM |
カメラ画素数 | リア:5メガ/イン:5メガ |
バッテリー容量 | 2200mAh (取り外し可) |
防水/防塵 | ×/× |
指紋センサー | × |
SIM形状 | microSIM |
私たちがレビューしています!
クロスレビュアー紹介
ドロイドさん ASCII.jpのスマホ班リーダー。会社員なのに自費で常に多数のスマホを契約中。料金・通信速度に加えて、端子部分のキャップがどうこうなど、スペック表に載らない違いなど細かな話を突き詰めていくのが好き。
スピーディー末岡さん Androidユーザーのスピード狂。その名に恥じず速いものが大好きで、スマホはスペックからチェックするタイプ。ヘルメットを被っているのは、「俺はいつでも高速だから……」というよくわからない理由。座右の銘は「スペック良ければすべて良し!」
ミナミダさん アスキー編集部でスマホとなどモバイル分野を担当。最初はAndroidユーザーだったが、なぜか「iPhoneユーザーのほうがモテるかも」と考え現在は「iPhone SE」を愛用中。片手で操作しやすい小型端末が好みだが、近年のスマホ大画面化の流れに悩みが尽きない。
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