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Ultra HD BD再生に対応した「PowerDVD 17」のVRモードをさっそく体験

2017年04月11日 16時00分更新

 CyberLinkは、PC用のBlu-ray・DVD再生ソフトの最新バージョン「PowerDVD 17」を発表した。ダウンロード版は、本日4月11日発売で価格はPowerDVD 17 Ultraの直販価格が1万1800円、PowerDVD 17 Proが9499円、PowerDVD 17 Standardが4799円。Ver15/16からのアップグレード版は、やや安価に販売されるほか、4月14日にはパッケージ版が販売される予定。アカデミック版は、パッケージ版でのみ提供される。

左からPowerDVD 17 Ultra、PowerDVD 17 Pro、PowerDVD 17 Standard

各エディションの対応機能は写真の表のとおり。PowerDVD 17 Liveは定額制版で、機能はUltraと同じとなる

 同社は、BCNランキング&自社集計によるところ、ビデオ関連ソフト部門のビデオ再生ジャンルにおいて国内シェアが10年連続でNo.1となっている。その理由としては、今回対応したUltra HD Blu-rayやVIVE、Oculu Riftなど、新しい技術、ハードウェアへの対応が圧倒的に早く、高い信頼度を得ているためとしている。

国内シェアは、折れ線グラフをみても圧倒的であることがわかる

 PowerDVD 17 Ultraは、Ultra HD Blu-ray&HDR再生に対応。Ultra HD Blu-rayをPCで再生するには、CPUがIntel HD Graphics 630内蔵の第7世代Core i7/i5プロセッサー(KabyLake-SまたはKabyLake-H、Uプロセッサーは非対応)、マザーボードがSGX対応Intel 200シリーズ(HDCP2.2/HDMI2.0a出力対応)、メインメモリーが6GB以上と、現状再生条件がかなり狭い。加えて、その高解像度映像を存分に楽しむには、4K解像度(3840×2160ドット)以上で、HDMI2.0a/HDCP2.2対応の液晶ディスプレーまたはテレビが必要となる。

 また、環境がそろっていてもマザーボードのドライバーによっては、再生できないこともあるため、今後同社のサイトにて確認できた対応環境を公開する予定とのこと。

 上記のように限られた環境のみ視聴できる状況ではあるが、4K&HDRの映像美は目を見張るものがある。Ultra HD Blu-rayは、通常のBlu-rayよりも高いビットレート、高コントラストで映像が楽しめる。従来では、色がつぶれて細部が見えなかったり、白とびしていた光の表現も忠実に再現する。

Ultra HD Blu-ray+HDRにより、より高精細で色彩豊かな映像を楽しめるようになった

 たとえば、赤色は従来くすんで見えていたものが、くっきりと鮮やかに表現される。また、金属も明暗がはっきりすることで、よりリアルに見える。水の流れる様などは、粒立ちがはっきりし、煙などは色の深みが増すことで、より実在感が高くなっていた。

右がHDRオン、左がHDRオフの場合の映像。見比べるとその違いがはっきりする

 さらに、PowerDVD 17 Ultraは、Oculus Rift、HTCのVIVEでのVRモード視聴に対応。シアターモードにて2D映像の視聴も可能だ。しかし、セキュリティーの問題がクリアーにならなかったためBlu-ray、DVD再生には対応しないという。対応したかったとのことなので、今後のアップデートなどに期待したい。

 また、本ソフトでは、YouTubeにアップされた4K動画の再生のほか、「ピン留め」した動画をキャッシュし、オフライン時でも視聴できる機能を新たに搭載した。YouTubeにアップされた動画の解像度設定は、ソフト上からでも変更が可能だ。

 VRモードに切り替えると、VIVEもしくはOculus Riftを被って対応コントローラーを操作するとVRヘッドマウントディスプレー(VRHMD)での視聴が可能となる。VIVEでは、専用コントローラーで、Oculus Riftでは付属のリモコンでの操作になる。操作方法は、画面上にも表示されるので、操作方法を忘れてしまっても安心だ。

 VRHMDでの視聴中、液晶ディスプレーまたはテレビ側にも映像を表示する「ミラーリング」の設定も可能。ミラーリング表示を行ない、マウスやキーボードでの操作も可能なため、VRHMDを被った人が操作がわからない場合、外から操作して動画の再生を行なうこともできる。

VRモードに切り替えると、上記のような画面が表示される

動画は、固定されたカメラの映像となるため、視聴中に被写体に寄ったり、後ろに回ることができない。そのため、VIVEでの視聴もルームスケールではなく、立位設定のみで問題ない

YouTubeの動画は、視聴数の多いものから順に表示される。360度の動画のみで絞り込むことも可能

 動画の検索は、仮想キーボードが表示されないため、VRHMDを被りながらのキー入力は困難。そのため、あらかじめ視聴したい動画を、VRHMDを被らずに行ない、お気に入りまたはピン留めする形となる。Googleのアカウントでログインしておけば、YouTubeですでにお気に入り登録しておいた動画もすぐに表示して視聴できる。この辺りの仕様は、賛否両論ありそうだが、VRHMDを被りながらのキー入力、動画を探すという行為は、わずらわしいこともあるので、事前に見つけておく同社のスタイルは、理にかなっているともいえるだろう。

キーワード検索を行なったあと、「ピン留め」しておくと、左側のピンのアイコンのタブに動画が登録される

ミラーリングした場合、ディスプレー側にはこのように表示される。VRHMD側には、2D動画の場合、空中に映像が表示されるシアターモードで視聴できる

 VRHMDを被ったままでも、コントローラーやリモコンで動画の早送り/巻き戻し、再生/停止などは可能。2D映像のディスプレーサイズも3段階で変更できた。

 PowerDVD 17は、Ultra HD Blu-rayやVR対応と最新技術に対応しているほか、映像をより美しくソフト上で調整可能な「TrueTheater」機能や、FLAC、ALACなどのロスレスオーディオ再生に対応するなど、映像のみならず高音質楽曲の再生も行なえる。PCで動画や音楽を存分に楽しみたい人は、購入を検討してみるといいだろう。

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