週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

オープンなのに音漏れしない、Xperia Earの「両耳版」に期待

2017年03月02日 10時00分更新

 MWC 2017の取材のため、筆者はスペイン・バルセロナに来ています。日本から関心が高いのは、やはりソニーモバイルが発表したXperiaシリーズの新製品でしょう。筆者が注目したポイントをまとめてみました。

Xperia Earが両耳に対応して売れそうな予感

 Xperia Earの新たなコンセプトモデルとして「Xperia Ear Open-style」が登場しました。現行モデルでは片耳用だったXperia Earが、両耳に対応。アップルのAirPodsのように、左右に分かれたワイヤレスヘッドセットの仲間といえます。

片耳用だったXperia Earとは異なり、2個で1セットの両耳用になった。

 ただ、Xperia Earが片耳用であることには意味がありました。ボイスコマンドやヘッドジェスチャーを使えば、街の中を歩きながらスマホの機能にアクセスできます。そのため、安全を確保するには周囲の音がしっかり聞こえる必要がありました。

 これに対してコンセプトモデルでは、耳の穴をふさがないオープンイヤー型を採用。音楽を聴いている間も、周囲の音が耳に入ってきます。さらに通常のイヤホンとは異なり、音が菅を伝わるようにして耳に入るため、音漏れが少ないのも特徴です。

ドライバーユニットは耳の後ろにあり、そこから管を通って耳に音が伝わる。

 現行のXperia Earは、これまでにないジャンルの製品として、まず理解を得ることが困難でした。しかし新モデルは一般的な両耳用になり、オープンイヤーなのに音漏れが少ないという分かりやすいメリットも加わりました。それでいて現行のボイスコマンドによるアシスタント機能にも対応しています。

 報道関係者向けに公開された最新のプロトタイプを試したところ、ブースに展示されたコンセプトモデルに近いものがすでに動作していました。今後の商品化に向けて、かなり期待できそうです。

4K HDRに進化してしまった「Xperia XZ Premium」

 スマートフォンの新製品として、プレスカンファレンスの主役になったのが「Xperia XZ Premium」です。2015年に登場した4K画面モデル「Xperia Z5 Premium」の後継モデルといえる位置付けで、新たに4K HDRに対応しました。

Xperia XZ Premium。ついにZ5 Premiumの後継モデルが登場した。

「ルミナスクロム」色は、撮影する手が映り込むほどの鏡面仕上げに。

 4K HDRでは、肉眼で見たかのようにリアルな映像コンテンツを楽しめるようになっています。一方でスマホに4Kは必要なのか、という疑問を再び感じる人もいるでしょう。筆者もスマホで見る動画といえば、SNSに流れてくる猫や、ニュース映像といったものばかりです。

4K HDRコンテンツとしては、海外ではAmazonプライム・ビデオの配信に対応する。

 普通に考えれば、画面の大きいデバイスほど先に4Kになってほしいところです。4Kスマホは、自宅のテレビやPC、タブレットがすべて4Kになってからでも遅くはないでしょう。

 一方で、テレビやPCよりもスマホを使ってコンテンツに接する時間が長い、というユーザーも増えています。スマホこそ最もハイスペックであるべきだ、という考え方もあるでしょう。

 気になるのは、相当ハイエンドになると思われる価格です。最近の大手キャリアは端末の値引き販売が規制されており、仮に日本で発売されたとしてもどれくらいの価格になるのか心配です。

誰もが欲しくなる「スーパースローモーション」撮影

 見た目に非常に面白い新機能が、「スーパースローモーション」撮影です。まるで映画やテレビCMに使われるスローモーション動画を、誰もがスマホで撮れるようになります。

標準のカメラアプリで驚くほどのスーパースロー動画を撮影できる。

 使い方も簡単で、カメラアプリで動画撮影中にボタンを押すだけ。これで動画の中の一部がスローモーションになります。撮影した動画ファイルは一般的なMP4形式で、そのままSNSにシェアできるとのこと。これなら発売後、即座にネットで話題になりそうです。

 これを実現する「Motion Eyeカメラ」は、Xperia XZ Premiumだけでなく、Xperia XZのマイナーチェンジ版といえる「Xperia XZs」にも搭載。現行モデルのXZで不評だったメモリーも4GBに強化されています。

 XZ Premium、XZsともに日本での発売予定は発表されていないものの、例年通りなら大手キャリアの夏モデルとして期待されます。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事