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料理人とお店とユーザーをつなぐ「KitchHike」を体験してみた

2017年03月01日 09時00分更新

速攻で満席になり満員御礼! 薬膳料理は超ヘルシー

 予約日は、開催の1時間前からクックのMahoさんが来て、下準備を開始。ある程度は下準備をしてきていただいたようで、たくさんのタッパーが並ぶ。以前、Mahoさんのイベントに参加してファンになった鈴木さんが、今回はアシスタントとして来てくれていた。

 時間になったら、続々とお客さんが来店。今回は、筆者も客として参加している。薬膳と聞くと、中華っぽい材料がてんこ盛りの鍋というイメージを持っていたが、出てきたのはおしゃれな料理だった。まずは、しめじと菊を使った玄米のおにぎりと白米とシソのおにぎりのセット。ポテトサラダはじゃがいもに加えてサツマイモも使っていて甘くてヘルシー。すごいすっきりした味わいだな、と思ったら、全部無農薬とのこと。それぞれの量は控えめだが、ずいぶん手がかかっていそうな料理だ。

時間になったら皆さんきちんとお集まりいただいた

薬膳料理、意外とさっぱりしている。もちろん味は最高。体の中からきれいになりそうな感じ

 メインのお皿は4つの料理が並んでいた。ほうれん草のおひたしにめかぶとレンコンの和え物、ひるあぎ、そして、金時人参と白人参、大豆のピクルスにうずらの味卵付き。中でもひるあぎは、Mahoさんが得意にしている奄美地方の炒め物。今回は、ニンニクの芽ではなく、珍しいニンニクの葉と金時人参、イカを使っていて、絶品だった。

 参加者の皆さんも喜ばれているよう。会話を聞いていると、Mahoさんのイベントに何回も来ているファンもいた。このエコシステムは、ウェブサービスをスケールさせる際にはとてもうれしいところ。いい感じで口コミが広がっていきそうだ。

 ちなみに、今回ポップアップを出したらすぐに満席になった。この手のイベントは集客に手がかかるのが普通なのだが、ファンが付いているクックであればあっという間。2倍でも3倍でも集客できたような気がする。次は、もっと広い店舗でやっていただきたい(笑)。

 今回は、カウンターメインで席を確保したので12名が参加。場所を提供したお店には6000円が支払われる感じだ。営業と考えると採算は取れないが、実は従業員が現場にいなくてもクックが開催から撤収までやってくれる。そのスタイルであれば、収益源として考えることも可能だろう。

本日のクックをしていただいたMahoさん

アシスタントをしていただいた鈴木さん

アルコールも入って盛り上がった

片付けや洗い物もきちんとしていただいた

 当日は、代表の山本雅也氏も来店いただき、いろいろとお話を伺うことができた。当初は共同経営者の藤崎氏と2人だったが、今は7人体制になったとのこと。2016年9月にはフェムトスタートアップとフリーバンク、個人投資家2名から、調達を実行している。

 マッチングサービスは多々あるが、キッチハイクはクックや店を審査したりコミュニケーションしたりと、なかなか人の手間がかかる。しかし、そのぶん結果を出しつつもあって土台がしっかりしていると感じられた。クックもハイカーもWinWin。現状、飲食店にはメリットが薄く感じたが、そこも改善していくとのことでとても期待している。

 今後は、ハイカーがクックをフォローし、イベントをチェックしやすくするコミュニティー機能を搭載する予定とのこと。美味しいものを食べるのが好きな人、もしくは料理の腕に自信がある人は、一度キッチハイクを試していただきたい。

筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「銀座のバーがウイスキーを70円で売れるワケ」(日経BP社)、「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。

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