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待っててよかったApple純正ディスプレーも復活

Mac Proが久々アップデートで安い!本命は2018年モデル

2017年04月05日 05時00分更新

Mac Proがひさびさの仕様変更(軽微ですが)

 みなさま、おはようございます。ASCII(週刊アスキー+ASCII.jp)編集部の吉田ヒロでございます。Appleが2013年の発売以降、価格改訂などはあったもののほぼ放置プレイ状態だったMac Proをマイナーアップデートしましたよ。

マイナーアップデート前のスペック。以前に比べると値下げされてお安くなっているものの、2013年末当時の最新アーキテクチャーなので、いまとなってはちょっと古いです

 下位モデルは、CPUが4コアで3.7GHz駆動のXeon E5-1620 v2から、6コアで3.5GHz駆動のXeon E5-1650 v2に、GPUがAMD FirePro D300(2GB GDDR5)×2からAMD FirePro D500(3GB GDDR5)×2に変更になり、お値段は据え置きの税別29万8800円。従来は12GBだった内蔵メモリーも16GBに増量されているので、税別39万8800円だった従来の上位機種のスペックと同じですね。価格だけを見るとお買い得です。

マイナーアップデート後のスペック。価格据え置きで上位モデルのスペックに切り替わった感じです。でもアーキテクチャーは古いのでご注意を

 上位モデルは、CPUが6コアで3.5GHz駆動のXeon E5-1650 v2から8コアで3.0GHz動作のXeon E5-1680 v2に、GPUがAMD FirePro D500(3GB GDDR5)×2からAMD FirePro 700(6GB GDDR5)×2に変更になり、お値段は据え置きの税別39万8800円。こちらは従来はCPUがプラス税別15万円、GPUがプラス税別6万円と、これまでの価格設定で買った人に比べると計税別21万円ぶん得したことになります。

 とはいえ、アーキテクチャーが古いので安いからといって安易に手は出さないほうがいいでしょう。一方、いまMac Proを使っていて少しパワーアップしたい、スペアのマシンがほしいといった場合は飛びついてもいいでしょう。

 実はアップルはMac Proをマイナーチェンジしただけでなく、次期Mac Proへの構想を米国のメディアに話しています。具体的には、アップルのワールドワイドマーケティングのシニアバイスプレジデントであるフィル・シラー氏、ソフトウェアエンジニアリングのシニアバイスプレジデントであるクレイグ・フェデリギ氏、ハードウェアエンジニアリングのバイスプレジデントであるジョン・テーナス氏が現在のMac Proのパーツ配置などの失敗を認めたうえで、次世代モデルではCPUやGPUを取り替えやすくするなどを言及したとのこと。ハイエンドPCはCPUやGPUが高価なので、Windowsの自作PCのように部分的に取り替えられる仕様にするのが、やはり正解なのかもしれません。

 アップルからは各メディアの記事について以下のような日本語訳が送られてきました。

 Mashableは以下のように書いています。
 Appleが今まで決して想像もできなかったこと、プロダクトの計画について何ヶ月も前に明かす、ということを断行した。それもユーザーのことを考えてだ。Appleはプロのユーザーへコミュニケーションをとる必要があり、AppleにはMacへの継続的なコミットメントがある、フィル・シラーが語った内容について「MacはAppleにとってこれから長い将来に渡って重要な製品であり続ける。Appleは真剣にMacのことを考えている。Appleには、Mac Proを含めたMac製品に投資し続けようという硬い意志がある。」と紹介しています。

 TechCrunchでは、Macおよびプロのユーザーへのコミットメント、プロダクトのポートフォリオ、Macビジネスの伸び、Mac Proについて再検討するというAppleの計画、macOSへの積極的な投資を続けること、新しいiMacについての計画や、現行のMac Proのアップデートなどについて書いており、プロユーザーとの対話が長い目で見て健全なものであること、Appleがカスタマーを満足させようと(gratifying)試みているという見方をしています。

 日本語訳のコメントには記載されていないのですが、Mac Proは必要ないというユーザーでも朗報と言えるのが、アップル純正ディスプレーが復活するという言及ですね。現在アップルは、韓国LGディスプレイ社の5Kディスプレー「LG UltraFine 5K Display」(税別14万4800円)を激推ししてますが、これに変わる純正ディスプレーが登場するとなれば期待大です。

現行iMacより分厚いApple Thunderbolt Displayがリプレースされずにそのまま終売になったので、ディスプレーはもうやらないと思った人も多いはず。現在のアップルは、USBタイプC1本で接続できる韓国LGディスプレーの「LG UltraFine 5K Display」を推してますが、アップル純正となるとそれ以上のものが出てくるでしょう

 そのほか、iMacも新型が登場するとのこと。現行のiMacは、21.5型がBroadwell世代、27型がSkylake世代のCoreプロセッサーを搭載しているので、これらがKaby Lake世代に切り替わるということでしょう。また、GPUもRADEON R9 M4xxシリーズになり、USBタイプC/Thunderbolt 3ポートを搭載すると考えられます。iMacは、排熱処理の問題などからモバイル向けのGPUを採用するため、GPUをゴリゴリ使う処理には向かないという欠点がありますが、音楽やビデオの編集や制作にも十分に堪えうる高い性能を備えているので、こちらは順当進化すれば間違いなく買いのモデルになるのではないでしょうか。

21.5型が第5世代、27型が第6世代のCoreプロセッサーを搭載するなど、スペックを読み解くにはなかなか難易度の高いiMacシリーズもリプレースされそうです

 アップルは、いくらしつこく質問しても将来のことは絶対に言わないことで有名ですが、最近は今回のように重要なプロダクトについては次期モデルについて言及することがあります。具体的には、現在の円筒型のMac ProやRetinaディスプレイを搭載したMacBook Proについては、事前に開発していることをとアナウンスしました。ワタクシは、米インテル社が新しいプロセッサーを出してもiMacやMac Proが全然アップグレードされないことを心配していましたので、少し安心ですね。

 ただ、Mac miniについての言及はなかったようなので、もしかするとさよならの季節が到来するかもしれません。覚悟して待ちましょう。

2014年から放置されているMac miniについての言及はなかったもよう

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