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アメリカで格安プリペイドスマホを買って楽しもう

2017年04月04日 17時00分更新

 海外に行ったら現地でプリペイドSIMを買う人も多いでしょう。しかし、アメリカではプリペイドSIMにスマートフォンをセットしたプリペイドスマートフォンが格安で売られています。家電量販店「BestBuy」のウェブサイトを見てみると、ときには10ドル(約1000円)ちょっとのスマートフォンが売られていることもあるのです。

BestBuyでお手頃なプリペイドスマホをチェック

 さすがにここまで安い製品はスペックがかなり低いちょっと前のモデルですが、アメリカではプリペイドSIM単体が10ドルくらいで売られていることも多く、SIMを買ったらスマートフォンが付いていた、なんてこともあるわけです。

 もちろんハイエンド機種も売られていますが、旅先用にと考えるのならミドルレンジ以下でも十分かもしれませんね。ということで、筆者はアメリカへ行く前には必ずBestBuyのウェブサイトを物色することにしています。

アメリカでスマートフォンを買うならBestBuy

 2017年3月29日のサムスンの発表会でニューヨークを訪れたときも、BestBuyでスマートフォンを買おうと価格をチェック。

 「Androidだけ」「価格順」で並べ替えると、一番安い端末は京セラの「Hydro VIEW」で24.99ドル。Snapdragon 210(1.1GHz、クアッドコア)、5型540×960ドットディスプレー、それに500万画素カメラを搭載したエントリーモデルですが、3000円以下で買えるとは格安です。ほかにもアルカテルやZTEの端末が29.99ドル。安いものですね。

30ドル以下のスマートフォンも複数販売

 これだけ安いなら食事を1回抜いてプリペイドスマートフォンを買っちゃってもいいくらいですが、別途通信料金がかかります。アメリカのプリペイドスマートフォンはプリペイドSIMがセットになっているので、オンラインで登録などを済ませ料金を払えばすぐにでも使い始めることができます。

料金プランも買いやすいもので

 ところが、多くのキャリアが採用しているのが月額制。たとえば、1ヵ月50ドルで無料データが5GB、なんてプランばかりなのです。たっぷり使うならいいのですが、数日程度の滞在だと、ちょっと割高ですね。

 いわゆる「使っただけ」を払うプランはほとんどなく、日額制プランを提供しているキャリアもあります。AT&Tなら1日2ドルで音声とSMS定額、これにプラス1ドルで100MBのデータが利用可能。格安スマートフォンで数日しか使わないのなら、こんなプランに入るのもありかもしれません。

アメリカのキャリアのプリペイドは基本的に月課金

 月額プランに入った場合、1ヵ月分を払ってあとは使い捨て、ということも可能です。月額製だからと言って、毎月自動で料金がかかったり、残高がマイナスになっていくということはありません。料金はやはりMVNOのほうが安く、データ定額プランもMVNOなら利用できます。

 たとえば、50ドル前後のプランを比較すると、大手キャリア=MNOのAT&Tは45ドル/月で6GB、60ドル/月で22GB。Verizonは50ドル/月で5GB。

 一方、MVNOはBoostmobileが50ドル/月でデータ定額。Virgin Mobileは45ドル/月で10GB、60ドル/月でデータ定額。Cricketが50ドル/月で8GB、60ドル/月でデータ定額、などなど。滞在が長くガンガン使いたい場合はMVNOがいいでしょう。

MVNOのプランはMNOより安い。データ定額も提供している

 このようにBestBuyでスマートフォンを選ぶ場合は、スマートフォンの種類や価格も重要ですが、どのキャリアのスマートフォンを買うかにも留意する必要があるわけです。

 アメリカのプリペイドスマートフォンはキャリア別に販売されているので、BestBuyのスマートフォン販売ページの各端末にもキャリア名が明記されています。「このスマホ安い!」と思っても、料金が割高の場合は考え直した方がいいかもしれません。

データ通信は公衆Wi-Fiをメインにするという手も

 ちなみに、通話だけのプランであればAT&Tでも25ドル/月の料金があるので、Wi-Fiだけでがんばって使う、ということもできないこともありません。通話もしないなら、プリペイドスマートフォンを買ってパッケージを開けて、SIMの登録開通はせずにWi-Fi端末として使うことも可能です。

 そうであれば基本料金は一切不要です。アメリカの大都市部なら無料Wi-Fiも多いので、気に入ったプリペイドスマートフォンを買ってWi-Fiだけで使うのもアリかもしれません。

AT&TはMNOの中でも料金は弾力的かも

 しかも、ニューヨークならマンハッタンにデジタルサイネージとホットスポットを融合した「LinkNYC」が道路上に数多くあります。これは、クアルコムなどが主導で設置しているもので、まだマンハッタン全土をカバーしているわけではないものの、エリアは着々と広がっています。

 Wi-Fiの速度は下り200Mbps程度と高速。8番街など道路沿いにLinkNYCがずらりと並んでいるので、移動中もWi-Fiだけでスマートフォンを使うこともできそうです。

マンハッタンに設置されているLinkNYC。200MpbsのWi-Fiが無料で使える

 とはいえ、やはり最低限のデータ通信はしたいもの。そうであればTRACFONEの15ドル/月200MBや25ドル/月500MBのプランも悪くないかも。

 TRACFONEはデータより通話に重きをおいたプランを出しているので、月額料金は他社より安めです。このように各キャリアの料金の特徴をあらかじめ頭にいれつつ、BestBuyで何を買うのか決めるのがいいでしょう。

低料金が売りのTRACFONEは音声通話がメインの料金体系

 実際に店舗に行ってみると、ウェブには掲載されなかった製品も販売されています。逆にWEBにある製品が在庫切れだったり、特価品が売られていないこともあります。

 BestBuyは海外からオーダーして、店舗で受け取れるので、どうしても欲しい端末があったら、さきに注文をしておくのも手です。

 今回はニューヨークに実質3日しか滞在しませんでした。これくらいなら日本のキャリアのローミングサービスでも十分ペイできるでしょう。

今回は「Galaxy Express 3」を購入!

 しかし、スマートフォンマニアならやはり現地で何か買いたいもの。ホテルのそばのBestBuyへ行ったところ、Cricketの京セラの24.99ドル端末は無く、最低価格はTRACFONEの29.99ドルのアルカテル。でも、パッケージに入った製品を見たところ、ちょっと特徴も無く、買うのは考えてしまいました。

店舗に行けばウェブには出ていない製品が売られていることも

 ざっと端末を見てみると、49.99ドルの製品なら選択幅がかなり広がります。その中でちょっと前のGalaxy Sシリーズスタイルの「Galaxy Express 3」が気になったのでこちらを買ってみました。

 スペックは4.5型480×800ドット解像度ディスプレー、Exynos 3(1.3GHz、クアッドコア)、メモリー1GB、ストレージ8GB、カメラは500万画素。OSはAndroid 6.0で、LTEにも対応しています。

AT&TのGalaxy Express 3を49.99ドルで購入

 購入後はAT&TのウェブサイトでSIMと端末IMEIを登録します。料金プランは月額制しか選べず、日額2ドル+データ100MB/日の契約をするには、実店舗へ行かねばならないようなのがちょっと残念。

 全体的にもうちょっと安い月額プランがあればいいのですけどね。まあそれでもアメリカは、いま世界で最も気軽にプリペイドスマートフォンが買える国のひとつでしょう。

やや懐かしのルックス。次回は何を買おうか考えるのも楽しい

山根康宏さんのオフィシャルサイト

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