週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

PremiumだけではなくUltraシリーズも日本復活希望

難病「Ultraロス」はXperia XA1 Ultraで解消できるか?

2017年03月31日 09時00分更新

Xperia Z Ultra

 2017年2月にスペイン・バルセロナで開催されたMWC 2017にて、新しいXperiaが発表されました。

 「Xperia XZ Premium」は5.5型の4K HDRディスプレーを搭載し、スペックも最新でカメラ性能も向上、とってもイカス端末でもちろん全力で買いなモデルには違いないのですが、それよりも0.5型分大きく、中身はミドルレンジな「Xperia XA1 Ultra」のことがとても気になります。

名機Xperia Z Ultraも3年前の端末に

 このXperiaに「Ultra」という名前を見ると、「Xperia Z Ultra」のことばかり思いうかべてしまうくらいには、筆者は「Xperia Z Ultra」難民です。

 タブレットは持ち運びにはあまり向かないけれど、スマホの画面サイズではちょっと物足りない、そんなニッチな要求に応えてくれる「Xperia Z Ultra」のことが大のお気に入りでした。

 ちなみに、これは「Xperia Z Ultra(6.4型)」と「Xperia Z(5型)」ですが、これくらいサイズ感が違います。そのままの解像度でブラウザーでPC表示すると、同じフルHD解像度(1080×1920ドット)での見える領域は同じでも、細かい文字でもピンチインをして画面を拡大しなくても、そのままで利用できました。初めて見たときは、「ちっちゃいPCのようだと」感動を覚えたほとです。

 動画や静止画の見えやすさもまるで違います。デジタル一眼カメラで撮った画像を「Xperia Z Ultra」に転送して閲覧する静止画は、まさにL判サイズの写真を手にしてる見ごたえがあります。

 動画を観るときも、せっかくのアニメやドラマも細かな表現も見えて、スマホでみるともったいないかも? という妥協感が随分となくなります。

 大きな画面がよかったら、そんなのタブレットで見ればいいじゃないかと思ってしまうかもしれませんが、いくらなんでも外出先で大きすぎる画面は周りから覗かれるという気まずさとの闘いでもあるので、大きければいいというものではないのです。

 電子書籍も圧倒的に読みやすく、6.4型くらいのサイズであれば、マンガ1ページがある程度ゆったり見えるようになるので拡大しないままペラペラとめくって読めます。

 昔、ソファーに寝っ転がりながら大画面のタブレットで漫画を読んでいて、ふと寝落ちしかけて顔面に落下させたことがトラウマになっているので、少しでも軽いほうがいいのです。

 Androidがどんどん便利になっていっても、Windows PCにどうしてもかなわないと思っているのは「マルチタスク」機能です。

 Xperia Z Ultraで便利だな、と思っていたのが、小さいウィンドウでアプリ操作できる「スモールアプリ」との連携です。画面が大きいこともあって、複数の「スモールアプリ」を開いてまさにマルチタスクを具現化しています。ゲームしながら、動画を観ながら、ツイッターできるとか、もう最高のステイタスでした。

 ようやくAndroid 7.0から2画面に分割ができる「マルチウインドウ機能」が搭載されましたが、これはあくまでも画面を真っ二つにするだけなので、スモールアプリとは心の満たされ方が違います。

Xperia C5 Ultra

 ほかにも、語ると止まらなくなるほどに愛用していたXperia Z Ultraも、すでに発売から3年半が経過してしまいました。

 最近はバッテリーの持ちも短くなってきて頻繁に充電しないといけません。そして、何と言ってもOSがAndroid 4.4で止まったきりだったりで、どんどんと古臭さが増していきます。アプリの対応状況やセキュリティーもどんどん悪くなっていくでしょう。

 Xperiaの歴代モデルでは「Xperia T2 Ultra」「Xperia C5 Ultra」「Xperia XA Ultra」これらのモデルに、「Ultra」とネーミングが付いていました。

 しかし、6型というディスプレーサイズを持ちながらも、ミドルレンジ向けというかどうしても安っぽいイメージがあるので、「コレジャナイ感」がただよっていたのです。

カメラ性能がXZ並み! ミドルレンジだとあなどれない

Xperia XA1 Ultra

 今回発表されたXperia XA1 Ultraもミドルレンジ端末で「やっぱり同じ路線かー」と諦めムードでしたが、スペックをみるといままでとは違ってかなり健闘している内容です。

 プロセッサーであるMediaTekのHelio P20(2.3+1.6GHz、オクタコア)は、ひとつ前のP10とくらべても20%増しのパフォーマンスになり、25%の省電力がが進んでいます。メモリーも4GBと増量。ストレージも32GBもしくは64GBとある程度は安心して使える容量になっています。

 背面にあるメインカメラは、約2300万画素Exmor RS for mobileで、イメージセンサーは「Xperia XZ」や「Xperia X Compact」と同じだったり、フロントカメラは1600万画素 Exmor R for mobileセンサーに、焦点距離23mm相当の広角でF2.0の明るいレンズを採用するなど、カメラ性能も攻めています。

 さらに細かいことをいえば、外観もXperia XZやXZ Premiumと共通の左右がラウンドしたループデザインになり、外部接続端子はUSB Type-Cをきっちり搭載しています。加えて、188gという軽さと、左右のベゼルを極限まで狭めたボーダーレスデザインになったおかげで大画面でも持ちやすいというのも魅力的です。

 惜しいことに、防水防塵機能がないのでお風呂スマホができないのが残念だったり、6.4型ではなくて6型だということに割り切りが必要ですが、Xperia Z Ultraロスな気持ちを少しでも受け止めてくれる先になりそうな気がします。

 また、Android 7.0になった恩恵として、UIの「表示サイズ」と「フォントサイズ」を調整できるようになっています。より緻密に表示して広々と使うといったことができるのもXperia XA1 Ultraの強みです。

Xperia XA1 Ultraも意外とアリ
できればハイエンド版も欲しい

 この6型クラスのサイズ感は、まさにちょっと持ちだして使うとか、立ちっぱなしの電車とか、布団にもぞもぞ潜ってとか……そういう気持ちを見透かしたような絶妙なサイズです。

 なんてことを考えているとXperia XA1 Ultraも十分アリじゃないかと思えてきて、発売されるとうっかりポチる可能性がとても高くなってきました。こうして書いている時点で、もうソニーモバイルの術中にハマッているようなものだとは重々承知しています……。

 もしかしたらもしかすると、4K HDRを搭載した大画面フラッグシップの「Xperia XZ Ultra(仮名)」なんて機種が将来登場しててくれるのであれば、そのときはうれし涙を流して買いたいと思います。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります