A1対応vs非対応microSDカードの速度比較デモも公開
スマホの容量不足を解消するA1対応microSDカードが発表! 日本でも3月以降発売
ウェスタンデジタルは2月27日(現地時間)にバルセロナにおいて、「Application Performance Class 1」に対応するmicroSDカード新モデル「SanDisk Extreme microSDXC」カードを発表した。
ランダムアクセスの速度を強化した「A1」規格
さらに高速化された「A2」規格もついに発表
Android 6.0以降の一部端末では、microSDカードを本体のストレージ容量と合わせてOSが利用するストレージ領域として利用できるようになった。しかし、従来のmicroSDカードはランダムアクセス速度が遅く、OSのストレージ領域としてはあまり向いていなかった。
そこで、microSDカードのランダムアクセスを高速化し、OSのストレージ領域として利用した場合でも十分なパフォーマンスが得られるようにと規格されたのが、Application Performance Classだ。
Application Performance Classのエントリークラスとなる「Application Performance Class 1(A1)」では、ランダムリード1,500IOPS以上、ランダムライト500IOPS以上と、これまでのSDカードにはないランダムアクセス速度の基準が設定されている。
また、2月27日にはその上位クラスとなる「Application Performance Class 2(A2)」も追加された。こちらは、ランダムリード4000IOPS以上、ランダムライト2000IOPS以上と、A1の2倍以上となるランダムアクセス性能が設定されている。なお、シーケンシャルアクセス速度はどちらも10MB/s以上となる。
A2に関しては、規格が発表されたばかりで、対応製品の登場はまだかなり先になると想われるが、A1対応製品はすでに発売が開始されている。
上位モデルとなるA1対応「Extream」版microSDカードが発表
ブースでは実際のスマホを使ったアプリ起動デモを実施
ウェスタンデジタルは、1月に開催されたCES 2017に合わせてA1対応の256GB microSDカード「SanDisk Ultra Premium Edition」を発表し、1月後半より販売を開始。
そして、MWC 2017に合わせて発表された新製品となるのが、A1対応の「SanDisk Extreme microSD card with A1」だ。ExtremeはUltraよりも上位に位置づけられているブランドで、読み出し速度は最大100MB/sに達する。
ブースでは、A1対応のmicroSDカードをスマートフォンに搭載した場合に、どれだけアプリケーションのパフォーマンスが高速化されるのか、実際にスマートフォンを利用してデモが行なわれていた。
実施内容は、同じスマートフォンを2台用意し、一方にA1に対応しない従来のSanDisk Ultra microSDカードと、もう一方にA1対応のSanDisk Extreme microSDカードを装着し、ゲームアプリを同時に起動してその速度を比べるというもの。
その様子を撮影した動画を見てもらうとよくわかるが、A1対応のSanDisk Extremeを装着したスマートフォンのほうが圧倒的にゲームが起動した。
A1対応microSDカードでスマホの空き容量問題を解決
Extream版は日本でも3月より展開予定か
内蔵ストレージ容量の少ないスマートフォンの場合、microSDカードにゲームなどのアプリのキャッシュやデータなどが置かれることが多くなり、パフォーマンスが低下する場面もあるが、A1対応のmicroSDカードを装着すると、そういった懸念はなくなるばかりか、従来よりも快適にスマートフォンを利用できるようになる可能性が高いだろう。
なお、以前日本でのSanDisk Ultra Premium Editionの発売について確認した場合、発売の予定はないとの回答を得ていたが、今回発表されたSanDisk Extreme microSD card with A1については、「日本でも発売を予定している」と現地スタッフよりコメントを得た。
米国では3月に販売が開始され、256GBモデルの販売価格は199.99ドル。日本では3月からやや遅れての販売になる予定で、価格は現在発売されているA1非対応のSanDisk Extreme microSDカードと同じになるとのことだ。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります