週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

バルセロナでプリペイドSIMを買ったらカード型ケータイが付いてきた

2017年03月20日 17時00分更新

 2月のMWC 2017の取材時、現地のプリペイドSIMの入手は必須です。「ローミングすればいいじゃないか」なんてポリシーとして無理ですし、「レンタルルーターがあればいい」というのもデータ制限のことを考えるとキケン。現地に行ったら現地SIMを買う、これは鉄則なのです。

プリペイドSIMを買おうとするも難航……

 毎年筆者はMWC会期前週の木曜日か金曜日にバルセロナ入りしていました。スペインの日曜日は商店が休みでSIMの購入ができず、前日では買い物の時間がなくなる恐れもあるからです。ところが今年、2017年は直前まで北京でMeituの発表会があったので、スケジュールの関係でバルセロナに入ったのは土曜のお昼でした。

毎年恒例、バルセロナの空港でプレスバッジを受け取る

 ひとまず、空港のボーダフォンでプリペイドSIMを買っておこうと思いきや、恐ろしい行列ができていました。

 ちなみに、スペインはシエスタ(お昼休み)の習慣があります。14時から16時半くらいまで、昼間なのに店がすべて一時的に閉まるのです。そのためここで空港の行列に並んでしまうと、ホテルに入るのは14時過ぎ。午後すぐに買い物ができなくなってしまいます。

 ということで、以前のMWCの会場の向かいにある、アレーナ・デ・バルセロナへ。ここは地下にスペイン4キャリアのお店が入っており、プリペイドSIMを買うにも便利な場所です。

キャリアに加えて家電店のFnacやレストランもあるので便利

 さっそくボーダフォンのお店へ。現在、倍増キャンペーンをやっていて、通常は15ユーロで2GBのところが、同じ価格で4GB分使えます。ほかのライターの方々も、ボーダフォンのSIMを買ったのでこのキャンペーンを利用したことでしょう。

 ところが、アレーナスデバルセロナのお店に行ってみると、「プリペイドSIMは完売。再入荷は月曜日」と言われてしまいました。どうやら多くの来客がここで買ってしまい、店のストックが無くなってしまった模様です。

日本ではあまり見なくなったボーダフォンのロゴもこちらでは日常風景

 「うちではどうしようもないので、ほかのお店に行ったほうがいいよ」と店員さんは親切に教えてくれます。

ボーダフォンからオレンジへ
そこではステキなサプライズが

 仕方なく、すぐそばのオレンジ(Orange)のお店へ。事前情報でオレンジは+1GBのボーナス期間中。15ユーロで2GB+1GBで3GBと、ボーダフォンよりも1GB少ないものの、過去に買った実績もあり、ちゃんと使えたことからこちらで買うことにします。

 ところが、オレンジの店では「20ユーロで3GB」と言われます。バルセロナでは店によって別途SIMカード代をとるところがあるなど、実は定価で買えないこともあるのです。

 実はこのあと別のボーダフォンでプリペイドSIMを見つけたのですが、そちらでは10ユーロをさらに別に払う必要がありました。

写真は去年のバルセロナ市内で見かけたオレンジの店

 まあ、ここで買わないと通信手段がありませんから、仕方なく購入します。店員さんにパスポートを渡すと、SIMの開通手続きをしてくれます。

 パッケージからSIMを出すと、何やらカード型の端末に入れてあれこれ操作をはじめました。よく見るとカード型の携帯電話のようです。

 もしかすると、SIM開通用としてお店で常備しているのかもしれませんね。おもしろそうなので「ちょっと写真撮らせてもらっていいですか?」と聞くと、「これは君のだよ、だからあとでゆっくり撮れるよ」と!

 そう、プロモーション中で通話専用の2G携帯電話ですが、カード型端末が付属してくるのです。

店員さんが出してきたブツはカード型ケータイだった

数量限定のキャンペーンで非常にラッキー
MWC 2018では最初からオレンジを選ぶかも

 本来のSIMの代金は15ユーロのはずですが、5ユーロプラスの20ユーロでこんな携帯電話が付いてくるならそれもうれしいものです。

 実質5ユーロの携帯電話で、仕様的にも通話以外で使うことはないでしょうが、スリの多いバルセロナだけに、外出するときは現金をポケットに、通話用にこの端末だけを持ち歩くのもいいかもしれません。

片手で持てるコンパクトサイズ。財布にも入りそうな薄さ

 ちなみに、これはこの店の限定台数プロモーションだったようで、数日後に再訪したところ完売、再入荷無しとなっていました。ちょうどいいタイミングで購入できたようです。

 単機能ながらも使わないSIMを入れて置くSIMケースにしてもいいですし、なによりも「携帯電話が付いてくる」っていうのはちょっとしたお買い得感があります。来年のMWC 2018の時は、ボーダフォンではなくオレンジのお店を先に訪問してみようといまから考えています。

micro SIMスロットは下部に。nanoSIM対応版も出してほしい

山根康宏さんのオフィシャルサイト

「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!

 長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰〜山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!

 「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!

→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰〜山根博士の携帯大辞典」を読む

ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。

→ASCII倶楽部の詳細はこちらから!

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事